FAPS T−TOPスピーカースタンド 取り扱い説明書 (Ver.2.3)
この度は、T−TOP スピーカースタンドをお求めいただき、ありがとうございました。
本説明書は、T−TOP スピーカースタンドの組立て方法と取り扱いの方法について記述したものです。
取り付け方法には、いろいろな応用が考えられますが、基本的な方法についてご説明させていただきます。
※本マニュアルは、セッティング方法の追加等、随時更新させていただいております。
ホームページからも読むことが出来るので、ご参考になさってください。
T−TOPスタンド使用例
オプション部品使用例 (スピーカー転倒防止サポートバー)
T−TOPのご使用に際してのご注意事項
●床面及びスピーカー底面には、鋭角スパイクが刺さり、傷が付きます。必要に応じボード、スパイク受け等をご使用ください。
●大きな地震等、スタンドに大きな振動が加わった場合、スピーカーが脱落する可能性があります。
固定ネジを使用した場合、可能性は低減されます。
●移動・取り付け時等は、スパイク先端で怪我をする可能性があります。十分にご注意願います。
●発錆について
本スタンドは、スチール製です。湿気の多い場所でのご使用は、錆発生の原因となりますのでご留意ください。
1.T−TOPスタンドについて
T−TOPスタンドは、スタンドによる音質変化を可能な限り少なくすることを目的に開発しました。
ベース部を4点、スピーカー下部を3点のスパイクで保持するメカニカルアース重視型のスタンドになっています。
スタンド自体の音の反射による影響を軽減するために、天板を廃し、独自のT字型形状のスピーカー支持構造を採用しています。
T−TOPスタンドの特徴を生かすためには、スタンドを左右及び後方の壁から十分に距離を取り、
スピーカーの周辺に機器を置かないことが大切です。
床面への設置に際しては、必ずスパイクを使ってください。
スパイクを使わずにベース部を床に直置きすると本スタンドの特徴を発揮することができません。
床面及びスピーカー面へは、スパイクの直刺しが最も効果的です。
止むを得ず、スパイクベースやインシュレーターをお使いになる場合は、
床面に対しては、硬質の木材ボード・ブロックや当社の黒檀キューベースのようなスパイク受けをお使いください。
スピーカー底面受けにスパイクを使用する場合は、深い刺し傷が付きますので、
添付のアルミ円板をスピーカー底面とスパイクの間に挟んでお使いください。
インシュレーター等を用いる場合は、スタンド及びスピーカーの滑りによる脱落に十分にご注意ください。
2.同梱部品の確認
最初にスタンドに同梱されている付属品の確認をお願いいたします。
2.1 標準セット(1セット分)
・スタンド本体 2台
・スパイクボルト 14本
・スピーカー下部自重受け座 2ケ
・アルミ円板 6枚
・ナット 16ケ
・付属工具 M13スパナ ・ 6角棒レンチ 各1
・本マニュアル
2.2 耐震強化セット付属品 (1セット分)
・スタンド本体 2台 サポートバー 2本
・スピーカー受け座 (ProType 55) 6ケ
・床用スパイク 8ケ
・サポートバー用M8、50mmストレートボルト(6角穴付き) 6本
・M8ナット 26ケ 専用スパナ、6角レンチ 各1ケ
2.3 マンションセット付属品(1セット分)
・スタンド本体 2台
・スピーカー受け座 (ProType 55) 6ケ
・ ベース台座 (ProType 55) 8ケ
・M8ナット 14ケ 専用スパナ 1
※スピーカー用、床用のスパイクは、付属しておりません。
2.4 耐震強化・マンションセット付属品(1セット分)
・スタンド本体 2台 サポートバー 2本
・スピーカー受け座 (ProType 55) 6ケ
・ ベース台座 ( ProType 55) 8ケ
・サポートバー用M8、50mmストレートボルト(6角穴付き) 6本
・M8ナット 26ケ 専用スパナ 1
※スピーカー用、床用のスパイクは、付属しておりません。
●本スタンドのネジは、すべてM8です。市販のボルトをお使いになる時はM8をご利用ください。
