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  試聴室の電源工事 200V 3000VA ノイズフィルタトランスの導入   2009.11.30

今年は、試聴室の機材更新の年となりました。
アンプ、スピーカーの追加導入から開始し、新型ラックの導入、ケーブル類の更新と続き・・・

最近導入したものは、DAC。
スイス、メタリサーチ社のゴールドムンドOEMのConvert1を長らく使ってきたのですが、作為的な音がどうしても気になって嫌気がさし、
意を決してNorth Star Design社のDAC、EXTREMOを入手いたしました。



XLRケーブルも少し奮発してAETのSCRをあてがました。その結果システム全体が実に素直な音になりました。

音響パネルも従来のRASWALL、大中小サイズ計6枚の構成に加え、新製品「凛」と幻の試作パネル(RASWALLU)を増強、
自由自在な空間コントロールが実現しました。

今年の締めくくりに、電源工事を敢行jしました。
電源供給源として新たに200Vラインを2系統増設してもらい各々に高性能ノイズフィルタトランスを導入しました。

ここでは、電源工事の概要をご紹介します。  
まずは、その姿から。 JBL!?  JBLに電源装置あったかしらん?



パネルの後ろに鎮座するホーンのように見えるものは何でしょうかね?

 

オフザケは、ここまで(笑)  種明かしです。



試聴室の舞台裏、元のウオークインクローゼットの片隅の風景です。

廃棄寸前だったJBLのPAスピーカー JRX115のバッフルパネルに一仕事してもらったのです。
頑丈な木枠に取り付けられてトランスの放熱兼保護カバーに変身しました。

中に入っている前後2台のトランスは、オーディオ用に使っているのは、多分私だけという珍しいものです。

以前に偶然に入手した機器組み込み用のノイズフィルタトランス(下の写真)が優秀だったのです。
サンエー電気株式会社の製品、500VAの比較的小型のもの、と言っても重さ10Kgありますが・・・

これを通しただけで、音の見通しが極めて良くなり、音の清澄感が著しいものになりました。

しかし、500VA程度では、大出力パワーアンプでは、まったく容量不足、使い物になりません。
力感が減り、精彩のかけた音になります。
このためこのトランスは、プリアンプや小型プリメイン用として使ってきました。

200V/100V-200V/100Vで使用できますが、100V-100Vで使用していました。



当然ですが、メインのアンプ系統全体にも使いたくなります。
某P社のキャスター付きオレンジトランスも考えたのですが、あれを試聴室には置きたくない。

別部屋に設置なのでコンセントもキャスターもケースも不要・・・
結局、サンエー電気さんに大容量品の特注製作を依頼しました。
納品までに1.5か月ほどかかりましたが、無事納品されました。
値段は、頑張ってくれました。

配線前のトランス単体写真です。


幅264mm、奥行き254mm、高さ200mm、40kgという大きなトランスです。

厚さ25mmの高密度MDFにM8の埋め込みナットを取り付け、ハイテンションボルト6本で強固に固定しました。

隔離された無人の隣室への設置であり、最高温度70度Cに達することもあるらしいのでケースは使用していません。
逆にチャチなケースをつければ振動源になるし、下手したら振動増幅箱に成りかねないと判断しました。

上からの落下物等に備えJBLのパンチングメタルパネルを別置きして保護&通風カバーとして流用したのです。
床面にはM10のアジャスターを使用し、更に分厚い防振ゴムを使い振動吸収を行っています。



今回の改修では大小2台のトランスを、一次側200V−二次側100Vで使用しています。

500VAは、ディジタル機器専用に。3000VAは、アナログアンプ専用です。
この他に、PC関連機材用の100Vが1系列、照明用が1系列給電されており、ノイズ源からの隔離に留意しました。

導入効果は、想像以上でした。200V化の効果も大きく、音の力感、低域の充実感がまったく違います。

音ステージの幅・深さとも大きく拡大し、より一層清澄な音が出るようになりました。
低域の表現能力が、驚くほど向上し、音にならない重低音の空気感圧迫感をしっかり感じさせてくれます。
大出力パワーアンプ2台を相当の出力で鳴らしても、まったく破たんを感じません。

導入は、大正解でした。
トランスが大型なため、振動等も心配しましたが、重量ベースと防振対策の効果もあり、まったく問題なし。
ほとんど唸らず、振動も皆無に近い状態。耳を近づけても何も聞こえないほどです。

オーディオ用に使うことを伝えて製造してもらったので、唸り防止等に気を遣ってくれたのかどうか・・・。
工業用製品のため、検査部門の非常に詳細な試験報告書が添付されてきました。もちろん、完全合格品。
さすが! という感じです。
家庭のオーディオ用には殆ど使われていませんが、お勧めできます。

価格も非常に良心的であり、静粛性、性能、使いやすさ、外観等を考えると格安に感じます。
私が購入した3KVAでも10万以下、1KVAなら7万以下で購入できます。
納期は2カ月前後で在庫あれば即納可能なようです。問い合わせ先  日本ヘルツ株式会社

屋内配線は、すべて床下、天井裏を通してもらい、オーディオラック近傍に立ち上げてもらったので使い勝手も抜群です。

ディジタル系には、Chikumaのモニター製品、CB-8100Zを一部改修してもらったものを使っています。
オリジナルは、各タップへの給電が渡り配線によるシリーズ配線です。
これでは、4個目のタップに行くまでの接点数増加の影響が気になるため、大元で分岐しパラレル給電にしてもらいました。
これだけでも相当な改善があるように感じます。

コンセント回りの改善は来年のテーマにするため、今回は詳細を省略します。