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2009.9.5 FAPS試聴室の模様替え & 廉価高音質スピーカーケーブルの製作 

FAPSの試聴室は、幅が約3m。奥行き約6mの細長い狭い部屋です。
狭い部屋に様々な機材を置いているため、スピーカーとオーディオラックが接近しすぎていました。
スピーカーの配置もラックがあるため、全体に右側にシフトしていました。

ラックの位置を手前に移動してくれば良いのですが、一つ問題がありました。
長いスピーカーケーブルがないのです。手持ちは、最長で4m。
そのためこういう配置にせざるを得なかったのです。
スタンドのセッティングでは、スピーカーの周囲には何も置かない方が良いと言ってるのに、肝心の試聴室がこの状態では・・・(苦笑)

ラックを手前に約1m移動するためには、多少の余裕を持たせると1本6mのケーブルが必要になります。
このケーブルをどうするか悩みました。

ちょっと名前の知れたケーブルは、1m数万円という状態。
ケーブルによる音の変化は認めていますが、その影響度合いは、微々たるもの。
音響パネルを前後に10cm動かした影響の方がずっと大きいくらいです。
そこにン十万円なんてお金はかけたくありません。

とは言え、最新のケーブルの音をこの試聴室で聞いたことがありません。(すみません)
ケーブルを新調するからには、現在の音?も聞いておかないといけない。

考えたあげく、いつもお世話になっているA様にスピーカーケーブルの借用をお願いしました。
貸出しを快諾され、早速ケーブルが送られてきました。

つい先日までメインに使われていたケーブルです。
AET/Airbow コラボの HCR-ACF/EVO/EZ(2000円/m)の先端にAET SCR SP EVO(13000円/m)を1m繋いだものです。
早速聞いてみました。下は、A様に出した感想です。

「とってもイケナイものをお借りしてしまったようです。とりあえずメインで比較を始めたのですが、そこから動けなくなってしまいました。
 システムの薄々ベールが吹き飛ばされて目を覚ました感じになってしまいました。

 確かにゆったりはしていますが、音色の一つ一つが綺麗に出てくる感じで聞きやすいですね。 クラシックならこれで十分という感じです。
 我が試聴室のベテランケーブル、遂に役目を終える時期が来たか・・・という感じです。
 この音は、AET/Airbow の HCR-ACF/EVO/EZよりも先端の1mケーブルが効いているのですかね? 」

この感想は、A様が感じていた音とほぼ同じでした。
この音を基準にしてケーブルを新調しようと考えました。まったく同じケーブルにすることも考えました。
ケーブル費用が、2000×10mで2万円、+先端ケーブルで2万6千円、端子分を加えると約5万円・・・・・  うう高い!

できたらもう少し力感とスピード感があるといいなとも思い、試行錯誤を始めました。手持ちのケーブルを使って、個々のケーブルの品定めを改めて行ったのです。

長さは短いのですが、1メートル当たり1千円から5千円位のケーブルがいつの間にか集まっていました(笑)
片方は、A様ケーブル、片方は手持ちケーブルという組み合わせで順番に比較評価を行いました。
ステレオで聞いた方が良いと思う人もいると思いますが、音色の変化を聞くならモノラル1本の方がきちんと比較できます。

聞き比べると程度の差はあれ音に違いがあります。
時々ケーブルで音は変わらないという人がいますが、そういう人は実際に聞いてないか、異常に耳が悪いのでしょうね。
とりあえず感想。

言葉で言えば、低域の沈み具合、高域の音色と伸び、音のスピード感、SN比・・そんな言葉で言える違いがあります。

・今までメインにしていた、日立電線のメルトーンは思っていた以上に蒲鉾形の音像で低音の音色感が団子気味。
これはちょっとショックでした。曲によっては良い部分もありますが・・・

・マルチョウEさんのラダーケーブル、非常にすっきりして綺麗な音ですが比較してしまうと中低域の力感が不足しているように感じます。

・古いパイオニアのスタッカードケーブルは、意外にバランスの良い音で力もありましたがこれは入手不能・・・・

・安くて定評のあるカナレの4芯ケーブルは、普通と言えば普通ですが何も訴えてこない感じ。

・AET(電源ケーブルで使っていたもので試験しました)は、明らかに良さそうな感じはするけど値段高過ぎで個人的には非現実的。

・古いWEのケーブルは、すぐにお帰りいただきました。帯域の狭いスピーカーで古い音聞く分には良いのでしょうが・・・
味のある音とか言う人もいるようですが、どこといって褒める部分がなくて考え出した言葉かな(笑)
何が嬉しくてわざわざ全体の性能感を落として使う必要があるのか・・・・そんな感じです。
あ、勿論、当方の試聴環境での話です。

