FAPS    Side−Press スピーカースタンド お客様レポート

 

  滋賀在住のみたけ様 (ALR/JORDAN Entry Si)  

今回頂いたレポートは、滋賀在住のみたけ様からいただきました。

Side-Press HSモデルにALR/JORDAN社の Entry Siを組み合わせて試聴頂きました。
試聴の結果、Entry Siの限界を実感され、今回は、トールボーイタイプスピーカーをお選びになりました。

みたけ様は、長いオーディオ歴をお持ちであり、小型・大型スピーカーを繰り返しお使いに」なっておられます。
今回の試聴でも、非常に的確な見解を出されました。
レポート内容も参考になるものが多いため、ご本人の了解を頂き、公開させていただきました。

志賀様

お貸しいただいたサイドプレススタンドの感想を述べさせていただきます。

スピーカーはEntry Siで比較対象のスタンドはKRYNA-proのMGT-50Sです。

まずは下図をごらん下さい。


             KRYNA-proのMGT-50S                        Side-Press HSモデル

各スタンドの音場、音調の様子を図示したものです。

(1) MGT-50Sにべた置きの場合 (図―左)

あきらかに詰まった音でスタンドに音の振動が抑制されているように感じます。

また、試聴の耳の高さから低いこともあって天板が見えるような位置になっているのですが、こうした状況ですと中高域に甲高い部分があるのと、天板のコワ
コワッした独特の響きが見えるかのように聞こえます。(これはどういうスピーカーの場合でも感じますね。)当然、高域も伸びません。

スタンド下に20センチ程度の台を置きますと、ちょうど耳の高さにツィーターがくるのですが、音場の狭さ、寸詰まり感はいっしょです。
当然、低域もストローク感に乏しい音となっています。


(2) MGT-50Sにフロント一点スパイク支持、仰角設置 (図―中)

こうしますと寸詰まり感はかなり収まります。ただしスタンドの色がついた低音が聞こえ出します。
金属的なゴン、ゴツンというアタックになります。

背の低い状態でも天板が見えなくなった関係でコワコワした天板の響きは意識されなくなりまして、人間とは本当に不思議なものです。
視覚的思い込みかもしれませんし。

この状態で台も引いて高さを持ち上げてみますと、伸びやかさが増えてきます。

スタンドの色が乗った低域は、楽音によってははまることもあり得ます。

私の好みなんですが、ピアノ協奏曲的な楽音ではオケの音にピアノの音が金属的マッシブさでもってのっかって結構良いなと思ったりもします。
脚色も明らかなんですけどね。


(3) SidePressスタンド (図−右)

一聴して明らかなのは、スタンドの響きが無いこと。

特にスピーカーから下の音場と上の音場が同等で、同心円になっています。

人によって音がしまったとも、量感豊かになったとも言われ、正反対の意見に聞こえますが、その意味が実際聞いてみてはっきりしました。

要は、どういうスタンドをそれまで使っていたかであって、SidePress機は純粋にスピーカーだけの音を聞いているのだということです。

MGT-50Sには特に共鳴的な濁りは感じられませんが、金属的がガチンっという質感は乗ってきます。

SidePressにはその音はありませんから、まさに生成りの音です。

しかしながら、これはEntry Siの限界を感じてしまうことにもつながりました。

スタンドに脚色されて聞こえていたピアノの音がシンプルになった結果、それはまさにEntry Siでは役不足なのだと明確にわかってしまいました。

変な話ですが、それまでこの小型SPでどこまで行けるかという夢があったのですが、
ああ、やはりスピーカーの規模を大きくせねばいけないんだなという実感に明確に結びつきました。

で、そのままオーディオショップに行き、一回り大型のブックシェルフを見に行ったのです。

候補は
 Dynaudio AUdience42
 ATC SCM7
あたりでした。

しかし、結果的にEntry Siの良さ再実感するとともに、求めているものとは異なるのだともわかりました。

そこで目に付いたのが
 Fostex GX100
新製品でならされていたのですが、こいつにはEntry Siの延長線上にある良さを感じました。

しばらくはこれとSide Pressをと試聴していたのですが、どうせならと他のスピーカも聞いてみようと色々聞いてみたところ、
ウィーンアコースティックのT-2Gを聞いてしまいました。

これまで箱鳴りがとにかく気になってまるで良いところを感じなかったトールボーイ型なのですが、(実際、クォード、ヤマハ、ビクターなどはまさにイメージ通
りでした。)この音には驚かされました。

