FAPS   サイドプレス マエストロ スピーカースタンド お客様レポート   

2016年10月  九州にお住いの I 様のSide-Press Maestroスピーカースタンドの導入レポート



今回は九州にお住いの I 様から頂きましたMaestrorスピーカースタンドのご感想及び導入検討時のQ&A内容をご紹介させていただきます。

I 様は他社製品と自作スピーカースタンドをお使いでしたが、より高品位の音を求めてサイドプレス方式のMaestroスピーカースタンドProモデルをご導入くださいました。

最初に I 様のご感想とシステムの外観写真をご紹介させていただきます。

※ I 様が別のスピーカーを試されたレポートも頂いております。 続編はこちらです。

FAPS サイドプレス マエストロ スピーカースタンド 導入記

※ 数回のセッティング見直し後に頂いた I 様の最終的なご感想です。

今日は朝早くからいろいろなソースを聴いています。
どのCDも余計な響きが乗らず音の鮮度が非常に高く感じます。
音が良く広がるのにボーカルなどの定位も非常に良くとても心地良いです。

しかし録音の悪いCDは…という感じではあり、良くも悪くもソースを極力忠実に再現しているのが判ります。
やはり音をいじっている系列のソースよりも生楽器を素直に録音している物の方が音の良さが際立ちます。

鳴り方が開放的で鮮度が高く雑味がほぼ無くなったのが良くわかります。

一番良く聴くアイリッシュ系の音楽に関してはアップテンポな曲もスローバラードの曲にしても
どちらも正確な音を刻み、伝えてくるようになっていると思います。

最近は昔のジャズフュージョン系の音楽も聴くようになり、その中には高速な曲も結構あるのですが音離れの良さのおかげか
速い曲のスピード感がよりいっそう出ている感じです。

(FAPSコメントより)
>サイドプレスは実は余計なことを何もしていないのですよ。
>他のスタンドや通常言われている設置、チューニング方法が音を脚色しすぎるのです。
>脚色した音が好きな人もいるので良し悪しはいいませんが

なるほど、と思わずうなずいてしまいました。

従来のスタンドは天板が有り、スピーカーとの接点が少なくとも3点あります。
スピーカーから天板へ振動を伝えるポイントが最低でも3点有り、これがスタンド自体に伝わる振動を複雑にしてしまい
天板、支柱などの素材、構造を工夫して無理矢理押さえ込もうとしているのでしょうね。

また、足下もその振動を極力逃がすために高価なインシュレーターを利用したり、床との間にボードを入れないと音が鈍くなってしまったりするという
ある種の悪循環みたいな物を作ってしまっていたと考えられますね。

従来型のスタンドで極力ソリッドな鳴り方をさせるように努力してきましたが、
従来のスタンドをSide-Press スタンドのような鳴り方に近づけるのは至難の業かと思います。

セッティングに関しても最初は難解な感じがしますが、一度調整の仕方に慣れてしまえば
あまり時間をかけずに出来るようになりますね (私もすでにだいぶ慣れてきました)

Side-Pressスピーカースタンドは「シンプルイズベスト」を体現しているスピーカースタンドだと感じます。



 I 様がマエストロスピーカースタンドの導入に至るまでには以下のような沢山のQ&Aがありました。
その一部をメール原文を使いながら紹介させていただきます。


長文のレポートになりますが、設置過程の写真もありますので是非ご覧になってください。
白色背景がI様から頂いたご質問、緑色背景がFAPSからの回答になります。時系列的に記載しています。

ちなみに I 様はご仕事が多忙であったため即納ではなく、1か月ほどの取り置き後にご購入いただきました。

I 様から最初に頂いたご質問

良質な音を求めてサイドプレススタンドの導入を検討しております。

※使用しているスピーカーサイズ / 重量   【幅:22cm、高さ:44cm、奥行:40cm / 重量:18kg】
 背面にウーファー(Boomer)があるタイプのスピーカーなので奥行が長くなっています。

※現在利用しているスタンド
 1.J1プロジェクトのスタンド     (天板サイズがスピーカーに比して小さい)
 2.このサイズに合わせて自作したチェリー木材製      (鳴きが多いので多少音が鈍くなる)

※音楽のジャンル
 1.アイリッシュミュージック(フォーク、カントリー系)
 2.クラシック
 3.ジャズ(フュージョン、コンテンポラリー、トリオなど)
 4.70〜80年代の洋楽ポップ&ロック

上記を前提条件として

Q1.サイズ・重量について問題ないか?

