Side−Press スピーカースタンド お客様レポート
群馬県にお住まいのE様 ( B&W社805S + サイドプレスMaestro)
今回のレポートは、酷暑の中、群馬県から奥様と御一緒に試聴に来てくださったE様から頂いたものです。
お電話で試聴ご予約を頂いたのですが、試聴が主目的の御来訪と聞き感激いたしました。
E様は非常に長い期間に渡りオーディオを楽しんでおられ、故長岡氏の設計したスピーカーの自作等を含め
大型スピーカーを長年にわたり使われてきたそうです。
現在はお子様たちの独立に伴い空いた部屋に小型スピーカーを設置し、新たなリスニングルームを構築を進めておられます。
小型スピーカーは以前にブリロン1.1(SLC)の音を体験されており、小型スピーカーの良さは良く知っているとのことでした。
今後は新たに導入にしたB&W社の805Sをお使いになるとのことでしたが、
机の上に設置した音は、まったく納得がいかない音のためスタンド導入を検討されていました。
あちこち調査された結果、当社のスタンドをお気に召されたとのことです。
ちなみに使われるアンプは、EL309を特殊な3極管接接続(エンハンスド・トライオード・モード)で用いたEAR社の869というモデルです。
【試聴当日の様子】
8月のある暑い日、早朝に群馬を出発されたE様ご夫妻が試聴室に到着されました。
ごくごく普通の家の普通の部屋であることに奥様はビックリ!
オーディオにあまり興味がないとのことでしたが、初めて見る変わった部屋に見入っていらっしゃいました。
聞くにつれ普通の部屋で試聴することの重要性を御理解くださったようです。
E様がいない時に一言・・・
「大きな箱のスピーカー5セット以上あるのですが、もういらないと思います。どう処分したら良いでしょうか?」
答えに詰まってしまいました(笑) お好きな方に差し上げるのが一番ですよ! と伝えておきました。
試聴の様子
じゃあ始めましょうか! と試聴室の機器構成をざっと説明し、試聴の進め方を確認しました。
予め私がマエストロスタンドに設置しておいたN805を使って音出しを始めました。
御自宅で聴かれていた音とはまったく次元の違う音が出ているはずです。
実際、E様が音が出た途端にビックリされたのが良く分かりました。
「これこれ、こういう音が欲しかったのです! 広がりもしまった低音も凄い! 」と最初の感想。
多くのジャンルのソースをお聴きいただき、感想等をお聞きしながら805の持つ能力も改めて確認していただきました。
通常の試聴は試聴室標準のクレルのアンプ(KAV-400Xi)ですが、
今回はE様の御自宅の再生環境も考慮し、トライオードの真空管アンプ(TRV88SE)による試聴も行いました。
パワーアンプモードでご試聴いただきプリアンプの有用性もご確認いただけたと思います。
E様所有のEAR869とは比較にならない入門用アンプですが、真空管アンプでもスタンドの力量が十分に発揮できることを確認いたしました。
アンプを切り替えた瞬間に分かる真空管アンプの独特とも言える響きも魅力だったようです。
家を揺るがすほどの重低音が非常に明瞭に出ることにも驚かれたようです。
5枚ほどのCDをお持ち下さったので順次再生。一つ一つの出音に納得されたようです。
ではスタンド試聴の本番です! と、片方のスタンドをRBに変更。
二つのスタンドを並べて瞬間的に切り替えて試聴を開始しました。
スタンドの違いによる音質差をはっきりと認識頂いたようなので、好みの音質、鳴り等をお選びいただきました。
RBの鮮烈でインパクトの音にも魅力を感じていたように思いましたが、
若干小さめの音量で(と言っても相当に大きめですが)、長時間音楽に浸れる音を希望されたE様にはマエストロが良く合っていたようです。
次に行ったのがマエストロスタンドのセッティングの違いによる音の違いの確認。
スタンドの前後向きを逆にした音の比較試聴も行っていただきました。
アンプの片チャンネルのケーブル(バナナプラグ使用)を差し変えて比較試聴します。
想像以上に大きな変化を感じます。
ちなみにFAPS試聴室では、音に癖を感じないマルチョウエンジニアリングさんのラダーケーブルをメインに使用しています。
スタンドのセッティングの違いだけでも大きな変化があることに大変に驚かれた様子でした。
この変化に比べたらケーブル交換の変化度合いは1/100以下、そう言えるほどの大きな変化があります。
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Maestroスタンドを前後逆にセット
スピーカーの鳴りを減らす方向のセッティングです。
E様はこの音が好みでした!
