FAPS   Side-Press スピーカースタンド   お客様レポート

                         広島にお住まいのY様 ( ソナスファベールのMinima Vintageのスタンド交換 )

広島にお住まいのY様からSide-Press RBモデル(ブロンズ色)の導入レポートを頂戴いたしました。。

Y様は以前から当社の各種製品について多くの関心を寄せられてお問い合わせ等も頂いておりました。
今回はソナスファベールのMinima Vintage用のスタンドとしてSide-Pressのご導入を検討くださいました。

ご購入に先立ち数回のメール及び電話での相談をお受けし、仔細ご納得の上で導入くださいました。

導入結果は良好でした。
本レポートでは導入効果だけではなく、Y様がどのようなことを懸念され、どう納得くださったのかも含めてご紹介させていただきます。

すべてお問い合わせ/FAPS回答メール本文から用件部分のみの抜粋です。


●Y様からの最初のお問い合わせから

サイドプレススタンドに興味を持っております。
以下についてアドバイスいただきたくお願い申し上げます。

現在、ソナスファベールのMinima Vintageを使用しております。
スタンドは純正の"stand iron"という製品です。

このスピーカーが非常に気に入っており、この先10年でも20年でも使える限り使おうと思っております。

スタンドも純正のものを選んだのですが、貴HPを拝見させていただいておりますと、
天板にベタ置き(ゴム足が付いております)で、ねじで天板に固定している現状の音は
Minima Vintage本来の音ではなく、スタンドの音を聞いているのかなとも思います。

Minima Vintage独特の響きというか、明るく優しい音色が気に入っております。
現状の音に満足してはいるのですが、サイドプレスを使うともっと良くなるのかなと興味を持ちました。

サイドプレスユーザーでソナス使用の方はHPでは見当たらなかったように思ったのですが、
ソナスユーザーの方はいらっしゃいましたでしょうか?

ソナスの様な箱鳴り系のスピーカーとサイドプレススタンドの相性はいかがでしょうか?

純正スタンドからサイドプレスに変更すると傾向としてはどの様な方向に変化することが予想されますでしょうか?

 

 


●FAPS志賀回答より

ソナスファベールのMinima Vintageをサイドプレスでお使いの方は意外と多く、Minimaの方も含めれば10人近くおります。

私自身も何度も聞いた事があります。
オリジナルスタンドはデザイン優先であり、音質的には鳴りによる影響が非常に大きいようです。

サイドプレスを使った場合は、ソナス独特の音色と響きが現代風に洗練され、非常にダイナミックな表現が可能になります。

低域の解像度も良くなり最低音域の伸びも増えます。
最も効果が出るのが空間表現で比較にならないほどの広大な音場が形成されます。
聞けば驚きの声を上げると思います。
全体に現代風になりますが、ソナスの味と音色感は残りますのでご安心ください。

相性の良いスタンドは、サイドプレスRB(Type60)です。

参考までにセッティングした写真を2枚添付しますのでご覧になってください。


ツイーター部分につけられているのはシリコンラバー製のリングです。これは無い方が音が素直でした。

新発売のRBショートカットとも相性は良い筈です。
音響パネル凛SSRを併用されているお客様もおり、豊かな響きに満足されているようです。

試聴するまでもないと断言できるほどですが、もしご心配でしたら試聴機の貸出しも可能です。
この場合は試聴機の往復送料(4千円程度)をご負担いただくようになります。

スタンドは標準のままでも十分ですが、自重受け座にオプションの100mmのロングスパイクを使用し、
更に側面押し座にProタイプ押し座を使用すると、更に音質が引き締まった方向になります。
純正スタンドで使用している金属製のスパイク受けは相性が悪いので黒檀キューベースをお使い頂くようになります。


●Y様からの2回目のお問い合わせから

HSよりRBがお勧めとのことですがどのような違いがありますでしょうか?

RBショートカットのサイドプレスはリフトアップセッティングでスピーカーの後部下側を抑えている様ですが、
RBやHSタイプの様にスピーカー高さの真ん中あたりを押さえるのとどう変わるのですか?

基本的なサイドプレスの押さえ方等はありますか?
(スピーカー高さの真ん中辺り、ウーハーのセンター等)

RBショートカットはスピーカー高さは何mmくらいまでのものが対象となるのでしょうか?
リフトアップしないでの使用も可能でしょうか?

通常のRBタイプでもRBショートカットの様なリフトアップセッティグで
100mmのロングスパイク+側面Proタイプ押し座というのは可能ですか?

RBショートカットタイプはスピーカーに仰角をつけるのは難しいですか?

現在、純正スタンドのスパイク受けは山本音響工芸の黒檀製スパイク受けPB-10を使用しておりますが
これと黒檀キューベースでは差が出ますでしょうか?

