FAPS
FAPS サイドプレス
スピーカースタンド 試聴室レポート
2019年12月 都内にお住いのW様のサイドプレスArtist導入レポートです
娘さんからの誕生日プレゼントは、サイドプレススピーカースタンドArtistモデル
チープな機器でスピーカースタンドを替えるだけでここまで再生できるのか!!と驚き
今回のレポートは都内にお住まいのW様からいただいたものです。
W様は娘さんから誕生日のお祝いにとサイドプレススピーカースタンドArtist標準モデルをプレゼントされました。
そのご導入の経緯を含めた詳細なレポートです。 FAPSのスタンドの多くは、本レポートと同様に数回のメールで疑問点や確認内容等をご納得いただいてからご購入されています。
今回のお客様、都内にお住いのW様から最初にいただいたご質問
分からないことがあるので、お尋ねします。
Artist標準モデルの押し座はType60で、適合するスピーカー幅は166mm〜226mmとなっておりますが、
当方の使用しているスピーカー幅は165mmです(Spendore S3/5) Type100の押し座に当てはまるのでしょうか?
又、※オプションType100と記入しておりますが、Type100のオプション利用の場合はお幾らになるのでしょうか?
FAPS志賀からの最初のご連絡(お見積りの連絡)から
Side-PressスピーカースタンドArtist(標準モデル)についてのご質問ありがとうございます。
お使いのスピーカーは幅が165mmとのこと。
標準添付の標準押し座タイプ60を使った場合、外側のロックナットからの軸飛び出しがピッタリまたは少し不足気味になります。
このため仕様上は166からとしております。
現実的には標準押し座の場合は、左右支柱自体にもネジ溝が切ってあるので、外側ロックナットが完全に閉まらなくても大丈夫です。
見た目には完全にピッタリの状態になります。
これをタイプ100にすると軸の飛び出し量が45mmとなってしまうため、見た目が良くありません。
切断無しでタイプ100を使う場合は、1650円追加の88,550円+送料となります。
丁度よい長さに切断加工の場合は、4本で1680円の追加となります。
費用と外観を考えた場合、標準モデルのままお使いいただくのが良いと思います。
Artistは、非常に広い音場、深く沈み込む低音、エネルギー感に富む中音域等の特徴がありますが、
それ以上に音源の全てを出し切るようなニュアンス豊かな音を出してくれます。
恐らくスピーカーが別のものに変わったような驚きを感じると思います。ご期待ください。
W様からのご連絡
早速のお返事ありがとうございます。 不明な点は解決いたしました。 古くからの友人がSky(若しくは前のモデル?)を使っていて、
音質はもちろんの事、機能的でシンプルなデザインと安全性両面で欲しいな、と思っていました。
12月7日が誕生日なので、娘にプレゼントして貰うつもりです。 その時はよろしくお願いします。(在庫があるといいですね)
W様からのArtistご導入レポート(その1)
Artistが届きました。ありがとうございます。
ご指摘を頂いたスパイク受けに関しては、長年使っておりましたLINNのスパイク受けをとりあえずそのまま使いました。
取説は少し難しかったですが、難なく設置できました。
付属の押し座は標準押し座だと思い、添付写真の時点では上から3番目の穴の位置で取り付けましたが、Pro押し座のセットとProモデルの付属品もお送りいただいたようで、(ありがとうございます)現状では上から4番目の穴で押し座をセットし、球形自重受け座でセットアップしました。
※ 商品発送時にサービス品(お誕生日プレゼント)として側面標準型押し座をプロモデル用プロ押し座(60)に変更し、自重受け70mm鋭角スパイク2本(ナット2ケ付き)及びアルミ円板2枚を差し上げました。
肝心の音質ですが、思っていた通り素晴らしいです!!
