FAPS FAPS サイドプレス スピーカースタンド 試聴室レポート 2021年1月
神奈川のY様 サイドプレスSKY導入の詳細レポート
神奈川にお住いのO様は、以前から弊社FAPSのサイドプレスHSモデルにブリロン2.0をセットして音楽を楽しんでおられました。 下の写真は、その当時(2006年頃)のものです。新品のブリロン2.0の白い色がまぶしいですね。 このスタンドもご自分で穴加工をなされプロタイプ押し座に変更してHS/SEプロモデルと同等にして楽しまれていました。 今回は新型「覚醒」の使用可否のご相談から始まり、新たにSKYプロモデルを導入されました。 従来型サイドプレスと最新サイドプレスの違いを含めた、ご感想の頂きましたのでご紹介いたします。 ■■ Y様のご相談内容と近況のお知らせ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 覚醒ではBrilon2.0は使えないのですね。 実は、ずっと前にレビューを共有頂きましたDynaudio Special Fortyをまだ売らずに保有しているので、それならサイズ的には大丈夫そうですね。 ただ、Brilon2.0はまだまだ潜在能力の限界が見えないことと、長年耳が慣れたBrilon以外を聴くと違和感を感じてしまう(例えばSP40では音が綺麗すぎる、とか)ことと、去年広島のチューナーさんに各種チューニングをしてもらった結果、ますます生っぽい音にグレードアップしたので、今のところSpecial Fortyに切り替える必然性が薄い状況です(笑)。 なので、しばらくは、覚醒のことは横目で気にしつつもskyで楽しみたいと思います。 小型スピーカーはスタンドで驚くほど音が変わるのはこれまで実感しておりますので、skyは楽しみです。 実は、旧サイドプレスでは、支柱が若干共振して音を濁している感じだったので、後ろ側の支柱二本に鉛粒(TGメタル)を適量充填していました。音場感がリアルになっただけでなく、Brilonの倍音の綺麗さや精緻やレスポンスの良さはそのままに、地に足がついたドッシリ感のある音になりました。あとS/N比も若干上がったと思いました。 が、音が若干死んだような気もしましたので、少しずつ減らしていきました。 FAPSさんとしては嬉しくないDIYかもしれませんが、自己責任の楽しみということでご容赦下さい (^_^;) skyでは鉛粒は入れずにまず楽しみたいと思います。 ■■ SKY導入直後のご感想 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 旧型のサイドプレスからskyに換えて聴いてみました。 違いは、空間がパアッと広がりました。 左右にも、なんと上下にも広がり、なんというか開放的になりました。 暫くは脳が混乱して、状況を把握するのに時間を要しました(笑)。 そして低域にあった癖のようなものが取れ、低音の音の質感の違いをよりありのままに表現している気がします。 いずれも、もちろん大歓迎な変化です! これであと20年はBrilon2.0でいけます。音楽を長く楽しめます。
■■ FAPS 志賀 感想 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ SKY良かったようですね。驚いたでしょう。 足元をアレイで押さえていますが効果ありますか。低域が響き過ぎになっているような気がします。 震災の時の経験から言うとサイドプレスは倒れなくて場所が移動した感じでした。 多分、跳ねながら動いたのではないかと思います。 アレイで転倒防止を行うなら10kg程度の直径の大きなものを使い、軸がフレームに接触しないように置くと効果があると思います。 2,3kgでは実際には効果ないでしょうね。 日焼けの残り跡は目立ちますね。仕方ないとは言え、気になります。すみません。 一時期のサイドプレスはバカみたいなドーナツ跡がつくと言われてました。 まあ、ドーナツと書いた時点でインチキだというのがバレてますけどね(笑) ■■ SKY再セッティング後のご感想 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 311のときはそうだったんですね。 地震でもいろいろな揺れ方がありますし、常に倒れないよう対応できる方法は無いと思います。 アレイも本当に気休めです(笑)。こんなのは簡単に外れると思います。 あと、写真でもお分かりかと思いますが、敢えて推奨セッティングにせず、後ろに6から7度ほど傾けたセッティングとしています。 