FAPS    Side−Press Mini スピーカースタンド お客様レポート   

サイドプレスミニスタンドを”300mm+100mmロングスパイク”でウルトラHighチューニング


千葉県にお住いのS様から頂いたレポートを紹介させて頂きます。
S様は弊社のミニスタンドプロモデルをお使いくださっていました。
さらなる改善の図りたいとのご希望で300mmのロングスパイク等を追加購入されてセッティングのチューニングをなされました。
目覚ましい音の改善と共に、非常に珍しい仕上がりのセッティングになっております。
ミニスタンドの有効な活用事例として、是非ご覧になってください。



S様からのお問合せ内容

【使用するスピーカー】 メーカー:フィディリティム サウンド 型式:DUO60 
 幅:166mm 高さ:265mm 奥行き:248mm  重さ:4.2Kg

【スタンド使用状況】 FAPS製品使用中 【スタンド設置場所】 木製床面
【ご利用中の製品】 Side−Pres MiniPro  AMAZONで購入

【その他連絡事項】
Side−Pres MiniProを自宅のリビングで使用しています。
家族の同意を得るためMiniしか選択肢がないので、高さを稼ぐため、
フローリングの床と黒檀キューベースの間に御影石(6cm)、山本音響の黒檀キューブ(4cm)を入れています。

サイドプレス mini  スピーカースタンド 導入レポート 
                                                     写真−1

今回は30cmのロングスパイクを入れて高さを稼ごうと思います。
オプションベースも同時に購入した方が音質等で良いとは思いますが、まずはスパイクをと思い注文します。
何かアドバイスがありましたらよろしくお願い致します。


FAPS志賀 返信より

300mm鋭角ロングスパイク6本を追加でお求めくださるとのこと、ありがとうございます。
ミニスタンドの音質向上に高さの確保は非常に有効です。
更に高さを上げたい場合に、長ナットを使用して今お使いの100mmスパイクもつないでご使用ください。

オプションベースは長いスパイク脚のグラつきを減らすためのものであり、音質にはほとんど影響しません。
現在お使いの御影石は使わない方が音が落ち着くと思いますので、一度外して使ってみてください。
黒檀もどちらか一種類にした方が良いと思います。
300mmスパイクの銀色が気になる場合は、市販の鉄用黒色スプレーで着色なさってください。



300mmスパイク追加後のS様の感想(初回)

300mm鋭角ロングスパイクを取り付けましたので感想を報告します。

(1)Side−Pres MiniPro導入前

写真−1に写っている御影石を立て、その上にこれも写真にある山本音響の黒檀キューブを乗せ、
さらにこの上にオーディオテクニカのAT6099を乗せ、前1点後ろ2点で設置(バック工芸社のBASIC1というスタンドのような形)。
スピーカーの底面は床から21cm位。

音は左右はスピーカーの間で上下は床から50cm位までの低い位置に密集、
ボーカルはツイーター位の高さ、各楽器はボーカルとの前後感がなく、
狭い範囲に密集しているため数が増えると位置が不明瞭。

(2)Side−Pres MiniPro導入時

写真1の設置。スピーカーの底面は床から29cm位でまだ全然低いが、予想外の効果に感動。
音は左右はスピーカーの外側20cm位まで広がり、上下は床から90cm位まで増え、
ボーカルは120cm位の高さ、各楽器はボーカルの後ろで鳴り、上下左右に広がったため数が増えても位置が比較的明瞭。
だが、例えばピアノで左側で鳴っていたのが突然右側に飛んで鳴ったりする事がある。
 
(3)Side−Pres MiniProに300mm鋭角ロングスパイク追加後

FAPSアドバイスを受けて御影石と山本音響の黒檀キューブをはずす。
追加購入した300mmのロングスパイクの先に既存の100mmスパイクも接続して延長。

スピーカーの底面は床から49cm位で、ブックシェルフスピーカーのスタンドとしてはまだちょっと低いが、
この音質向上には感激!  
それまではまだスタンドの実力を全然引き出せていなかった事がわかった。

サイドプレス mini  スピーカースタンド 導入レポート
                                                     写真−2

音は左右の広がり・ボーカルの高さは変わらないが、楽器は本来あるべきもっと高い位置に移動し、
NORDOSTのチェックCDではドラムセットの位置関係を正確に表現できるようになった。
またピアノは突然ずれた位置に飛んで鳴る事があったが解消された。
スピーカーの位置が高くなり、またアドバイスを頂いた通り御影石をはずし、インシュレーターを黒檀キューベース1つにした事で、
音の位置が上昇して変な響きがなくなった事でとても鮮明になり、楽器同士での前後感が出てきた。
 
(4)その他(セッティング等)

普段はスパイクをカグスベールで受けてテレビの後ろに移動してしまっています。
休日に出して設置して聴いています。
以前の(2)の時から設置する位置が毎回ずれないよう、テレビボードや床の溝で目印とする位置を把握して仮置きし、
HPで紹介のあるレーザーポインタ3個使って水平線を合わせ、メジャーに垂直線を当てて振り角を合わせています。

