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2014.5.6  京都にお住まいのN様の Side-Press Artist チューニングレポート

京都にお住いのN様からSide-Press Artist スピーカースタンドの独創的なチューニングのレポートをいただきました。
N様は、以前はHS/RBスピーカースタンドをお使いでしたが、現在はArtistスタンドをご愛用くださっております。
RBをお使いの時に詳細なレポートを頂いておりました。

N様は、もはやサイドプレス使いこなしの名人域に達していらっしゃると思います。
その名人技をご紹介させていただきます。

サイドプレススタンドを愛用させて頂いております京都のNです。
環境再構築もほぼ済みまして、セッティング上の簡単な使いこなしを少々ご報告させて頂きたいと思います。
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まずは初回レビュー(※1)以後の機材遍歴ですが、PC+RME HDSPe AIOを2009年9月から4年ほどメイントラポに据えておりました。
   ※1 初回レビュー  http://www.family-arts.com/sidep_report/kyoto_n_adam.htm

エントリーモデルのADAM A7からアップグレードとしてスタジオクラスのS2X+純正DACを導入し、RME HDSPe AIOにクロックアウトを増設し
ADAM S2XにAES/EBUとクロックケーブルを接続して音楽を聴いておりました。

2010年12月にMytek Stereo192-DSD DACの存在を知り個人輸入を試みるも意匠変更等の理由から入荷未定が長く続き断念しておりました。
その間に底値になっていたBENCHMARK DAC1 USB中古で凌ぎ

2012年9月09日中古でMytek Stereo192-DSD DAC個人輸入品を購入しました。

途中ADAM S2Xがスタンドごと転倒の被害(※2)にあい、新作スタンドArtistが発売されていたので変更いたしました。
     ※2  生活スペースにおける家人による人災です
HS/RBよりも小型になっていたのでADAM S2Xを売却。

2013年02月06日にひとつ小型のADAM S1Xへと変更しました。日本音響科学研究所に導入されているモデルになります。

今年に入ってTASCAM DA-3000を導入し、長かったPCトラポメインから脱しました。
Voltampereの旧型GPC-T中古も導入し、電源環境も改善いたしました。

GPC-T @100V> TASCAM DA-3000> Mytek Stereo192-DSD-DAC @200v 3220-L6壁コン直>ADAM S1X @100V WN1512壁コン直

以下サイドプレスの簡単な使いこなしを少々

・ゴムなしPro押し座をFAPSさんに用意してもらう
・横押し座はスピーカーの幅に合わせた長さを4本用意
・自重受け座は最長の85mmのものを4本用意
・載せるスピーカーの幅+αの感覚を空けてゴムなしPro押し座を取り付ける
・自重受けをスピーカーの奥行き長以内で出来るだけ感覚をあけて取り付ける
・設置するスピーカーを脇に抱え込みながらサイドプレスにセット
・左右の横受け座の突き出し長が同じになるように微調整して固定
・スピーカー底面中腹に当たっている自重受けを緩めスピーカーと数ミリ浮かす。
・画像のようにスピーカー底部のみで三点支持できていればOKです。

こだわりと言うか、はじめはただ単に常時設置ではなく片付けたり出したりするうちの場合
スパイク脚+黒檀キューブベースが面倒なので変わりになるものがないかと考えていたのが
始まりでした。
使わない時はサイドプレススピーカースタンドごと片づけています

・球形受け座を脚にするのはどうか?⇒短すぎ
・横押し座をスパイクにしてしまった例があったことを思い出す
・自重受けもアルミ板はさんでるのは再セッティングの際、面倒だしスパイクが危ない
・そうだ、プロ押し座のゴムをはずしてネジ頭だけにしてしまえばいいんじゃないか!?
それでFAPSの志賀さんにゴムなしPro押し座85を16本オーダーしました。

接触面との間にヤフオクで入手したFOSTEXのタングステンシートを挟んだりしましたが逆効果
脚も長さ調整が面倒だしスパイクオンリーの状態のほうがいいのでスパイクに
自重受け座に2本設置するのはスピーカー設置時の楽さからです。

利便性と音質の±でバランスは取れてるんじゃないでしょうか?
純正部品のゴムをはずしただけ、アルミ板をはさむ代わりにネジ頭で受けてるだけ、なので変な副作用はないはずと思ってやりました。
スピーカースタンド FAPS 