使用するスパナのサイズは、13mmです。
3.スタンドの組立て方法
スタンドの組立ては、以下の手順で行います。
(1)床用スパイクの取り付けとスタンドの水平調整
(2)スピーカー用スパイク(又は受け座)の取り付け
(3)スタンドへのスピーカー取り付け・調整
3.1 床用スパイクの取り付け
注意 ! セッティング時に誤って足指等に刺さないように十分にご注意ください。
・スタンドベースの4隅にあるネジ穴にスパイクボルトを取り付けます。
・ロック用ナットはスタンドベースの下面側に締め付けないようにして取り付けぴてください。
・ベース下面からのスパイク飛び出し量が均等になるようにしてから設置する床に置いてください。
・高さの調整は、写真のようにスパイクの六角穴に付属の棒レンチを挿して行います。
必要に応じ簡単な水準計(百円ショップ当で入手可能)を用いてスタンドの水平を確認してください。
・レンチは、指先で軽く回すようにしてください。
スパイクの先端が床面に接すると、わずかにレンチを回す時の抵抗が増えます。
この感覚を覚え、4点が均一に床に接するように調整してください。
注)スパイクを床面に差し込む必要はありません。スパイク先端が床材に接していればOKです。
・スタンド全体が床面と平行になっていることを確認してから、付属スパナでロックナットを軽く締め付けてください。
参考 : ネジが硬くて指で回せない場合は、付属の6角レンチを使って事前にスパイクを通してみてください。
スパイクボルトとナットの取り付け | スパイクボルトの調整 |
スパイクロックナットの締め付け |
床面にスパイクで傷を付けたくない場合は、当社の黒檀製スパイク受けが利用できます。
FAPS黒檀キューベース(別売品)
実用性重視の、安価で黒檀の素直な音調を生かした自社製スパイクベースです。
約30mm角のアフリカ縞黒檀製のサイコロに、すり鉢状のスパイク受けホールを設けてあります。
3.2 スピーカー用スパイク(又は受け座)の取り付け
1)最初に「スペーサー」としてA4サイズ程度の厚さ20mm〜25mmの板かしっかりしたハードカバーの本を用意してください。
スタンドの上部にこれを置きその上にスピーカーを乗せてセッティングを行います。
2)スピーカーの底面寸法を確認し、スパイクを取り付ける穴位置を決めてください。
3)スタンドT−TOP支柱にスピーカー支持用のスパイクを取り付けます。
スパイクの飛び出し高さは、用意したスペーサーの厚さよりも低くしてください。
この時点では、まだロックナットを締め付けないでください。
音質的には、3点共スパイク直刺しがベストですが、スピーカー底面に傷をつけたくない場合や、音質変化を楽しみたい場合は、
写真右上のように前方1箇所を付属の自重受け座に替えて使用いただくことができます。
その他に別売オプションパーツのプロタイプ受け座を使ったセッティングも可能です。
3点スパイク受けにする場合 | 自重受け座を使用する場合 |
耐震サポートバーを使用する場合 | 全点受け座使用のマンションセット |
3.3 スタンドへのスピーカー取り付け・調整
1)スペーサーのセット
スタンドを所定の場所に置いてから、スタンドの上に用意したスペーサーを乗せます。
スパイク及び受け座の先端がスペーサー上面より低いことを確認してください。
スパイクがスペーサーよりも飛び出していると設置時にスピーカー底面に傷をつけることがあります。
2)スピーカーの設置
スペーサーの上にスピーカーを慎重に乗せます。
この状態では、スピーカーがふらついて危険ですのでスピーカーを倒さないように注意してください。
3点スパイク直刺しの場合
前部に受け座を使用する場合
b)スピーカー底面保護を行う場合
スピーカー底面受けにスパイクを使用する場合は、深い刺し傷が付きますので、
添付のアルミ円板をスピーカー底面とスパイクの間に挟んでお使いください。
円板製造時のバリ除去跡のある面が下側になるようにします。
インシュレーター等を用いる場合は、スタンド及びスピーカーの滑りによる脱落に十分にご注意ください。
必要に応じ1円玉等のインシュレーターをご使用ください。