今回の変更で、今の写真2のような状態だと、スパイクのぶれにより先端が動いてしまい、
スパイク3点の距離を変えずにスタンドを動かす事はできません。
部屋を歩いただけでもスピーカーがぐらつき、位置合わせが非常にシビアでこれを毎週やるのは精神的に無理だと思いました。

そうなると、
@板を購入してスパイク位置の目印を入れて直刺して、スタンドは触らず板を動かして振り角を調整する、
Aオプションベースでスパイクを固めてスタンドを直接動かして調整する、この場合オプションベースは片側2個 必要かも知れませんね。

以上、セッティングについてもし何か良いアイディアがあれば、
または写真2の現在の設置ついて何か変えた方が良い点等ありましたらご教授頂けたらと思います。


FAPS志賀回答より

レポートと写真の送付、ありがとうございます。
スパイクの延長もご提案しましたが、さすがに凄い外観ですね。
SF映画に出てくる3本脚のロボットのようで、黒と銀のコントラストもカッコ良く見えます。

以前の設置で音が左右に移動するのはテレビ台、テレビ画面と床面の反射音が特定の条件の時に干渉しあって出ていたものと推定されます。

セッティングについてはテレビとテレビ台の反射がまだ影響しているように思えます。
使う度にスピーカーを移動するのであれば、あと20〜30cm程度手前にした方が良さそうです。
できたらその状態で音を聴いていただき、音が改善されるのであれば、その写真も頂けると嬉しいです。

音が良くなるのは当然としても、やはり安定性の向上と使い勝手を検討する必要がありますね。
幾つか方法があります。

1)厚さ20mm程度の合板を床に置き、そこにスパイクを直刺しして位置を固定する。
または黒檀キューベースをその板に薄い両面テープで張り付けて固定し、その穴にスパイクを落とす
 本方法では位置は定まりますが、ぐらつきはなおりません。

2)10mm程度の厚さの合板を用い、幅30mmのT字型に切り抜き、スパイク位置に直径8mmの穴を開ける。
現在の長ナットの上面位置にその板をオプションベースと同様に取り付ける。
厚めのアクリル板なら見栄えも良くなるでしょうが、加工(費)が大変でしょう。

3)試聴用ミニスタンドに使用していた中古(新品同様)オプションバーが1セット残っていますので、お使いになるのであればお譲りいたします。
   (S様は、この中古オプションベースをお求めくださいました)

オプションベースは片側に2枚使う必要はありません。
設置位置は長ナットの上面として上からナットで締め付けて固定します。
スパイクのぶれが少なくなれば、設置場所の再現性も得られるようになります。



オプションベースの追加とセッティング見直しの結果について

オプションベース取り付け後の試聴をしたので連絡します。
我ながら面白い外観になったと思います。
オプションベース取り付け前の写真3、取り付け後の写真4を添付します。

オプションベース取り付け後は位置の調整が楽になりました。

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                                                   写真−3(オプションベースなし)

写真3は黒檀キューベース付の状態で、スピーカー位置を20cm位前に移動したものです。
部屋の間取りの問題でしょうが、我が家の環境ではここまで前に出ると、反射がひどくてダメでした。
ボーカルのサ行がかなり左にずれてしまいました。調整に手間取るため余り試せませんでした。

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                                                   写真−4(オプションベースあり)

写真4は直刺しで写真2からわずかに前に移動し、わずかに横方向を広げたものです。
ボーカルのサ行のずれはなく、聴いた感じでは他の変なずれもなくなりました。
高さ方向の偏りも感じられなくなり、より正確に表現されるようになったと思います。
音もスピーカーの後方外側に大きく広がり、ステージ感が良く表現されるようになったと思います。
ボーカルもより焦点あった感じで良いです。
正直これは素晴らしいと思います。

ただ、1つ課題があります。もしかすると自分の気のせいかと気になります。
ボーカルとその後ろのバックコーラスとの間隔が薄れたように感じます。
高さ方向での距離感は断然改善されたのですが、バックコーラスの音がより大きく聞こえてくるようになりました。

それとも、音の歪みが減った、音が全体的により鮮明になったと言うような、音質が向上した結果したということなのでしょうか。
多くの音のパターンを経験してきた訳ではないので、どちらが本来なのかまだ分かりません。
まだ位置の調整を詰めた訳ではないのでもう少し試してみようと思います。

色々とアドバイスありがとうございました。
お陰様で大きく改善されたのは確かです。しばらく調整しながら勉強して、自分好みの音を見つけていこうと思います。
 


素晴らしい写真とレポートありがとうございました。
オプションベースもお役にたてたようで何よりです。
シルバーのロングスパイクもコントラストが効いて、なかなか良い仕上がりになりましたね。

今回の変更で音は相当に変わっているはずです。
聴きこむことにより、その原因がセッティング、環境、録音状態等のどこにあるのか分かってくると思います。
聴き始めてすぐは、いままで聴いていた音がリファレンスになっているため、違った(変わった)音に聞こえるケースがあります。
お正月にゆっくりと音楽を楽しみながら、音を味わってみてください。
聴きこんでどのように感じたかも教えていただけると幸いです。

ありがとうございました。     FAPS 志賀