で、ちょうど決算期ということもあってお安くできるということで、GX100 +SidePressにプラスアルファの金額でT-2Gを導入することにいたしました。

以上が今回の試聴の結果です。ご購入に至らなくてまことに申し訳ございません。

頂いた感想に対するFAPS志賀の感想メールの抜粋です。

みたけ様

お世話になります。
返送いただいたスタンドも無事受領しております。試聴頂いた上に往復の送料という余計なご負担をおかけしてしまい恐縮です。

試聴結果ありがとうございました。

音場形成については、FAPSラボの木製Side-Press実験のところで私が行ったのと似た結果になっており、安心しました。

最終的にトールボーイを選ばれたこと、気にいった音に巡り合えたのであれば良いことだと思います。
ウィーンアコースティックのスピーカーは、フォーカスと切れが若干甘めですが、品の良い音楽的な音を出すのでそこが気に入られたのでしょうか。

ちょっとだけ残念なのは、小型スピーカに見切りをつけたような感じになってしまったように感じることです。
スタンド込みの小型SPと同等価格のトールボーイを比較した場合、音量感、低音の迫力等では、トールボーイの方に魅力を感じることはあると思います。
特に店頭デモでは、人によっては圧倒的な差を感じるようです。

ただし自宅で落ち着いて音楽に浸りたいと思った時に優れた小型SPの出す等身大の実在感のある音は、他に代え難いものです。
原理的にユニットが縦長に設置されたトールボーイでは音像が肥大延長されてしまい出せない音です。
今回頂いた音場図をトールボーイで書いたらどうなるか・・・ということです。

SiもAUdience42も聞いたことがあります。SCM7は私も所有しております。
これらは良いスピーカーですが、やはり入門用の小型スピーカーであり、これで小型SPに対する結論を出されてしまったのが残念と感じております。
(実際には、Siの能力に見切りをつけたということでしょうが・・・)

先日、来訪されてSide-Pressとブリロンを試聴されたお客様は、メインシステムとして所有しているウイルソンオーディオのSystem8という(私の憧れの)超ド級スピーカを
お持ちですが、オークションで買ったSide-Pressとブリロンで音楽を楽しむことの方が多いとのことです。
狭い部屋には(と言っても10数畳らしいですが)、Side-Pressに乗った小型SPの方が良いという判断だったようです。

価格COMに書かれているT様も、トールボーイに浮気されましたが結局小型スピーカーに戻ってきています。

私は、現在SONICSのANIMA、B&WのN805を常用しています。
前者はともかくとして、意外と評判の悪い(私の評価もいまいちでした)805が4月発売のRBモデルに乗せた途端に激変、素晴らしい音になりました。
重低音の沈み込み、低音の量感、切れの良さ等々・・50万程度のトールボーイを超えています。
その辺のことは、近日中に詳細をFAPSラボで紹介しますので、良かったらご覧になってください。

もし、まだEntry Siをお持ちでしたら、時々聞いてあげてください。卓上等で使われる場合は、Miniスタンドをご検討ください。
Side-Pressと同じとは言いませんが、惚れ直すかもしれませんよ。

勝手なことを書いてしまい、すみませんでした。今回は、弊社のスタンドをご試聴くださり、ありがとうございました。
これに懲りずに今後ともよろしくお願い申し上げます。





みたけ様からの2回めのレポートの抜粋です。



試聴記はご自由にお使いください。

T-2Gの音については甘さの部分、ふくらみの部分も理解した上での導入です。

夜中にBGM的音量でもオケのステージの木質の鳴り感をうまく演出してくれる部分を気に入りました。

ここでこれまでのスピーカー遍歴を書かせていただきます。

 CORAL X-III
  DIATONE DS-97C
  長岡式 スワン
 ONKYO Monitor 500X
  SONY 598戦争が終わった後の新世代木質ブックシェルフ 名前失念
     試聴もろくにせず、これからの音か〜ということで買ってはきたもの家で聞いたとたんに下取りを決意
 ROYD SINTRA improved
   B&W Matrix 802III
   Infinity Renessance90
   長岡式 D-37
 ALR/Jordan Entry Si
 で、今回のウィーンアコースティックのT-2G

いわゆるブックシェルフにはをつけてみました。
見ていただけると行ったり来たりしてるのがおわかりかと思います。

一番楽しんだのはひょっとするとMonitor 500XとSINTRA improvedでしょうか。
小型タイプですね。

Entry Siを気に入ったのは、音のたたずまいです。

オーディオ的な音から離れて、リラックスして聞けるという意味において、
Audience42(素っ気ない音、ただしスピーカーが出す最低域領域の部分に
DYNAUDIOのブックシェルフは常に同じボワッとした不明瞭さを持ち合わせてるように感じます。
そこがストレスになりました。

SCM7 アンプのパワーがいりますね。渋い音です。
考えながら聞くようになる気がしました。
ベートーヴェンが奏でられるのではなく、聞く者をベートーヴェン化する? 笑)では方向性が違いました。

Fostex GX-100は屈託無く鳴ってましたね。
ただしこれは出たばかりでもありますので、導入はすぐには行わなかったでしょう。

Entry Siを基軸に半年くらいは試聴したり、評判を聞いたりしていたと思います。
Fostexの場合はMGT-50SをやめてSidePressだなと思いました。(それにしても昔の自作ユニットの音とは違い過ぎる!)