・こんな中で意外な健闘をしていたのは、LINNのK20というケーブルでした。

8年ほど前に山際電機の輸入オーディオコーナーにいたT氏に作って貰ったもので、サブとして時々使っていたものです。
どおってことない普通のちょっと幅広めの平行ケーブルです。被覆も単に芯線を覆っていますという感じでとても柔らかいケーブルです。
真面目に比較という感覚で音を出してみたら、意外や意外!A様のケーブルを上回るスピード感と力感。高域の切れと伸びの良さもあります。

値段も1m当たり1,500円と手ごろ。久しぶりにT氏に連絡を取ったら入手可能とのことなので12mほどお願いしました。
これでケーブル自作が決定です。

スピーカー端子付きも作ってくれるとのことでしたが、考えることがあって(予算制限もあり・・・)自作することにしました。

◎安くて音の良いケーブル自作の巻

完成品

ホームセンター買ってきた市販の電工用部品でケーブルを自作しました。
但し、ちょっとだけ変わったことをやっています。参考までにご紹介します。

・購入した部品

主要部品は、ケーブルと電工用パーツ「丸型端子 R14-6」というもの。5ケ入りで208円でした。
穴直径が6.4mm、適用電線が14mm(Sq)。「材質が銅で錫メッキ仕様です。
端子部の厚みが、1mm以上あるしっかりしたもの。市販のオーディオ用Yラグと同等のサイズということになります。
右上は、熱収縮チューブです。420円。

実は、これまでは真面目にいろいろなオーディオ用のYラグやバナナも使っていました。

しかし圧着式のため再利用は無理。勿体なくて無理して繋いで使ったものもありますが(笑)

この手のものは、普通は金メッキが施されています。高いものは24金メッキとか・・・最近はバナジウムメッキですね。
しかし中身は、どれも基本的に「銅」。
本当に安いものでは材質的に脆い真鍮製もありますが、これは音質的にも気分的にも使えませんでした。

バナナプラグも結構使っていましたが、最近はやめています。
理由は、時間の経過とともに密着力が減ること。バネ部分が緩みクルクル回ってしまうようなものが多いこと。
これでは、高いケーブルを使ったところで最後の最後で大きな手抜きをしているようなものです。

●錫(すず)メッキの剥離

今までの経験から、電工用部品を使った時に音が良くないのは、厚い錫メッキの影響と感じています。
錫は半田の材料としても使われていますが、オーディオ的には良い素材とは言えません。

この部品をそのまま使うと、錫の音を聞くことになります。なのでそれを剥がします。
いろんな方法があると思いますが、私は、一番早くて綺麗に仕上がるドリルを使っています。
危険を伴う作業ですから、真似される方は自己責任でお願いいたします。

加工前

加工
6mmのドリルで中を磨くようにして削ります。

 加工前後比較
ケーブルの圧着面が銅の地肌が出るまで削ります。


8ケ削るとこの位の切り粉が出ます。

●Yラグ形状に加工

ワイヤーカッター、ニッパーを使ってリング部を切断し、切断面を棒やすりで仕上げます。

 

この状態で圧着を行いますが、大きなYラグを作る場合は、こんなこともしています。


(参考) ケーブルサイズに対し圧着部が大きすぎる時は、写真のように円筒部を切断・重ねてから圧着を行います。

●ケーブル製作

@先に熱収縮カバーをつけておきます。+側表示も A芯線を整えます。今回はYラグ穴系が大きめだったので二つ折り
B芯線の先端が見える程度に差し込みます。余長部はカット C圧着ペンチで端子をしっかり圧着します。
D熱収縮チューブの位置を調整します。 Eドライヤーで炙って一丁上がり!  ではないのです!!
F端子部の錫メッキを剥がします。小型ルーターの回転やすりを使用 G端子面を磨き上げ、きちんと成形します。

●出来上がり!

銅地肌接合による自作高音質ケーブルの完成です。期待していた音がすんなりと出てきました。満足。  総費用、18,836円なりでした。

 

●試聴室の模様替え  ケーブルの準備が終わり、やっとラックの移動・模様替えができました。


    スピーカーとラック間の距離が確保でき、一安心です。


      左右対称配置ができ、操作性も向上しました。  

END