PB-10


●FAPS志賀回答より

@HSよりRBの違い

 基本的な音調や空間表現力は同じです。
 RBの方が若干緊張感の高い音で、低域表現能力が向上しています。
 低域の質感向上を求める方に最適です。
 Minima Vintageのデザインとも整合すると思います。

A側面押し座の位置について
 基本的なサイドプレスの押さえ位置は、ウーハーの中心高さのエンクロージャー後端です。

 ただし、スピーカーによってはその部位の強度が弱いものがあります。
 そういう場合は、強度が最も高いスピーカーの最下端のコーナー部付近をお勧めしています。

 ここを抑えるとエンクロージャーの鳴きをほとんど阻害しませんので、箱鳴り系スピーカーの特徴を強く出すこともできるわけです。
 このやり方用に特化したのがRBショートカットモデルです。

BRBショートカットはスピーカー高さは何mmくらいまでのものが対象となるのでしょうか?
 リフトアップしないでの使用も可能でしょうか?

 特に制限はありませんが、外観的には高さ40cm以下のものにした方が良いと思います。
 勿論、通常のセッティングも可能です。

C通常のRBタイプでもRBショートカットの様なリフトアップセッティグで
 100mmのロングスパイク+側面Proタイプ押し座というのは可能ですか?

 通常のRBモデルでも可能ですが、RBショートカットモデルよりも高い位置でのセッティングになります。
 RBショートカットタイプの側面押し座穴は、通常のRBモデルの最下部の穴を残し、更にその下に2ケ追加したものです。
 
 押し座Proはどのタイプでも使えますが、軸と押し座が一体化されているため、非常に使いにくいという問題があります。

DRBショートカットタイプはスピーカーに仰角をつけるのは難しいですか?

 RBやHS等の他のスタンドと同様に自由に仰角をつけることができます。

E黒檀製スパイク受けPB-10の使用について

 当社の黒檀キューベースとほとんど同じ効果ですので問題ありません。


●Y様からの3回目のお問い合わせから

MinimaVintageのスピーカー下面からウーハー中心高さまでは約130mm程度なのですが、RBショートカットで標準セッティングは可能ですか?

塗装色による音質の違いはないですか?(標準とブロンズ)

HPにフローリングに黒檀キューブベースで設置が基本みたいな記載があったと記憶しているのですが、
我が家はマンションでフローリングが柔らかいクッションフローリングです(歩くと沈みます)。
先述の黒檀スパイク受け(山本音響PB-10)をフローリングに直接設置で問題ないでしょうか?

現在は木材系のオーディオボードの上にスタンドを設置しているのですが
やはりオーディオボードの上に設置した方がいいでしょうか?


●FAPS志賀回答より

●RBショートカットで標準セッティングは可能です。一番上の押し座穴を使います。

●塗装色による音質の違いはないですか?
 私の耳では変化を感じ取れません。何かあるとしたら視覚的な要素からくるものでしょう。

●フローリングへの設置
 フローリングが柔らかいのであれば、お手持ちのボードをお使いになった方が良いと思います。
 黒檀を使わずにボードへスパイク直刺しの方が良いでしょう。

ご参考
 リフトアップセッティングを行うとスピーカーは後方に倒れやすくなります。
 支柱間に釣り糸等を張り転倒防止をするか、押し座部分が回らないProタイプの押し座を使うと倒れ防止になります。


●Y様のSide-Press導入直後の感想

サイドプレスRBを設置して3日経ちました。
まだ、そこまで追いつめてセッティングできてないのですが
少し感想を送らせていただきます。



まず、すぐにブックシェル型らしく点音源の様になったことに気付きました。

今まで気付いていなかったのですがソナス純正のスタンド設置では、
スタンドを含めトールボーイ型のような感じでスピーカーから音が出ていたことに気付きました。

 

女性ボーカルものをよく聴くのですが
ボーカルが今までもセンターには定位していましたが、人型のようにセンターに縦に長く定位していたのです。
しかしサイドプレスでは床上からふわっと浮かんで口元が意識できる感じです。

また、余計な付帯音がなくなるのか(スタンドからの音が出なくなるからか)
非常に聴きやすく、今まではボリュームを上げるとキンキンする時もあったのですが、
サイドプレスでは嫌な音がせず、ボリュームが上げれてしまいます。

  

今まで感じられなかったような
ボーカル等の微妙なニュアンスの様な細かい表現等も感じられます。
今までは純正スタンドで掻き消されていたのでしょうか??

低音も今までは多少膨らみ気味でしたが、締まった気持ちのいい低音に変わりました。

未試聴での導入でしたので高音質にはなっても、いわゆる現代的な音になり
Minima Vintageの良いところ(木の響き、音色等)が薄まらないかなと少し心配してたのですが杞憂でした。

今までよりも心地よく響き、良いところが益々引き出されている感じです。
スピーカーが朗々と鳴っているとはこういうことを言うんだろうなという感じです。

音楽を聴いていてすごく楽しいです。
オーディオを本格的に始めて3年くらいなものであれもやりたいこれも試してみたいと
色々機材を変えたりしてきたのですがなんだかこれで機材は落ち着けそうです。

