FAPS   新型 Side−Press Air スピーカースタンド お客様レポート   

2015.2.8   都内にお住いのN様からサイドプレスAirスピーカースタンドの導入レポート

至高の小型スピーカー ディナウディオ社Confidence C1 と サイドプレス最高峰モデル Airスピーカースタンド



都内にお住いのN様からサイドプレスAirスピーカースタンドの導入レポートをいただきましたので、ご紹介させていただきます。

N様は小型スピーカーの最高峰と言っても過言ではないディナウディオ社のConfidence C1スピーカーを純正スタンドに乗せてお使いでした。

N様のお使いの主要な機材は
PlayerがSONY社の HAP-Z1ES、アンプがAyon audio社の Crossfire II (真空管アンプ)
ケーブル等は自作とのことですが、広さ15畳程度のお部屋で相当に高水準な音を出されていたようです。

お聴きになられる音楽はjazz/classic/pops/latin/celtic等々
オーディオ再生では主に女性ボーカルに拘っていらっしゃるとのことです。

ConfidenceC1 Confidence C1仕様  (写真は純正スタンドに搭載したもの)

●感度:85dB
●周波数特性:45Hz〜22kHz ±3dB
●外形寸法:200W×445H×430Dmm
●質量:10.9kg

スピーカーと純正スタンドの組み合わせで1セット約100万円の高級小型スピーカーです。

エンクロージャー前面に飛び出したバッフルにスピーカーユニットが取り付けられ、
エンクロージャー下部にはネットワークと端子を内蔵する黒い小箱が付けられた特殊な形状のスピーカーです。


導入経緯のご紹介

N様は、その音を更に向上させるための手段としてスピーカースタンドによるブレークスルーを検討なされていました。

各種情報を綿密に研究され、最終的にマグネシウム合金系のスピーカースタンドとサイドプレスに絞り込まれ、サイドプレスの導入効果等に関するお問い合わせをくださいました。
インターネット上で散見されるサイドプレススタンドの評価で気になる部分もあるとのことであり、包み隠さず正直にお答えしました。

ちょっと長くなってしまいますが、C1をご使用の方への参考になると思いますので、メール回答文をそのままご紹介します。


Q)最初のお問合せ

多くの方が絶賛されているその音質の向上ぶりが、自分のConfidence C1で得られるだろうかと些か心配しております。(中略)
ずばりお聞きしたいのですが、Confidence C1のユーザーの反応は如何でしょうか?

A)Confidence C1とAirスタンドの組み合わせ事例はまだありません。
Confidence C1での導入事例は数件であり、ディナウディオ社スピーカーの大半はコンター系統、SP25での導入事例となっています。
Confidence C1に関しては以前に旧HSモデルでの導入事例で、素晴らしい!とのご連絡を頂いている程度です。
現在は純正スタンドをご使用中との事なので、他のディナ社スピーカーを純正スタンドからサイドプレスに交換された事例も含めお答えさせていただきます。

結論から言うと、信じられないほどの導入効果があると思います。
恐らく音出しして数秒間で空気感がまったく違うことに気づかれると思います。

特にAirスタンドを用いた場合、重低音域の表現がまったく違った素晴らしいものになり
前後左右上下に広がる広大で定位感に溢れる音が得られると思います。
スピーカーがまったく違ったものになり、更にハイグレードのものに変わったような驚きと今まで聴いていた音は何だったのだろう!? という気持ちになると思います。

2回目のご質問より

Q1)スピーカーの高さについて
C1はツイーターがウーファーの下に配置されてる特殊な仕様になっています。高すぎたりしませんでしょうか?

A1)まったく問題ありません。もっと高くした方が良いと考えています。
弊社のスタンドによる音像再生の目標は等身大再生です。
スピーカーの中心高さは1.1m前後にするのが効果的です。
超ド級のスピーカーの高さが高いのも等身大再生を目指したものと思っております。
正しい音像再生を目指すためには、スタンド自体にもある程度の高さ(80cm前後)が必要になるのです。

特注もお受けしておりますが背の低いサイドプレススタンドの製作はお断りしています。
ちなみに市販スタンドでは支柱の高さを自由に選べるものがありますが、あれは高さによる音質差異を考慮しない極めて乱暴な売り方だと思っております。

Q2)サイドの締め付けトルクで音がかわりそうですが、厳密にトルクを合わせるとしたら、トルクレンチ等が必要でしょうか?
     それともそこまで厳密な調整は不要でしょうか?