インシュレーターとスピーカーは大変に滑りやすいため、薄い両面テープで固定した方が安全です。
3)スピーカー位置調整
・後部2点のスパイク受けが左右均等の場所に、前部スパイク(又は受け座)がスピーカの中心に来るようにしてください。
・後部スパイクは、スピーカーの後面バッフル位置から最低でも10mm程度は手前側にくるようにした方がよいでしょう。
・スピーカーの前後位置は、なるべく前方に来るようにした方が音質的に良い結果が得られます。
・スピーカの背面とスタンドの横支柱が平行になるようになるようにしてください。
4)スピーカー高さと傾きの調整
スピーカーの位置が決まってからスピーカの水平調整及び前後の傾き調整を行います。
必要に応じ水準器等を用い、スピーカーの水平を確認してください。
高さと傾きの調整は、付属の6角レンチあるいはスパナを使用して行います。
使用したスペーサーよりスピーカーを少し持ち上げるようにして、最後にスペーサーを静かに引き抜きます。
b)スピーカー底面保護を行う場合
必要に応じ、付属のアルミ円板等のインシュレーターをご使用ください。
インシュレーターとスピーカーは滑りやすいため、薄い両面テープで固定した方が安全です。
c)前方に自重受け座を使用する場合
受け座根元のナット部で座を上下できます。
5)ロックナットの締め付け
水平出しが終わった時点で、スパイク及び自重受け座のロックナットを軽く締め付けます。
6)セット完了状態(例)
3点スパイク受け
3点スパイク+アルミ円板受け
自重受け座+スパイク
自重受け座+スパイク+アルミ円板
全点自重受け座使用のマンションセット
オプションパーツ、サポートバーの取り付け例
サポートバーは、受け座と一緒に締め付けます。
左右端の転倒防止用ボルトは先端がスピーカー底面から1mm程度離して固定します。
スピーカーが傾いた時につっかえ棒として作用します。
●スタンドの前後を逆にして使用することもできます。
4.スタンド位置のセッティング(ご参考)
スピーカーを正しく取り付けても、スタンド位置のセッティングがずれていると良い結果は得られません。
セッティングは、
・お使いになられているスピーカー
・部屋の大きさと構造
・リスニングポジション
・お使いになられている機材の特徴
等が、関係してきますので一概にこれがベストとは言えない難しさがあります。
ここでは、T−TOPをより良くお使いになられるための基本的で経験的なセッティング方法とチューニング方法を参考までご紹介いたします。
1)スタンドの設置位置について
・可能な限り後方のスペースを広く取ってください。
・左右の空間も広めに(50cm以上。最低でも30cm)とるようにしてください。
・スタンド間には、アンプ等の機材を置かないようにしてください。
・スタンド間に置かざるを得ない場合は、必ずSPより後方に、なるべく低くおいてください。
・位置が決まったら、スパイクの設置状態を再度確認してください。
(床は、意外と凹凸があります。スパイク4点が均等に接地していることが大切です)
2)スタンドの前後方向について
・前方を1本足にした方が好ましい音質となりますが、重心が前方にあるスピーカーの場合はスピーカーの安定性が不足する時があります。
・前方を2本足にした場合、スピーカーの安定性が良くなります。お好みでご使用ください。
3)スタンドの方向について
・必要に応じて若干内振りでご使用ください。
・ツイターの音が強く感じる場合は、多少上向きにすると良いでしょう。
具体的な調整方法については、第5章のスタンド設置位置の調整の項を参考になさってください。
4)スピーカーケーブルの固定について
T−TOPの支柱は、音楽演奏中に相当に振動します。
スピーカーケーブルを支柱に固定しますと、支柱振動がケーブルに伝わり音に影響が出ます。
スピーカーケーブルは、スタンドに接触しないようにしてご使用ください。
5)スパイク受け座について
・可能な限り、床材に直接スパイクを刺すようにしてください。
・どうしても床に刺せない場合は、スパイク受け座又は木製ブロック等の受け座をご使用ください。