素晴らしいスピーカースタンドです。
ありがとうございました。

写真を何枚か送付致しますので
セッティング等何かお気付きの点ございましたらアドバイスお願いします。

凛を設置するとどうなるだろうと妄想してしまいます。


●FAPS志賀感想から

感想文と写真をお送りくださり、ありがとうございます。
良い感じにセッティングできていると思います。
色の具合も落ち着いた感じもあり良いですね。

写真ではケーブルがスタンドに接触しているようにも見えます。
支柱の振動がケーブルに伝わらないように離してください。

SPとその他の機材の位置関係も良いと思います。
感想からも適切にセットできていると思います。

ボーカル(の喉)が点音源として小さく定位していれば大丈夫です。
幾つかのボーカルを聞きこむと声色にどのような付帯音が乗っているのかがわかるようになってきます。

追い込むと歌手が歌う前に息を吸い込む空気の流れのような雰囲気も感じられるようになります。
Minima Vintageは、それができる素性を持ったスピーカーと感じています。

録音自体に色つけされていることも多いので数種類の声を聞いて一番自然な感じになるようにすれば、
オーケストラ等の他の音源にも十分に対応できています。

現状で適切にセッティングできていると思いますので、
最初はあまりセッティングに凝らずに音楽を楽しんだほうが良いと思います。
セッティングには結構敏感に反応するので、そちらに気を取られてしまうのはもったいないような気がします。

凛(SSR)の追加は臨場感の拡大に非常に効果的です。

大げさではなく目の前に響きのよいステージが出現いたします。
そんな訳はないだろう!?と思って試聴室に来られた方全員が驚き、感心され、導入くださっています。
一度にやると個々の効果と変化がわからなくなりますので、サイドプレスの音に慣れた頃に検討されれば良いと思います。


●FAPSからのY様へのお願い事項から

今回のレポート中の全体写真については、AV兼用で気恥ずかしいので
TVの映った全体写真のみ公開を辞退したいとのご連絡がありました。

ここは何とか! ということでお願いをして最終的にご了解をいただきました。
にその経緯も紹介させていただきます。

全体写真のみ公開ご辞退とのことなのですが、何とか使わせていただけないでしょうか。

AV兼用が恥ずかしいということはないと思います。
Y様と同様に中央に大きなテレビを置いてAV兼用で使われている方は非常に多いというか、ほとんどの方がAV兼用です。
通常はAVメイン、時々ゆっくりと良い音で音楽を楽しむと言うのが現在のオーディオの位置づけとも言えると思います。

試聴室でも天井に吊った120インチのスクリーンを下ろしてAVを楽しんでいます。
皆さまが悩むのはテレビや機材との位置関係、スタンドのセッティング位置なのです。

Y様のセッティングは問題ないと簡単にお答えしましたが、上記観点からも理想的な配置になっているのです。

スピーカーをテレビの前方に置き周辺に空間を取るというのがポイントですが、実際の生活空間では意外に難しいのですね。
オーディオ的に聞きたい時だけスタンドを所定の位置に移動して聞く方も多いのです。
Side-Pressはスタンドとスピーカーが同時に移動でき、セッティングの復元も楽なのが好評を頂いております。

勝手言って申し訳ありませんが、Side-Press導入に関心をお持ちの皆様への情報提供という意味でも
写真の公開についてご検討いただけないでしょうか。


●Y様からのご返事から

写真の件、了解致しました。ご自由にお使いください。

スピーカーケーブルがスタンドに触れないように気をつけます。

我が家もスピーカーをあの場所に持ってくるまでに2年くらいかかってます。
リビングなもので嫁の目がありまして、当初は正面から見て右壁にへばりつくように設置しており、スピーカー後方も30cmくらいでした。

お笑いコンビのネタでバス停を毎日1cmづつ移動させて現在は家の前がバス停というのがありましたが、
同じ感じでこっそり週末に気付かれない程度1〜2cm動かすという地道な努力を重ねてのあの位置です。(ばれてますが)

今も右スピーカーと右壁は50cm程度ですのでもう20cm程全体に寄せたいと構想しています。
スピーカー後部は60cm程度です。
凛を設置する際にはもう少し前に寄せたいです。

AV兼用で5chで聴けるようにもしているのですが、サイドプレスでの2chを聴いていると、
2chで十分というか、やっぱり2chのほうがいいなあと感じます。
まして凛を設置するなら、という感じです。

また何かありましたらよろしくお願いします。


●最後に

今回のレポートを読んで何度もQ&Aを行っていることに驚かれた方も多いと思います。

しかし、FAPSの場合、こうしたやりとりは極めて日常的なことなのです。
たかがスピーカースタンドとお考えの方もいらっしゃると思いますが、やはりされどスピーカースタンドなのです。

WEB上のスタンド情報を探し回り、当社のスタンドに辿りつき、興味を持たれてお問い合わせくださるケースが非常に多いのです。
それだけに様々な知識と経験をお持ちであり、それにお答えできるようにするのがFAPSの大切な仕事と理解し、対応させていただいております。

現在の状況、不満、希望等々を現状写真と一緒にお送りくだされば、可能な限り具体的な感想とご提案をさせていただきます。
勿論、無料です(笑)
興味はあるけど不安もある・・・・そう感じられる方は、お気軽にメール、電話等でお問い合わせください。

                                       FAPS 志賀