今までの延長の音のまま、解像度、質感、透明感、空間感、楽器の音色と、より自然な音になり、 より音楽だけが感動的に鳴るので、当然戻れません(笑)
Artistの卓越したデザインにも魅了されていたので、(視覚から来る快感も重要ですね)娘に感謝です。
聴く音楽ジャンルはクラシックとジャズで、普段は小音量で鳴らしています。 好みの合唱グループのMagnificatとか、ゆるいジャズのGrant
Greenが理想的によく鳴っています(極端な聖と俗ですね)
今後は、チープな機器ですが、ゆっくりですが極めていきますので、アクセサリーを注文すると思います。その節はよろしくお願いします。
※その直後にカーボン円板もお使いにないたいとのご連絡を受けお送りしました。
「カーボン円板自重受け」をお送りいただき、ありがとうございました。
本来なら、先に送っていただいた「自重受け用70mmスパイク+アルミ円盤受け」で追い込むところですが、見てしまったら、付けたくなるのが当然の事なので(笑)早速付け替えました。
アルミ円盤受けと比べるとカーボン円板自重受けは、志賀様のおしゃる通り「内声部が厚くなり豊かな音」になり、クラシック音楽には良いです。 私の好みはカーボン円板自重受けの方のようです。
「70mmスパイク+アルミ円盤受け」は若干ハイ上がりに感じますが、ジャズ一辺倒の方は此方の方が好みになるかと思います。
所詮、音は部屋が全てですので、「70mmスパイク+アルミ円盤受け」でも、ポテンシャルが高いので、スピーカーの位置調整と電源周りの調整で何とでも好みの音に出来ます。
最初にセットアップした「球形自重受け座」の印象は、今までのAlphasonのスタンドの音の延長と記憶しておりまして、ある程度追い込んでから、再び「球形自重受け座」に戻すと面白いかもしれませんが、
「70mmスパイク+アルミ円盤受け」でセットアップした後の衝撃の音体験の為、暫くは替えるつもりはありません。
ですので、「70mmスパイク+カーボン円板自重受け」でスピーカーの位置(その他も)を追い込んで行きまして、例えば、 HARMONIA
MUNDIから出ていたFESTETICS QUARTETのハイドンの弦楽四重奏曲op 77を聴くと、
後年のArcana録音と比べると明らかにオフマイク録音なのですが、以前使用のAlphasonのスタンドでは音が遠く情報量が不足して聞こえるので、音楽のディテールが見えず、奏者の気迫が感ぜず、途中で試聴放棄になりましたが、
Artist「70mmスパイク+カーボン円板自重受け」で聴くと、オフマイクでありながら息遣いまでが聞こえ、(本来の演奏会では聞こえますよね)
音楽のディテールがくっきりと浮かび、奏者の気迫を感じます。そのため、最後まで聞き通し出来ます。(かと言って、音はうるさく無いですよ)
我が家のチープな機器で、スピーカースタンドを替えるだけでここまで再生できるのか!!と驚きです。(広い空間と深い低音!!)
他にもこういった例はCD(ファイル再生ですが)毎にありますが、端折ります。
過去において、縦型タイプのスピーカーとブックシェルタイプのスタンド付きスピーカーで、スパイクを床に直接刺して追い込んだ経験がありますが、うまくいった事はありませんでした。
もともと志賀様設計のスタンドの様に、高い理想を実現する努力と才能がない為と、不遜にも思いますが、
Artist「70mmスパイク+カーボン円板自重受け」を導入したことにより、
不動の核になるオーディオ機器があることで、今後も非常に助かります。ありがとうございます。
昨日は「床に直接スパイク」の高さを長くセットし直し、結果、ご満悦です(写真添付)
内声部の動きがはっきりと分かり、又抜群の空間感が出ました。
使用機器は 壁コンセント「COOPER
非メッキ・ホスピタルグレード」→ パワーコンディショナー「FURMAN PST-8D + legrand PS5266-XCC15」 →
電源ケーブル「BELDEN19364にオヤイデAP-029 + AC-029、P-004 + C-004、P-046 + C-046の組み合わせ」→
PC「skynewミニPC M2S + ELSOUNDアナログ電源付き + ハードディスク GLYPH BlackBox 2TB」→
DAC「POPPULSE WM8741」→ プリメインアンプ「EMFaudio SEQUEL-2」→ スピーカー「Spendore
S3/5」 となります。
いろいろとご便宜を頂きありがとうございました。
私もいくらか成長したこともあり、Artistを使いこなせるまでになったと思います。 以上、時系列ではございますがレポートをお送りいたします。
FAPS志賀のレポートへの感想(その1)
内容の濃い素晴らしいレポート、ありがとうございました。
自重受け部の材質による変化度合いの具体的な感想、とても参考になります。