・受け座を使う場合は、スタンドの振動を吸収あるいは、
振動を直接床に伝達するタイプのものをご使用いただいた方が良いと思います。
5.スタンド設置位置の調整
スピーカーを正しく取り付けても、スタンド設置位置が正確でないと良い結果は得られません。
セッティングは、お使いになられているスピーカー、部屋の大きさと構造、リスニングポジションおよび
お使いになられている機材の特徴等が、関係してきますので一概にこれがベストとは言えない難しさがあります。
ここでは、T−TOPスピーカースタンドのセッティング方法とチューニング方法を参考までご紹介いたします。
1)スタンドの設置位置について
・可能な限り後方のスペースを広く取ってください。後方スペースが広いほど、ステージ感が広く深くなります。
・左右の空間も広めに(50cm以上。最低でも30cm)とるようにしてください。
左右スピーカ間には何も置かないのがベストです。
テレビ等を置く場合は、画面が必ずスピーカーの後方になるようにしてください。
2)リスナーとスピーカーの位置関係
必ずリスナーを頂点とした二等辺三角形とします。
下図のA寸法は左右の誤差が数mm程度にしてください。
※T-TOPスタンドの設置幅が広い(2m以上)場合は、スピーカーの外側側面にレーザーポインターを当てた方が良い場合があります。
正三角形にするのが基本ですが、無理に拘る必要はありません。
部屋の空間に余裕がなく、スピーカーが両側の壁に接近してしまう場合は、A>Bとした方が自然な空間表現となります。
出来る限りスピーカーの前後左右の空間を大きくとることが大切であり、特にスピーカー後方の空間を大きくとることが効果的です。
空間を広げようとしてB寸法だけを拡大するのは、音場の中間が薄くなってしまい逆効果になりますのでご注意ください。
左右のスピーカーと左右の壁面が近い場合には、逆にスピーカー間隔を狭くした方が音場が広がることも有ります。
設置方法はスピーカーを内振りにし、スピーカーの中心線がリスナーの数十cm前で交差するのが基本となります。
6.最後に
T−TOPスタンドの生み出す豊かな音場表現、クリアでたくましい音を心ゆくまでご堪能ください。
あとは、あなたの耳とセッティングの腕前次第です。
実際に音を出し、位置や傾きを変更し、最良の音を出させてください。
こんなふうに取り付けたら、こんなふうに音が変わった・・等々、
皆様の使いこなし術を是非ご教示ください。
使いこなし術のご紹介として、ホームページ上でご紹介させて頂きたいと思っております。
T−TOPスタンドが、あなたに新たなオーディオの道を開くことをお祈りいたします。
T−TOPスタンドのご購入、ありがとうございました。
ファミリーアーツピュアサウンド
●製品に関する問合せ先 〒319−1416 茨城県日立市田尻町2−1−2
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出荷確認印
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●製品保証について 保証期間 : 納入後1年間 ・通常の使用において、支柱の折れ、溶接部の破損が発生した場合は、無償交換とさせていただきます。 ・スパイク及び押し座による、スピーカー・床面の傷、塗装等の損傷は、保証対象外といたします。 ・スタンド本体の発錆、支柱ネジ溝の破損は、保証対象外といたします。 ・地震・事故等による転倒、脱落等により発生した人身・機材等への各種損害は、対象外とさせて頂きます。 ・出荷確認印のないものは、保証の対象外となります。 |
製品仕様 (仕様は、予告なく変更することがあります。) | 使用可能なスピーカーの寸法・質量 |
●塗装 : 半艶黒色焼付け | 幅 : 260mm〜約500mm |
●ボルト穴は、すべてM8 | 奥行き : 200mm〜約450mm |
●本体外形寸法 幅380×高さ400×奥行380mm 質量5.7kg/1台 |
高さ : 800mm以下 |
質量 : 約100kgまで | スピーカー底面高さ : 床面から 420mm〜480mm |