ちなみにウィーンアコースティックのブックシェルフのS-1Gはまるで気に入りませんでした。
中低域のぶわついた音と最低域のスカ抜け具合のせいで、オケを聞いていますと音程によって音像が出てきたり引っ込んだりとせわしないのです。

ピアノなんかもう最悪でしたね。ステージの上で巨大なスイング状態・・・、というより悪酔いしてもんどり打ってるかのような音でした。
あり得ません 笑。

Entry Siはこのあたり見事に割り切っていてうまいです。
MGT-50Sの色も私の好みとして良い感じでマッシブさを添えてくれます。

ちなみにセンターのスパイクにはベーゴマを使いました。DS-97Cの時代から好みで使っていますね。
我が家のオーディオ機器・パーツ類の中で最高齢です(笑)。
好みの金属的マッシブさを音に添えてくれます。

T-2GはS-1Gに感じた音像のもんどり打ち感はありませんでした。
一種の中抜け的な音でもあるのですが、音量を絞った際のラウドネス効果が明瞭にあります。

Audience42とはまるで反対です。こいつの小音量は寂しい限りでした。

T-2Gのような音は楽だろうなぁと思えたのです。難しいことを抜きにできそうです。
楽になりたいのです。笑

また、SidePressとの物理的比較として、T-2Gは細身であることが決め手となりました。
SidePress Slimみたいなバリエーションがあると面白いかもしれませんね。

お話にあがっているさらに上級の小型スピーカー群については予算的問題があります。

ブリロンは値段的には行けるかもしれませんが、耳にしたのは実は一度だけ、
発売してすぐのころに大阪の河口無線でさらっと鳴っているのを聞いた程度です。
輝かしい音でびっくりしましたね。
ただし当時はもっとスパーン!とした音を好んでいましてROYDを買ったわけなんですが。
ブリロンは今、改めて聞いてみたいですね。中古を見つけたりしたら買っちゃってるかもしれませんね。

805に関しては私も評価していません。といいますか昨今のB&W全般が苦手です。
Matrix時代の音はそれなりに好ましいと思えるのですが。(中低域の音色感は出ないんですけどね。)

Entry Siは一種の基点になるように思えていますので、手放さないと思います。
SACDマルチでも遊んでみたくなっていますもので。

長々と書かせていただきました。
読んでいただきますと感じられるかと思いますが、少々分析的な耳を持ち合わせているようでして・・・。
ついついリラックスを求めてしまいます。難しいものですね。(苦笑)

今後もHPを見させていただきます。

面白いスピーカを見つけたら、また貸し出しをお願いするかもしれませんので今後ともなにとぞよろしくお願いいたします。



FAPS志賀の返事の抜粋です。

相当のオーディオ歴をお持ちと感じました。
先日は、少々余計なことを言ってしまったようで赤面しております。

お使いになられたスピーカーの移り変わりを見てなるほどと思っています。
試行錯誤というよりも、これらのスピーカーの良かった部分を凝縮させたようなスピーカー(システム)との出会いを求めているのかな・・・と勝手に想像しています。

SCM7の感想については、納得です。
このスピーカーは、音も音楽もリスナーに向かって飛ばしてこない気がしています。
駆動力のあるアンプで尻を叩いてやって初めてサービスを始めるという感じ。

私は、貧乏な家に育ったこともあり、自作の真空管(6BQ5のPP)アンプとパイオニアのPE20というモニタースピーカーを大きな箱に入れ、
トリオの真空管式FMチューナー(自作キット)で音楽を聴き漁りました。昭和40年代の頃の話です。
どんな音だったかは忘れてしまいましたが、どこかであの頃の感激を思い起こさせるような音を追い求めめているような気がします。

オーディオ機材の評価は、人により大きく変わってきますが、これは当然のことで機材、部屋、聞く音楽そして好みにより大きく変化します。
こういうたくさんの情報の中から自分にあった情報を選ぶのも楽しいものです。
しかし中には、音を聞きもしないで受け売りで書いたような情報も数多くあります。

このような中でFAPSに掲載された情報は、すべて実体験に基づくものであり、
私自身も非常に有用なものとして捉え、可能な限り広く皆様にお伝えしたいと思っています。

今後ともよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。