Q2.音質として優れている物はどのタイプか?
  よく聴くジャンルを基準にして一番合いそうな物の中、  一番良質なものはどのタイプになるのか?

Q3.背面ウーファー&バスレフのスピーカーだが問題ないか?
  私の好みの問題で現在は緩い低音が出ないように気をつけてセッティングしていますが、
  こちらのスタンドだと低域の表現はどのようになる傾向でしょうか?

Q4.試聴用としての貸し出しは可能か?
FAPSからの回答

Q1.サイズ・重量について問題ないか?

A1. サイズについては全モデルが適合範囲になります。
 スタンド前後に飛び出す形となりますが、大丈夫です。
 背面バスレフ構造も奥行き40cmも問題ありません。

 18kgと小型SPとしては重い部類ですがどのモデルも使うことができます。
 静止状態ではどれも問題ありません。
 スピーカーを乗せたまま移動することがある場合は、支柱が非常に細い新型SKYは避けた方が良いです。
 お勧めモデルは、強度・剛性が高いRB/SEプロモデルかマエストロプロモデルです。
 
Q2.音質として優れている物はどのタイプか?
よく聴くジャンルを基準にして一番合いそうな物の中、一番良質なものはどのタイプになるのか?

A2. 音質としてお勧めは設計が新しいSKYモデル、Artistモデル、マエストロモデルとなります。
 どのモデルも非常に広い音場、透明感のある音質、深く沈み込む低音が得られます。

 スピーカーの能力をいかんなく発揮すると同時に、音源の全てを出し切るようなニュアンス豊かな音を出してくれます。
 お勧めしたマエストロはSN比が高いと感じるモデルです。
 恐らくスピーカーが別のものに変わったような驚きを感じると思います。

 お聴きになるジャンルを考えるとArtistモデルの音は少々おとなしい傾向に感じると思います。
 重さを考えなければSKYモデルが良いのですが、安心の為マエストロをお勧めしました。

 RB/SEモデルは、頑丈で剛性の高いスタンドでワイドレンジでタイトで引き締まったダイナミックな音になります。
 パンチがあり、インパクトの強い音が出るのジャズやロックを良く聴かれる方がお選びになります。
 ワイドである反面、新モデルに比べると中域がやや薄めで声楽を聴かれる方、音色感を大切にする方は物足りなさを感じると思います。

Q3.背面ウーファー&バスレフのスピーカーだが問題ないか?
  好みの問題で現在は緩い低音が出ない用に気をつけてセッティングしてます
  こちらのスタンドだと低域の表現はどのようになる傾向でしょうか?

A3.まったく問題ありません。
  他社の鳴りの多いスタンドから乗せ換えた直後は低域の量感が少なく感じると思います。
  聴いているうちに思った以上に低域が良く出ていること、楽譜が起こせるほどの明瞭な音程感と解像度があることがわかると思います。
  新しいモデルは驚くほどに重低音が深く沈み込みます。
  ちなみにサイドプレススタンドは側面・背面壁から可能な限り(1m以上)離して使うと良い結果が得られます。

Q4.試聴用としての貸し出しは可能か?

A4.申しわけありません。様々な事情から貸出し試聴は現在行っておりません。
  往復送料のご負担(5千円前後)が大きいこと、返送時に面倒な梱包をお願いしなければいけないこと、
  (上記理由から)試聴などせずに最初から買えばよかったというご感想が非常に多かったことも理由の一つです。
  ご了承くださるようお願い申し上げます。

マエストロモデルは、製造中止品のため在庫品を特価(約1万円引き)販売中です。
I 様から頂いたご質問等

現在はそれなりに高額なシステムを使っており、スピーカーを変えずしてスタンドでの改善が見込めればと思い、
利用者の評判が良さそうな貴社のスタンドに行き着きました。

音質のみで言えば【新型SKY】が一番良いと思われる、という認識で良いでしょうか?
(強度と音質のバランスを考えると【マエストロ】?)