前方のボルトは万が一側面押し座が緩んだ時にも
スピーカーが前に落ちないように取り付けた転落防止ツールです。
通常はスピーカーから約1mm離れていて接触していません。 |
マエストロスタンドを通常の向きにセットした状態
左のセッティングとの大きな音の違いに驚きます。
スピーカー自体がほぼフリーに近い状態で鳴るため
自由奔放、ゴージャスな音の出方です。
E様は、ちょっと膨らみ過ぎの傾向を感じられたようです。 |
【セッティング実体験】
ここからはE様にもお手伝い頂き、その場面ごとに持参いただいたデジカメで写真を撮っていただきました。
試聴室での試聴は音の確認だけではなく、セッティングの実地指導を行い、実体験もして頂いております。
手前味噌となりますが、ここまできめ細かい試聴体験ができるのは当社だけのはずと自負しております。
見た目では複雑そうなセッティングですが、私が1台数分でスピーカーを入れ替えてセットする様子を見て頂き、
水準器やレーザーポインターを使用した左右スピーカーのセッティング状態の確認方法等もご理解いただきました。
E様は、正確なセッティングの方法を会得されたようでした。
その後もブリロンの後継機種であるSONICSのアニマ等を試聴され、
ブリロン用のサブウーハー「ルナ」2台を追加した驚異的なスピードの重低音を体験していただきました。
音程がはっきり見える明瞭な風のような重低音が家が揺れ動く雰囲気に度肝を抜かれたと思います。
試聴と共に音楽談義をしている内にあっという間に4時間以上が経過
楽しい試聴会はお開きとなりました。
マエストロスタンドは早くお試しになりたいとのことで、お持ち帰りくださいました。
E様、遠路はるばるの御来訪及びスタンドのお買い上げありがとうございました。
御自宅に戻られたE様から頂いた感想メッセージです。
一昨日は大変お世話になった群馬のEです。
突然の連絡にもかかわらず、快く予約を入れていただき、当日はご家族で歓迎いただき感激いたしました。
特に奥様には手料理までご馳走になり、感謝の言葉もありません。
また同行した妻はオーディオにはあまり関心がなく、息子さんとのやりとりが何より救いになったようです。
私にしても、志賀様とのオーディオに関するあれこれのお話で時間のたつのも忘れる至福の時を過ごさせていただきました。
スタンドの注文だけなら視聴サービスを利用しても十分、可能だったのですが、
一念発起して群馬から出かけた甲斐があったというものです。
特にRBとマエストロの音の個性の違いや、
マエストロへのセッティングの仕方で全くといっていいほど出てくる音に違いがあることは、
やはり現場で視聴させていただいたからこそ経験できたと感謝しております。
また、比較視聴を繰り返すなかで、
自分自身の音の好みやオーディオに求めているものも、少しだけはっきりさせていただいたように思います。
さてこちらに戻り、本日梱包を解き、B&W805Sにマエストロをセッティングし、さっそく視聴いたしました。
出てきた音は予想通りというか、予想にたがわぬ自然で誇張の全くない、
素直で広がりがあり、スピーカーの存在を消し去るものでした。
机にじか置きしていた時は特に低域がつまって、箱鳴りしていたことがあらためて理解できました。
しかも低域方向の改善が高音のくせまで無くしてくれたようです。
とにかく出てくる音への詮索を無くしてくれ、音楽に浸らせてくれる素晴らしいスタンドということです。
スタンドがかくも大きな影響を与えることは、これまでの理解を遙かに超えるものでした。
若干心配だったセッティングも志賀様の懇切丁寧な説明と、現場での写真撮影のおかげで全くトラブルなく仕上がりました。
これも実地指導のたまものと感謝しております。
興奮してだらだらと駄文を連ねてしまいまったようです。
とにかく先日のお礼と報告をと思いメールをしたためました。
今後ともよろしくお願いいたします。
残暑厳しい日がまだまだ続くよし、ご家族ともどもくれぐれもご自愛ください。
E様、この度は酷暑の中、遠路はるばるお越しくださり、本当にありがとうございました。
御自宅でのセッティングも非常にスムーズに行ったとのこと、やはり試聴室での実習(笑)が効きましたね。
出てきた音にもご満足いただけた様子で何よりです。
これからは部屋の配置も変えて更に改善を図るとお聞きしていますが、更なる進化が楽しみですね。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
FAPS 志賀
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