FAPS   T−TOP スピーカースタンド  お客様レポート   New !

   徳島にお住まいのH様から頂いたレポートです。( ATC 100SL )

H様がお使いになっておられるのは、ATCの100SL。
強力なマグネットを有するスピーカーユニットを搭載し、重圧な音色で知られるATC社のスピーカー。
100SLは、そのフラッグシップ的な存在のスピーカーで質量は70kg、
サイズも400W×830H×450D(mm) とT−TOPスタンド向きのスピーカーでも最も重い部類に入ります。

H様は、純正スタンドをお使いでしたが、当社のT−TOPスタンドに関心を持たれ試聴されました。
本レポートは、H様から頂いた感想と、セッティング等に関して交換したメールの内容等も紹介させていただきます。

貸出し依頼時にH様から、適用可能か否かもお問い合わせをいただきました。
貸出し依頼時のFAPS回答です。

スピーカーのサイズの件ですが、
T−TOPのスパイク受け座の最大ピッチは、幅が約360mm奥行きが約300mmです。
お使いのスピーカーは、非常に重いスピーカーですが、荷重的には問題ありません。
幅は、ぴったり、奥行きが不足気味ですが床面がしっかりしていれば安定性面でも問題ないと思います。

今までよりもSP位置が高くなるためスピーカーが空中に浮かんだようなイメージになり、
天板がないこともあり、今までとは相当に違った表現の音になると思います。

正直言いまして、ATCをお使いの方からのご意見は賛否半々です。
ATCの分厚い音が洗練されてしまってATCらしさが薄くなったという方、
音場表現の向上や輪郭明瞭で引き締まった低音表現等に新たな魅力を感じる方の双方です。
お気に召すかどうか、どうぞ十分にご試聴なさってください。

使用上の注意事項ですが、大型マグネット搭載の関係でフロントバッフル側に重心が寄っている思います。
最初は、安定性を確保するためにスタンドの前後を逆にしてフロント側を2本で受けた方が良いと思います。

後部の1本は、スパイクではなく、付属の受け座を使った方が設置及び位置決めが楽になります。
SPを2人で持ち上げ最初に後ろ側の受け座にSPを下ろし、受け座面を滑らせながら前後左右の位置調整を行ってください。
スパイクの先端で手・指を刺さないように十分にご注意して作業なさってください。

SP自重が大きいためSP底面へのスパイク食い込みが相当に大きいと思います。
必要に応じ予め10円玉等をSP底面に薄い両面テープで貼り付けて使った方が良いと思います。

床面スパイクは、床面に直刺しがベストですが、
無理な場合は、厚さ30mm以上150mm角程度の固めの木材を使用して受けてください。
勿論市販のオーディオボードもOKですが、御影石等の石材は、石特有の鳴きが強調され
響きが濁りますのでお使いにならないようにして下さい。

それではよろしくお願い申し上げます。

H様から頂いた最初の感想

スタンドの貸し出しありがとうございます。
今、CD・SACDソフトを取り替えながら試聴しておりますが、FAPSさんが書かれている通り、かなり変わりました。

すっきりとクリアになり透明度が上がりましたが、その反面、ATC独特のドロッとした低音と厚身のある中域が無くなりました。

初日は、細身になった部分がどうしても気になり前の方が良いと感じ、すぐに元に戻そうと思いましたが、
人手が足りずもう少し様子を見ることにしました。

2日目以降、色々聴いていると、細身になった部分が気にならなくなり、どんどん良くなってきたように感じました。
耳が慣れてきたのか、スタンドとスピーカーが馴染んできて音が厚くなってきたのか、多分両方だと思います。

現状では、7:3ぐらいでマイナス面よりプラス面が勝っているかなという印象です。

まだセッティングも不十分ですし、6畳の狭い部屋で使用していますので、SP間にラック・機材が有り、壁との距離も十分取れていないので、
T−TOPの実力を十分発揮できていないのが申し訳ないです。

恐らく結論は、ATC独特のドロッとした中低音をどう判断するかだと思います(オーディオ的に良い音は、確実にT−TOPです)
もう少し聞き込んで購入を決めたいと思います。再度ご連絡させて頂きます。

使用機器をご参考までに
エソテリック UX-3 → (インフラノイズDAC-1) → CEC AMP71 → ATC-100SL

FAPS スピーカースタンド
スタンドは、タオックのボードにスパイクで直刺しにしております。

マイナス面というのは悪くなったという意味ではありません。
 ATCはウーハーの反応が遅いというか重く歯切れは良くないと思います。
それは欠点なんですが、逆にある種心地よい面があり、ATCを使っている人にとってはそこが好きなんだと思います。

T−TOPを使用するとクリアになる代わりに、そのATCの個性(欠点?)が薄くなってしまいます。その理由で、今は7:3という表現をしました。

SPをもっと壁から離したいのですが、家族が前を通ることがあるので危険な面もあり難しいです。
(6畳にATC100を入れている事が一番問題ですが・・・)



FAPS感想

今、気になっている問題点の原因はTAOCのボードにあるように思えます。

前にも書きましたが金属系,石系のボード・インシュとの相性は良くないです。
スタンドの振動が逃げる部分がなく、ハイ上がりの傾向になっていると思われます。

T−TOPのベーススパイクは、木材で受けるのがBESTです。
SPが重いためボードを外すのは困難でしょうからTAOCとスパイクの間に何か木片を挟んで試してはいかがでしょう。

50〜100mm角程度の厚さ20mm以上のMDFのような割れにくいものが良いと思います。
厚さは足りませんがホームセンターで売っているフローロング材の端切れのようなものでも構いません。
音の重心が下がり多少は、ATCらしさが戻ってくると思います。

ベース下部の4点スパイクの設置圧を均等にすることも大切です。
調整が悪いとスパイクとベースの接点部から高周波数の異音が出ることがあります。

貸出し時にお話しましたが、いずれにしてもATCらしさ(?)が減じることが問題と言えます。
新たな音表現が気に入るのか、ATCらしさを楽しむのかがポイントになりますね。
元に戻した後に、今回お聞きになった新たな音(味)も欲しくなってしまうと思いますが・・・・

あくまでも試聴のための貸出しと考えていただいて、返却も気楽になさってください。


H様から再度頂きましたご報告です。最終的に試聴品をお求めになられました。

あれから色々と聴いた結果、T-TOPを購入させて頂きます。
理由は、総合的に確かに良くなったと感じたからです。
若干、音が細身になった感じがありますが、それ以外の部分(特に透明感や音の分離)がかなり向上しました。

これは、以前に報告した通りですが、聴き込むにつれて魅力の方が大きくなってきた様です。

セッティング等の使いこなしが不十分で偉そうなことは言えませんが、これからこつこつと煮詰めていこうと思います。
今回は、貸し出しおよびきめ細かなアドバイスまで頂きましてありがとうございました。

PS:確かにTAOCは、響きが良くないので、木製のボードに変更することを考えています。
70kgのスピーカーが高さ40cm以上の台に乗っている間に更に木片を挟むのは、安定性の面で怖いので止めました。