セッティングは現状左右、背面ともに50〜60cm程度しかとれそうにはないです。
     (1m以上が理想とのことでしたが…)

私が重視する部分は
・ボーカル、主楽器のなどの定位
 センターにしっかりと定位し、ボーカルの口は小さいこと。
・音の広がり
 部屋が10畳程度ですので広大なサウンドステージまでは望んでいません。
 広大に広がる = センターの定位などが損なわれそうな気がする、
 というのもあります。こちらはそこそこでも問題ないです。
・引き締まった低域
 ボワン、ボワン、ではなくドム、ドム、という感じでタイトに鳴り、
 程よく後を引くくらいが良いです。
・伸びる高域
 フルートなどの音色が空高く上っていくようになるイメージ、でしょうか?
 スーっと天に昇るような高域が望ましいです。

基本的にはボーカル、主楽器の音が周りに埋もれないくらいの主張をしてくれるのが理想です。
海外のちゃんとした録音の物は突き詰めていくと私の希望するような
鳴り方をしてくれる物が多くありますのでこれをより突き詰めたいと考えています。

今現在お伝えしたスピーカー以外に小型のスピーカーの使用も考えています。
 ・オーディオフィジック【STEP】(背面バスレフ)
 ・オーディオフィジック【Bliron2】(背面パッシブラジエータ)
それなりに大きさがある物
 ・アコースティックアーツ【MS1】(背面バスレフ)
  (幅:250・高さ:400・奥行:350 / 重量15kg)

試聴用の貸し出しをお止めになっているのは非常に残念ですが、いろいろな都合もあるでしょうから仕方がありませんよね。

スピーカーを下から支える場合の受けについてなのですが
 ・アルミの板を底面に張り付けるのでしょうか?
 ・それともそのまま挟んでいるだけでしょうか?
 ・この受けをオプションとして販売しているカーボン製の物に 替えたときの効果はどのような感じでしょうか?
FAPSからの回答

スピーカースタンドによる音の改善効果は非常に大きいです。
ケーブルやアクセサリー交換の数百倍と言ってよいほどです。
サイドプレスは必ずお役に立てると思います。

Q1.音質のみで言えば【新型SKY】が一番良いと思われる、という認識で良いでしょうか?
(強度と音質のバランスを考えると【マエストロ】?)

A1.そう思ってくださって結構です。最高額のArtistよりも優れている面があります。
18kgのスピーカーという点が若干気になる程度です。

Q2.セッティングは現状左右、背面ともに50〜60cm程度で問題があるか?

A2.若干少なめですが大丈夫でしょう。スピーカーより前に機材を置かないようにしてください。
   置く場合は可能な限り低い位置に。

Q3.私が重視する部分は・・・について

A3.スピーカーの特性に寄る部分もありますが、ご希望の音質に近づけると思います。
 私はフルート奏者ですが、天高く舞い上がるのは演奏録音も含めて難しいでしょうね。 
 SN比が高いので余韻を残しながらすっと消えるような表現は可能です。
 管楽器で音が出終った後のビブラート感だけが残るような場面も聞き取ることができます。

Q4.適合するスピーカー等について
 ・オーディオフィジック【STEP】(背面バスレフ)

A4.  私の長年の愛用機です(ブリロン1.0 と1.0SLE、後継機になるAnimaを所有しています)
  サイドプレスはこれらのスピーカーで音質決めを行っていますので相性は最高です。
  添付写真は最近写したものですが、SKYモデルでの使用イメージとなります。

FAPS サイドプレス スピーカースタンド

 Q5.オーディオフィジック【Bliron2】(背面パッシブラジエータ)

 A5. サイドプレスでお使いのお客様が非常に多く、評価も高いのでご安心ください。
  ※ブリロン1.0、2.0共に軸の長いタイプ110のプロ押し座が必要となります。

Q6.それなりに大きさがある物で
 ・アコースティックアーツ【MS1】(背面バスレフ)
  (幅:250・高さ:400・奥行:350 / 重量15kg)
 