カーボンの使用、スパイクの長さ変更等の効果をご確認いただけたようですね。
小型スピーカーの空間表現の素晴らしさ、予想外の低域の表現能力も感じていただけたようでうれしいです。
他にも変化する要因が幾つかあるのですが、あまり弄らないようにした方が良いと思うので今回はここまでにしておきます。
とてもいい感じにセットできてますので、問題のない良い音が出ていると思います。 側面押し座も予想通り、あつらえたようにぴったりですね。
美しい床が傷だらけになるのが申し訳ないですが、音は一番です。
ちなみに床スパイクはスパイク側を長くすると、音のバランスが中域寄りになり
短くすると低域が厚くなります。 プロモデルに100mmをセットしているのは、その調整幅を広くするのが理由です。
今回は少し大人しめのARTISTに合っているアルミ円板を添付しましたが これをカーボンに交換すると、内声部が厚くなり豊かな音になります。
この部分の影響は大きいのでお手持ちの素材で楽しんでみてください。
ご友人の古いモデルのスタンドは、ArtistやSKYの二倍ほど重いスタンドです。
素直でメリハリのある音が特徴ですが、新しいモデルに比べると中低域が薄めなのです。
華奢で軽量なスタンドの出す重圧な響きの素晴らしさを味わっていただくのも面白いかと思います。
一度並べて聴いてみるとその差を実感することができます。
※Artistモデルですが、実は残念なことに再生産が出来ず、在庫の販売で終了となります。 残り2セットしかありません。
W様からのArtistご導入レポート(その2)
11月30日にArtistスピーカースタンドが届いて以来、スパイク受けをあれやこれやと試してみましたが、
志賀様の設計思想の果ては床に直接スタンドのスパイクを刺すのが正統と思い、直接スパイクを床に置きました。
もちろんすごくいいですよね。一歩前進しました。
ここで、Proモデル仕様の70mmスパイクが付属していたことにやっと気がつき、
70mmスパイクでセットアップし直し、音出しをしました。
ほんとに素晴らしい!!これが究極の音なんですね!!
全帯域のエネルギーが揃っているとこんなにもしなやかで温かく、 全てが自然で、又充実した低域のすごいこと!!恍惚の瞬間ですね。
今までの経験上、紛い物のアクセサリーで騙されているので(笑)
それが下積みになって、捻くれてしまったようです。ボケる前に謎が解けて良かったです。
今の音が始まりなんでしょうが、もう終わった感じがします(笑)
早速ファミリーアーツピュアサウンド様を教えて頂いた友人に電話をしまして
(友人がファミリーアーツピュアサウンド様のスタンドを購入したのは10年以上前のようです)
友人も悪戦苦闘した経歴がありますが、素直にArtistProモデルを購入した方が良いのではないかと(笑)勧めました。
以上、到着一週間ほど経過した報告です。
<追伸>
早速ですが、昨日、以前メールでお伝えしたことがありました、10年ほど前にサイドプレススピカ―スタンドを購入した友人が我が家に来られまして、じっくりとArtistスタンド導入後の音を聴いていただきました。
まるで別物のスピーカーだ!(私も同意見ですが)と、驚嘆の声を上げました。
その後、ご自分のスタンドとArtistスタンドの細部の違いを比べまして(笑)、ますます納得したようです。
試聴位置から脇で一緒にいろいろな音楽を聴いていたわけですが、これ程の完成度のスタンドなんだから、
「カーボン円板自重受け」を外し、スパイクを直接スピーカーに刺してみようと確信いたしまして(笑)
それで早速昨夜、スピーカー下のスパイク受けカーボン円盤を取り外し、 直にスパイクをスピーカーに突き刺しまして試聴です。
やっぱり、これの方が断然良いです。 音楽がますます闊達に鳴り、各楽器の細部の動きまで良く見えるようになりました。
又、より自然になり、雑音までリアリティーがあります。 「カーボン円板自重受け」の素材の響きがどうしても乗っているようです。
合唱音楽のなんと柔らかい事か!!
スピーカーの小さな穴なんて私は気にしないので、
これからの至福の時が楽しみでワクワクしております。
6●歳の誕生日を過ぎ、豊かな晩年を迎えられて、志賀様に感謝です。ありがとうございます。
FAPS志賀の感想
スパイクをスピーカーに直刺し、もちろん最高の音です。
機材を下取りに出す方も多いので傷が付く方法を積極的にお勧めできないだけなのです。
試聴室のスピーカーの下面、実は傷だらけです。
試聴室の紹介記事では一応カーボン円板を使った写真を出していますが、実は直刺ししています。
そこまで踏ん切りをつけて使っていただいたことに心から感謝いたします。 ありがとうございます。
FAPS 志賀 記
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