A2)もちろん締め方で音は変わりますが、それほど厳密なものではありません。
トルクレンチを使ったことはありません。
基本的な考えは下1点でスピーカーを立て、倒れないように側面を押さえるというものです。決して締め付けるものではありません。
以前はナットを指で締める程度で十分と言っていましたが、震災後は念のために増し締めするようにお願いしています。
締め付けを大きくすると支柱が外側にしなっていくため、一定程度の締め付けしかできない構造にしてあります。

Q3)クライナのStageやティグロン等のスタンドでは定評のある他社製品と比較された経験はございますでしょうか?
    ある場合、実際のところどのような差分が見られましたか?


A3)どちらも数回比較試聴したことがあります。
いずれもスタンド単体では鳴きの影響が大きすぎて音を脚色しすぎであり、高価なインシュレータ―を使って聴けるレベルとなります。
いろいろやり過ぎて音のまとまりがなくなったスタンドの癖をインシュレーターで弱めている印象ですね。
サイドプレスよりも華やかな音で広がった空間が得られますが、音像が肥大気味で定位感はあまり良くありません。

重低音再生時の沈み込みの深さ、解像度の高さは圧倒的にサイドプレスの方が良好です。信じられないレベルの鳴り方になります。
低域が弱いという世評もあるようですが、あれは初代サイドプレススタンド時代の酷評の名残りです(笑)

違いで顕著なのは録音の悪いものを再生した時です。
サイドプレスは正直に悪い音で鳴りますが、MG系のスタンドは聴きやすい感じとなることです。
聴きやすい音が好みであれば他社さんの選択も良いと思います。
試聴したのはいずれもサイドプレスに買い替えをご希望の方でしたが、全員サイドプレスに代えられました。

耐震性はサイドプレスの圧勝であり、落ちることはありません。不安定なインシュを必要とする他社さんは悲惨な結果になると思います。

尚、機械加工+ボルト組み立て式の他社スタンドは、見た目の豪華さ、仕上げの素晴らしさがあります。
無骨な手溶接構造のサイドプレスは仕上げ面では完全に劣ります。分解できない為梱包サイズも大きくなっています。
側面押し座も長期使用した場合にゴム跡が残ります。濡れ雑巾で拭けば落ちる程度ですが気になる場合はお勧めいたしません。

Q4)ホームページ上でスピーカーの上に何も乗せないようにと注意喚起されていましたが、スーパーツイーターを乗せるのも音質的にNGでしょうか?

A4)自重がわずか2,7kgの超軽量Airスタンドでは影響が多く出ます。
NGか好みになるのかは、スピーカーの組み合わせにもよりますので、一概には言えません。
C1は比較的重いスピーカーなので相対的に影響は少な目と思いますが、やってみないとわかりません。
勝手な想像で恐縮ですが、恐らくどちらもお聴きになるような結果になると思います。
最初に他社さんのスタンドをお使いになってはいかがでしょうか。
気に入ればそれで良いと思います。
どうしても気になることがあるようであればサイドプレスをお試しください。
その方がスピーカースタンドの重要性に対する認識が深まると思います。

暫くご検討されていたN様ですが、迷いがなくなったとのことでAirスピーカースタンドのご導入をお決めくださいました。

次のステップとして、特殊な形状のC1だからこそ出来る独特のセッティング方法をご提案し、それに使用する部品の選択を行いました。
導入されたAirスピーカースタンドの部品構成は以下の通りです。
●スピーカースタンド本体 :Airモデル
●側面押し座 :ロングタイプ側面押し座Type110
●自重受けスパイク :M6超鋭角70mmロングスパイク(新製品※)
●自重受け・床面スパイク受け :薄型カーボンスパイク受け(新製品※)
●床スパイク :標準M6(鈍角)45mmスパイク
※近日中にオプション部品として発売予定です。

納品後のスピーカー取り付けに際しても、最初にセッティングされた写真をお送りいただき、詳細なセッティング手順、取り付け位置の変更等のアドバイスをさせていただきました。

N様のAirスピーカースタンド導入レポート

以下はN様から頂きました導入レポートと写真です。
原文通りにご紹介させていただきます。

[Side-press Air導入の経緯]

Confidence C1は、純正スタンドがネジ止め出来ますので、地震国の日本では、純正を選ぶユーザーが大多数だと思います。
Side-press Airは耐震性が高いそうですが、充填材で重心を下げた状態でネジ止めされた重量級の純正スタンドには敵わないのではないかと思う次第です。
(すみません、実際のところ分かりませんが)そんな中、なぜ Side-press Air導入に踏み切ったのかと言うと、
やはり音質面でのブレイクスルーを期待したに他なりません。

直近で、某メーカーの貸し出し制度を利用して電源系のアクセサリーを試しました。
低域の改善と躍動感が得られました。音場の広がりも若干感じられました。しかし、総額60万円超の費用がかかります(笑)

改善されると分かってしまうと、どうしても手に入れたくなってしまうのがオーディオファイルの性でしょうか…
とりあえず、別のアプローチでと様々な検討をした結果たどり着いたのがSide-press Airになります。