A6.Artistモデル以外であれば問題なく使用できます。

Q7.スピーカーを下から支える場合の受け

A7. 通常は挟み込むだけです。
 スピーカー底面が滑りやすいものはスタンドを揺すった場合にカサカサと擦れる音が出ます。
 気になる場合は粘着力が弱く薄い両面テープで固定しています。
 アルミとカーボンの音質差は大きいです。
 カーボンはとても音着いた音、アルミは音像位置が数十cm高くなったように思えるほど高域が派手になります。
 ご希望であればどちらも添付いたしますのでお試しください。

「セッティング補助ツールセット」はどのモデルにも標準で付属いたしますのでご安心ください。使い方は自由です。

自重受け座の材質影響はとても良く出ます。
銀、銅、真鍮、鉄、石材、木材、樹脂等々の様々なものを実験しております。
ここがサイドプレスチューニングの面白さの一つです。

以前はブリロン底部と同じアルミを使っていましたが、現在は癖が少ない小さくて薄いカーボン円板も採用しています。
どちらも比較的癖のない部類に入ると思います。
鋭角スパイクの代わりに弊社の球形自重受けにしても音が変わってきます。

仰る通り、オーディオ機材は自分の環境で使って聴かないと真価を確認することはできません。
サイドプレスも同じですが多くのお客様のご感想は参考にして間違いありません。

I 様から頂いたご質問等

Q1.設置前に疑問点についての質問です。
メインで利用しているスピーカーのサイズが奥行40cmで
重心がほぼ中央(前面から19〜20cmの間くらい)でした。

自重受けスパイクの位置は重心位置あたりがが望ましいとのことですが
下図のように少し前寄りの位置の「前から18〜19cm」くらいの間で問題ないでしょうか?

FAPS サイドプレス マエストロ スピーカースタンド 導入記

もしそうした場合にはおそらく側面押し座をスピーカー後部角に近づけるためには
自重受けスパイクの位置を一番手前の取り付け穴にしないといけないと思われるのですが
その場合にスピーカーがものすごく前にせり出してしまうようにならないでしょうか?

重心少し手前に自重受けスパイクを設置する関係でよほど下手な設置をしない限り
スピーカーが手前に落ちてしまうことは無いと思うのですが
このせり出し具合(一番手前の穴から19cm前に出る)で
何かしらの危険性がある場合は設置について何かしら検討する必要があります。

どのようにするのが良いかアドバイスをいただけたらと思います。

Q2.あと1点質問があるのですが背面部の高さより前面部を少しあげるために
自重受けスパイクの高さを数mm上げるセッティングは有りでしょうか?
FAPSからの回答

A1.小型の場合は、重心位置で大丈夫ですが、
奥行き40cmクラスの場合は、重心位置より前寄り、奥行きの1/3程度で受けるようにしてください。
前への飛び出し量は10cm程度に抑えるようにしてください。
マエストロの場合の自重受けの取り付け場所は一番手前になります。

前に出し過ぎると全体のバランスが崩れスタンドが前に倒れやすくなります。
前後スパイクの接地圧も不揃いになってしまい、低域の響き方に影響が出てきます。

側面押し座が背面バッフルから離れますが、下端付近であれば強度的にも問題なく鳴りへの影響も出ません。

A2.自重受けの高さを変えてスピーカーの角度を変えるのは皆さんよくやられています。
下部1点支持方式のサイドプレスだから出来ることです。
高音の強さや刺激を避けるために仰角を与えるのは効果があります。

I 様から頂いたご感想(設置直後)

セッティングが無事終了しました。

FAPS サイドプレス マエストロ スピーカースタンド 導入記

前もって色々と確認していたこと、アドバイスを受けていたことも有り時間はかかりましたがセッティング時に戸惑うことも無く順調に進んだ感じです。
全体のバランスを考え自重受けスパイクの位置は前面から12cmにしました。

セッティングに関して言えば終わってみると予想以上に安定感があり、後方の支えも必要ないのでは?と感じるほどです。
(念のため後ろ2点は後方落下に備えてのスタッドを取り付けしようと思います)

