Side-Pressを超えるSide-Pressを求めて・・・・・
   ファミリーアーツ ピュアサウンド

 O様の Side-PressMiniスタンドの徹底的カスタマイズレポート(その1)  

標準サイドプレス及びMiniスタンドを所有され、特にMiniスタンドの徹底的チューニングとカスタマイズをお楽しみになっている
O様から新たなレポートを頂戴いたしましたのでご紹介させていただきます。

O様は、幅が250mmと200mmの標準より幅の狭いMiniスタンドに2種類をお持ちです。
今回は、それらのベースとして使用できる2種類の特製ベースとそれらを連結できる特製の支柱をおつくりになり、
それらの組み合わせ実験をされました。

今回は、その第1回目です。以下、頂いたレポートをそのままご紹介させていただきます。


Miniのハイセッティング転倒防止に始まる新たなる旅レポート その1

 今回のレポートは、Miniのハイセッティングの転倒リスクを如何に防ぐか?と言う命題を自分に課しながら、色々な模索と特別発注をして、
一先ずの第一弾レポートと言う位置づけになります。
特注に際しましては、FAPS志賀様、並びに、製造にあたられている方々に感謝致す限りです

実験の環境は以下の通りです、極力、一昨年にミニを購入した際のインプレを思い起こしたく作成しました

試聴機

ONKYO 吉田苑改造モデル CR-D1SEMKU(XO3)

試聴曲

『明けのほうから』・『神々の詩』/姫神

SP

SEIS1201/HighlandAudio

SPスタンド

20cmMini

 

延長球形自重受け、ほぼ重心受け

 

仰角なし、内振りなし、SP間 約30cm ツイータ高 約110cm リスニングポイント 約100〜150cm

 

特注ミニベース 中空、ネジ切り無し

SPベース台

化粧合板2cm

 

Basic-05:バック工芸(全景を写真には撮りませんでしたが、黒い板の支持にしています。微妙な揺れが良いテストに繋がりました)

吸音ボード

APR-30KRIPTON

テスト項目

@  マンションセット(ベースボード、スパイクを適宜組み入れ)

A  通常スパイク受け(ベースボード、スパイクを適宜除去)

B  ハイセッティング

C  ハイセッティング+ミニベース装着

先ず今回の旅は、T-TOPにマンションセットがあって、ミニに何故無い、倒れ難くそうじゃないか。ここからスタートしました

_01_01_マンションセット.jpg

このままでは、反響が大きく聴き疲れしそうだったので、ボード・スパイクを追加、良い感じで聴けるようになりました。

_01_02_マンション+集積材+スパイク下部拡大.jpg

次に、通常のスパイクセッティング

_02_標準スパイク.jpg

実は、非常に久し振りにセッティングしてみました。こんな程度でしたっけ、正直、そう思いました。
それと同時に、下部がしっかりしていないと、マンションタイプに負ける恐れもあります

マンションセットも、ベースがしっかりとしていない、若干傾斜がついている、段違いになっている、そんな悪条件下に使う事が可能です

実際、この1,2ヶ月色々な場所に設置しましたが、最低限の鳴り方をしてくれます。

これは、普通、設置を諦めるだろう場所に置いて、ちゃんとした音が出せると言う意味です。

次に、ハイセッティング

_03_ハイセッティング.jpg

此れに慣れている為、やっと音が出たと言う印象です。そうか、そうだったのかと、この凄さを再認識

 

さて、到着したばかりの転倒防止用中空バカ穴ミニベースの装着です。ぶっつけ本番です(実験か?)

今日の日を迎えるまでに、無垢+中空タイプのミニベースで聞き込んで疲れ切ったので、私としては、期待薄で望みました

このミニベースは、20cm幅専用ではなく、25cm幅と共用出来るようにして貰いました、早い話、穴が多いだけです

_04_ミニベース.jpg

兎に角、一番簡単に装着出来る方法で本日はセッティングする事にしました。

25cm幅のところで、転倒防止用の5cmボルトを取り付け、延長ナットからスパイクを外し、

パイプを延長ナットと薄ナットで固定、此処で、微妙に緩める工夫をしたかったのですが、本日は、カッチリと締め付けました。

結果は、予想よりは好印象です

_05_01_ミニベース装着.jpg      _05_02ミニベース装着・拡大.jpg

テスト後も試聴を続けていますが、低音、ベースの弦の締まりは、今一つです、もともと、このSPは低音の締まりは宜しくないです。
高音の響きは美しいとも言えますが、バランスはハイよりになっています(通常のハイセッティングとの比較です)

もう一工夫、必要かなと言うのが本日の結果です。

テスト結果の一覧

 

 

得点

 コメント

@ マンションセット

 

55

響きが強い(パネルを反射から吸音に切り替え)

 

 

 

SP端子がびびっている

 

集積材の板置き

60

少し落ち着く

 

+スパイク(山本音響工芸:PB-10)

75

板が振動して吸収している感じ、反響が落ち付いた分、高音が鳴り始める

A 通常スパイク受け

 

 

 (基準点)

 

=スパイク(PB-10)

100

音の静寂感がやっと出る ボリュームを上げた

 

集積材の板置き

85

明らかに、聞きづらくなった、ボリュームを戻す

 

 

55

SP端子がびびり出す。アース仕切れていない。響きが強い

B ハイセッティング

 

200

定位した、文句なし

C ベース付き

 

180

好みが別れるボルトの鳴きが入った音。

音場が少し広がり豊かで優しい響きとも取れる。

※得点は、独断と偏見での印象点です、定量的な得点評価ではありません

 

実験後記

 ふと、SPボン置きのテストをしませんでした。このSPはボン置きでは、音の広がりが悪いので、無意識のうちに項目から削除していました。

大変失礼しました。感覚では20〜30点程度だと思います

 今回のテストは、急ぎ足で行いましたので、各部が馴染む音にはなっていないです。

今までの積み重ねで、馴染んだ音を踏まえて顕著に音の差が出るだろうと思えるパターンで実施しています

 今回のレポートはその1、只今、更なる脚長ミニの実験も行っております。マンションセットも何らかの工夫が欲しい所、また、SPも換えて

テストしてみたいと思います。

 ミニのハイセッティングの音の良さの妙たるは、不思議なものだと、この不思議が、更なる旅(またの名を沼)の追い風になっている、そんな感じであります


O様 レポートありがとうございます。

未公開の内容も含め、私どもでも行っていない数々の実験を行っていただき、本当にありがとうございました。

今回の実験機材の調達に関しても、自ら図面を起こされる等々、大変にお世話になりました。
FAPSとしても、できる限りのことでご協力させていただきました。

実験の結果は、素直に拝聴させていただいております。
機材調達の打診をお受けした際に、多分こうなるはずだ・・・ と想像していた結果と
実際にやられた結果の違いを読ませていただき、大変に参考になりました。

一連の実験では、さらに多くのことを行っていることを承知しております。
ぜひ続編のご投稿をお待ちしております。

          FAPS 志賀