[セッティング]   
 
Confidence C1 Side-press Air スピーカースタンド
最初のセッティング状態

C1の重心を取り扱い説明書を参考に調べたところ、丁度純正スタンドの支柱をネジ止めする為の前方のネジ切り穴の位置と分かりました。
流石純正スタンド。重心位置まで設計に反映されています。
※この前側の支柱には充填材が入り、自重を下げることが可能です。

この重心位置で自重受けを行い、サイドの押し座は木製のエンクロージャの下の黒いボックス(おそらくネットワーク回路等)で押さえることにしました。

木製のエンクロージャでサイドを押さえると、日焼けによる痕が残る気がします。
直射日光には当てていませんが、メープルは蛍光灯でも年々焼けてきますので。。。(塗装色の場合問題ないですね)

設置完了してみると、重心が前過ぎて簡単に前方に倒れる気配です。

C1はウーファーが上に配置されているばかりか、少し前に飛び出していますので、重心位置で自重受けするのはNGのようです。
結局、もっとずっと前方で自重受けすることになります。
私の場合、左右で位置が合わせやすいように、Side-press Airの前側の支柱と木製のエンクロージャがツライチになるように合わせました。
ちなみに自重受けの位置移動での音質変化はほぼありませんでした。

Confidence C1 Side-press Air スピーカースタンド Confidence C1 Side-press Air スピーカースタンド
スピーカーを後部に移動させ安定感を確保 側面から見た状態
   
Confidence C1 Side-press Air スピーカースタンド ● 本スピーカースタンドの部品構成

・スピーカースタンド : サイドプレス Air モデル

・側面押し座 : プロタイプ110側面押し座

・自重受け : M6サイズ 超鋭角70mmロングスパイク

・床スパイク : M6サイズ 鈍角45mmスパイク

・スパイク受け : 20mmφ 4mm厚 受け凹付きカーボン円板
   (自重受け部及び床部に使用)



  セッティング終了後の外観  

[感想]

素晴らしいと思います。

オーディオの趣味をやっていると、大きな改善があると興奮しますよね?
ほぼ機器の購入時に得られる快感です。
アンプ購入以来でしょうか。久しぶりに味わう興奮でした。

全体的にスピーカーの基本性能が上がったようなイメージで、ほぼサイトで宣伝されているような効果がそのまま実感出来ました。
元々の音質はアンプ購入時にかなり底上げされている認識でしたので、正直驚いています。

低音は明らかにボトムエンドが拡張されています。
キレも良くなっており、躍動感が向上しています。今まで聴こえなかった音が出ているのが一聴して分かりました。
音場は左右方向は元々結構広がりが出ていたのでそれほど変化はありませんが、上下方向に広がりました。

その他にもSN、音像の定位、立体感が向上しています。
C1は、スピーカーの存在消えるスピーカーとして有名ですが、すでに消えていたので、その辺は期待していませんでしたが、さらに消えました(笑)

何より音楽が楽しく聴けるようになりまして、Side-press Air導入は大成功でした!
色々とアドバイスを下さった志賀様、本当にありがとうございました。

[最後にデザインについて]

ネットではデザインを誉めている方を殆ど見かけませんが、個人的には悪くないと思います。
特にConfidence C1の直線的なデザインとの相性が良いですね。
北欧デザインの純正スタンドと比較されたら部が悪いかもしれませんが、虚飾を排した機能美といいましょうか、無印良品的な(笑)

私はカッコいいと思います。



FAPS志賀の感想

N様、今回はサイドプレスAirスピーカースタンドのご導入および詳細なご感想ありがとうございました。
導入事例報告の少ないスピーカーのため、ご導入に際しては種々のご心配をおかけしてしまいました。

導入前のメールのやり取りでは、相当に勝手なことも申してしまい、失礼いたしました。
セッティングには少々苦労されたようですが、その甲斐があったように思います。
たかがスピーカースタンドですが、されどスピーカースタンドです。

世の中には高音質の小型スピーカーをお持ちでありながら、その真価を出していないケースが多すぎます。
Web上で見られる写真だけでも、これではなあ・・・と首をかしげざるを得ないものが多すぎます。

見てくれ優先の純正スタンドや重くて複雑で立派な造りのスピーカースタンドが弊害でもあります。
剛性が高く、スピーカースタンドをしっかりと保持できる軽量スピーカースタンドがあって初めて本物の空間表現、低音再生が可能となります。

Airスピーカースタンドは、スピーカーだけではなく上流機材や録音の良し悪しに非常に敏感に反応します。
今まで以上に各種機材を入れ替えることの影響を強く感じることができますので、今後の音作りにもお役にたてると思います。
どうぞ末永くご愛用くださるようお願い申し上げます。

   FAPS 志賀