 FAPS サイドプレス マエストロ スピーカースタンド 導入記    FAPS サイドプレス マエストロ スピーカースタンド 導入記

実際、セッティングに関しては慣れが出てくれば難しい部分は無く1本10分程度で済むのではないかと思っております。

スピーカーの重心位置である前から19cmの位置でのセッティングも試しましたが出来ないことはないですが
不安感の残る前へのせり出し方になるため恐ろしくてやめました。
現在の位置ですと、前から3番目の穴位置にすれば重心に近い18cmの位置に出来るためそのうちそのセッティングも試して聞き比べしようと思います。

最初は石材系のボードの上にスパイクを直に置いてみましたが、仰るとおり相性が悪く音のにじみがすごく気になりました。
山本音響の黒檀ベースを持っておりましたのでそちらに変えたところ、先ほどの鳴り方が嘘のようにクリアな鳴り方に変わりましたので
アドバイスの通りにやるのが良いのだということも判りました。

音に関して言えば期待値以上、というところまでは行きませんでしたが、アドバイス通りのセッティングで今まで普通のスタンドで色々とやってきた
音と同等かそれ以上くらいには鳴っているので良かったです。

一番良いと思う点は開放的な鳴り方にもかかわらず、中央への定位が抜群であることかと思います。

今まではJ1プロジェクトのスタンドでかなりタイトな鳴り方になるまで足下を変え、スピーカー側の受けを変え、とやっていましたが
それなりに思うようにならすまでにはかなりの時間と金額(足下などのインシュレータ)を費やしたと思います。

J1のスタンドに使う前にも数種類、違った試していたことを考えると費やした金額はかなりの額になるのではないかと…

とりあえずしばらくはマエストロで足下のスパイク長さを微妙に変更したり、自重受けにてスピーカー自体に角度を付けてみたりして一番好みのポイントを見つけていきたいと思います。
(高域、低域などのバランス調整が主になると思います)

以上、セッティング後の第一印象などを述べさせていただきました。
余裕が出たら手持ちの他のスピーカーもセッティングして聴いてみたいと思います。
取り置きなども含め、ご丁寧な対応をいただきありがとうございました。
FAPSからのアドバイス

写真を拝見させていただきました。
スピーカーの取り付け方、スタンドの位置は良いのですが、下部のボードはまったく不要だと思います。

サイドプレスは基本的に自己完結型のスタンドです。
床保護用にインシュレータ―ではなく、スパイク受けを使うだけです。

今のセッティングはサイドプレスにボードとインシュの余計な鳴りを加えている状態であり音を濁らせています。

ボードを使うなら床に直置きした硬質木製系ボードにに直刺しにしてください。
スピーカーの振動を受けてスタンドの支柱は振動して床に伝わる振動を低減させていますので、素直に床に落としてしまうことがポイントとなります。

最初は床に直接黒檀ベースを置くように設置してお聴きになってください。
雑味が消えて透明感のある音が出てくると思います。
低域も大きく変化するはずです。

静かにやれば黒檀ベースごと持ち上がると思います。ちょっと移動させてボードを撤去し、元の位置に戻して試してみてください。
可能であればあと20cm程度スピーカーを前に出した方が良いと思います。

左側の鏡?やスタンド左右の床面のボード?は何のために置いてあるのでしょうか?
従来のスタンドでやっていた対策等はとりあえず外して環境をリセットした方が良いと思います。
余計なものを撤去し、何もない状態から音の確認と調整をなさった方が良いと思います。

ケーブルがスタンドに接触しているように見えるのは写真のせいですよね。
スピーカーケーブルはスタンドに絶対に接触させないようにしてください。
I 様から頂いたご感想(初回修正後)

スタンド前に出すと同時に、左右に関してもラックに近づけてアドバイス通りにセッティングしてみました。

今現在聴いていますが確かにボードは無い方が良いようです。
ピンポイントの定位感がさらに良くなりました。
音の広がりも増したように思います。

ちょっとしたアドバイスをいただくことで、改善されていくのがとてもうれしいです。

FAPS サイドプレス マエストロ スピーカースタンド 導入記

I 様から頂いたご感想(設置翌日のご感想)