傷とか心配されてるかと思いますが、スタジオモニターの外装はコンシューマー製品ほど凝ってないので無問題です。
ADAM製品は特に外装はツルツルしてませんのでまだ滑りにくいです。
ゴム付のタイプのほうがダメージが大きいですね。

受け座の位置ですが、S2XをArtristに載せたときバランスが悪く前加重気味だったのもありS1Xにサイズダウンさせた経緯があります。
アンプが載ってるとはいえ、モノラルでPWMアンプとAB級アンプですからユニットのほうがまだ重いでしょう。
そのほとんどが磁石とフレームと肉厚バッフルの重さでしょうし。

システムに必要なのは「躍動感があるかないか」ですね。
聞いていて自然と体が動き出す。
いい音といっても他人行儀な出音が多い中、これは重要だと思います。
どうすれば、その躍動感が出るんでしょうね。

-サイドプレスの肝は天板レスと振動のアーシングにあり-

PS.あまっていたレゾナンスチップ6mm径を自重受けと横押し座に張ってみました。

レゾナンスチップ6mm径を自重受けと横押し座に張ってみました。
おお!!低域を中心により明瞭になりました。
ディティール再現がすばらしい。
ミラーレスカメラで高感度撮影から低感度撮影に切り替えたような印象です。
スピーカーと接する受け座/押し座のネジの切れ端の先端にのみ効果があるようです。
本体やスパイク脚に貼り付けては良くなりません。
可逆的対策ですし費用も安いのでお試しいかがでしょうか?

朗々と鳴るフォトリアルストレスフリーサウンド

一体どれだけの人が耳にしたことがあるのでしょうか?
いろいろな議論を見かけますが、オカルト体験者よろしくUFO体験をした人にしかそれらは理解できないのです。
野菜嫌い果物嫌い、実はジャンクフードやスーパーセール品しか食したことがなく、
取れたて産地直送を食したことがないため本当のよさを知らぬまま「ダメだと決め付けている」のです。

サイドプレススタンドを使えば安物のセール苺しか食べたことがなく
苺嫌いになっている方でも一級ブランドイチゴ狩り初体験で食したときのような衝撃を味わえます。
その世界を知ればたちまち虜になりやめることが出来なくなるでしょう。
逆を言えば巷にはどれだけの無粋で雑な製品が氾濫しているのでしょう。
見た目は豪華でも中身が雑であれば意味がないのです。

サイドプレスは見た目は無骨ですが中身はしっかりとした理論とユーザーフィードバックが詰まっています。
音は目に見えない、あなたはどのスタンドを選びますか?



N様、大変お世話になっております。
サイドプレスHS/RBに引き続きArtistスピーカースタンドをご導入くださり、ありがとうございます。

標準添付の押し座ではなく、軸だけを使いたいとお聞きした時に、スピーカーの安定保持、表面の損傷を危惧しておりました。
お使いのAdamでは問題なく使用できたとお聞きし、安堵いたしました。

音質だけを追求すれば、今回の直押しに近い方が良い音がすることは、開発過程の実験で承知しております。
サイドプレス販売の初期には、類似の手法をお勧めのチューニング方法として記載していたこともありました。

何人かのお客様は、実際に同様な手法を用い、非常にリアルな音質を得ておりますが、
やはり、スピーカーの滑落、側面の傷発生が出たこともあったようです。

本方法を周知するのが良いのか、悪いのか?
音質優先で様々な試みをなさるお客様が多いため、あえてご紹介させていただきました。
同じような試みをされる方は、スピーカーの滑落、側面の傷発生のリスクをご承知いただき、自己責任でお願い申し上げます。

製品として販売するためには、使用時の安定性、安全性を優先いたしますので、
必要十分ま音質を確保している、現行の硬質ゴム付きの大型側面押し座を継続使用してまいります。

スピーカー下部の自重受けをスパイク+アルミ円盤から、通常の頭つきボルトに変えるのは、セッティングが楽になるので良い方法だと思います。
ご希望があれば、N様が使ったものと同じ受け座軸、あるいは100mmのストレートボルトを提供していくことにします。

                                 FAPS 志賀 一司