私の耳でこう決めたというより、先日別件で某チューナーさんの訪問を受けた際に、傾けることが可能なスタンドなのならこうした方が位相面で音が良いとアドバイスを受けて(旧サイドプレスで)音を聴きながら傾けたのを、skyでもそのまま踏襲しています。 あと、旧型ではスパイクの位置が重心より前側になっていましたが(穴の位置の制約で)、skyではより後ろに下げ、前から3つ目にしています。 この方が、傾けた状態ではより重心に近いのではと思います。 日焼け跡は、もう仕方ありませんね。汚れではないので取りようがありませんし。 アレイをいったん外して聴いてみました。 低音は、気持ち、より自然な鳴り方になった気がしなくもありませんが、言われなければ気付かない範囲のものだと思いました。 skyの良さは、何と言っても上下左右にパアッと開放的に広がる音場だと思います。 上下方向への音の広がりについては、これまで志賀さまが(Dynaudio SP40をskyで鳴らした際のレビューで)仰っていた 「音が上下方向にも広がります」という旨のコメントについて、 私は「ステレオなのにそんなことありえる?」と半信半疑に思っていました(スミマセン)。 が、skyで聴いてみてその言葉の意味が分かりました。 スタンドの共振がこれまでどれだけ音を汚していたのかと思います。 これまで旧型を聴き込んできて、スタンド共振らしき固有の音などは特に感知できませんでした。 skyに換えてみて初めて、以前はそういう音を汚す何かあったんだなと気付けるものだと思います。 skyで感じる開放的な音場というのは、恐らく、旧型では言語化して知覚できなかったレベルの、しかし脳は感じていた違和感が低減されたことによる開放感なのだろうなという気がします。脳の負担が減って楽になったということではないかなと。 他にも良さとしては、旧型に比べた良さは、ソースに対する色付けがさらに無くなっていることです。 ジャンルや音域を問いません。 とにかくスタンドが音を加工したり補正せず、ありのままの音を出すことだけに専念した結果がこうなのだなと思います。 部屋のチューニングなどを何もせずにスタンドだけでこの効果というのは結構凄いと思います。 私のオーディオ部屋はオーディオ的に何も考慮されていない普通のフラット35仕様の建売のリビングルームです。 それでここまで開放的な音を聴ければもう充分以上な効果です。 敢えて小型スピーカーでオーディオを楽しみ続けたい人は、何を置いてもまずスピーカースタンドをskyにすべきで、話はそこからだと思います。 Brilon2.0のような音像型のスピーカーに対し、スタンドでここまで開放的な音場が加わると、組み合わされて出てくる音は実に魅力的です。 志賀さまが以前絶賛されたSP40との組み合わせもそのうち試してみたいですが、今のBrilonの音が試行錯誤の結果、充分に素晴らしくなったので、SP40は当分は出番無しです。 私の機材やアクセサリーについて一応記載させて頂きます。 ・スピーカー: Audio Physic Brilon2.0改 ・プレーヤー: SONY HAP-Z1ES ・アンプ: nmode X-PM10改 ・オーディオラック: Quadraspire Q4D Vent ・XLRケーブル: ケーブル工房tsukasa のWTS-X5300(金メッキ仕様) ・電源ケーブルと電源タップ: ヤフオク出品者sapl001さんの非メッキケーブル ・スピーカーケーブル: WireWorldのHorizon ・スタンド受け: ヤフオクのドライカーボン製 φ40x20mm厚 ・アンプのスパイク受け: 同上 ・電源: ProCableのダウン&アイソレーショントランス1500W・200V専用仕様 私は、色付けなく音楽のありのままを出してくれるモニターのようなスピーカーが好きです。 と言いつつ、2.0は、まるで意思を持っているように音楽の唄わせ方・鳴らし方をするところがあると思っていまして、つまりきっとモニター的ではない部分があるということかなと思いますが、いずれにしても、そういうチャーミングな部分を併せ持つ2.0はやっぱり大好きです(笑) ■■ FAPS 志賀余計な一言 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ちょっと意地悪なお誘いかも知れませんが SP40は覚醒と組み合わせたら大変なことになりますよ。ブリロンもSKYも唖然とするような・・・・ 今の音に慣れて(飽きてきたころに)試してください。 SKYと言えども着色していたことが直感できます。 手持ちの音源をすべて聴き直したくなるくらいの威力を持っています。 幸か不幸か、ブリロンは覚醒で使えないのが救いです。 skyに乗ったブリロンは、美しい音の極致として、別物として残したくなりますのでご心配なく。(今の私の状態です) |