本日は他にやる作業があり、今からようやく色々と聴いていこうと思っています。
作業しながら鳴らしている間でも気に入った曲になったら
作業を中断して視聴ポイントでしっかり聴いてみたりしていて、音が全体的に良くなっているのが判りました。

 ・余計な付帯音が無い
 ・音の広がりが良い
 ・定位が抜群

と良いことずくめのような気がして少し怖いくらいです(笑)

今までのスタンドでも「余計な付帯音が無くなる」ように頑張ってセッティングしていたつもりでしたが
Side-Press スタンドは更に上をいっていますね。

今の状態をスタート地点として微妙な音質の調整をちょっとずつ行っていこうかと思います。

しばらくは写真で設置している、10年来メインで使用してきたTRIANGLE社の「SOLIS260」の音を堪能し、
次に連休が取れるときには他のスピーカーをセッティングしてじっくり聴こうかと思います。

FAPSからのアドバイス

手直し後の写真、拝見させていただきました。
とても良い感じです。
あとは内振りから平行まで変化させて音場感の調整をすると良さそうですね。

今の音が気に入れば当面はそのままで。
今の音に慣れてしまったら(笑)
押し座位置を一つ下げ、自重受けの長さを半分程度に短くすると中域が多少充実して、高域の響きが少し元気になると思います。

I 様から頂いたご感想(第二回修正完了後)

 

背面壁左の鏡は何とかうまく取り外すことが出来ました。

 

FAPS サイドプレス マエストロ スピーカースタンド 導入記

今日は朝早くからいろいろなソースを聴いています。
どのCDも余計な響きが乗らず音の鮮度が非常に高く感じます。
音が良く広がるのにボーカルなどの定位も非常に良くとても心地良いです。

しかし録音の悪いCDは…という感じではあり、良くも悪くもソースを極力忠実に再現しているのが判ります。
やはり音をいじっている系列のソースよりも生楽器を素直に録音している物の方が音の良さが際立ちます。

鳴り方が開放的で鮮度が高く雑味がほぼ無くなったのが良くわかります。

一番良く聴くアイリッシュ系の音楽に関してはアップテンポな曲もスローバラードの曲にしても
どちらも正確な音を刻み、伝えてくるようになっていると思います。

最近は昔のジャズフュージョン系の音楽も聴くようになり、その中には高速な曲も結構あるのですが音離れの良さのおかげか
速い曲のスピード感がよりいっそう出ている感じです。

(FAPSコメントより)
>サイドプレスは実は余計なことを何もしていないのですよ。
>他のスタンドや通常言われている設置、チューニング方法が音を脚色しすぎるのです。
>脚色した音が好きな人もいるので良し悪しはいいませんが

なるほど、と思わずうなずいてしまいました。

従来のスタンドは天板が有り、スピーカーとの接点が少なくとも3点あります。
スピーカーから天板へ振動を伝えるポイントが最低でも3点有り、これがスタンド自体に伝わる振動を複雑にしてしまい
天板、支柱などの素材、構造を工夫して無理矢理押さえ込もうとしているのでしょうね。

また、足下もその振動を極力逃がすために高価なインシュレーターを利用したり、床との間にボードを入れないと音が鈍くなってしまったりするという
ある種の悪循環みたいな物を作ってしまっていたと考えられますね。

従来型のスタンドで極力ソリッドな鳴り方をさせるように努力してきましたが、
従来のスタンドをSide-Press スタンドのような鳴り方に近づけるのは至難の業かと思います。

セッティングに関しても最初は難解な感じがしますが、一度調整の仕方に慣れてしまえば
あまり時間をかけずに出来るようになりますね (私もすでにだいぶ慣れてきました)

Side-Pressスピーカースタンドは「シンプルイズベスト」を体現しているスタンドだと感じます。
 



ここまでお読みくださって、ありがとうございます。
今回は10通を超えるメールでコミュニケーションさせていただきました。
最終的に I 様からもご満足とのお言葉を頂きました。お役に立てて幸いでした。

電話によるQ&Aにも対応やお客様にスピーカーを持ち込んでいただいての試聴・説明もさせて頂いております。

お客様が納得されるまで、様々なアドバイスやご支援をさせていただいております。
ぜひお気軽にお問合せください。

     FAPS 志賀