Side-Pressを超えるSide-Pressを求めて・・・・・
   ファミリーアーツ ピュアサウンド   

  FAPS 事務所BGMをPCオーディオ化する  

エレクトロ・コンパニエ ECI−1

FAPSの事務所は試聴室の真下、一階の道路側にあります。
事務所というより私の事務スペースと言った方が正しい表現ですけど(笑)

元々は床の間のある6畳間の小さな和室でしたが、今は倉庫兼事務所になってしまいました。
京風障子のある窓側を事務スペースにしています。
部屋側面の押し入れと床の間を含む後ろ半分は、商品保管棚、書類棚、部品棚になっています。
在庫に押しつぶされそうな圧迫感が嫌で(笑)、
部屋側面と後方エリア全体に天井から床まで厚手の長いカーテンを下げて、事務スペースと隔離しています。
実際は下のような感じです。 
椅子の後ろにあるのは、ロードレーサーシートを付けた特製室内バイク、時々気分転換に走ってます

 

左右の壁際にスチールラックを置き、棚板を結ぶように長さ180cm、幅50cm、厚さ5cmの無垢材、通称「寿司屋のカウンター」を置き、
その上に更に無垢材でできたデスク板、実はベッドの側板なのですが(笑)、を置いて机として使用しています。

仕事部屋なので2台のPC、ディスプレイ、3台のプリンタ(1台はFAX兼用)、スキャナ、電話、各種工具等が占領しています。
写真左手前もデスクスペースになっており、書きものをしたり、ティータイム用のテーブルになっております。

カウンター上には、置き場所の都合で試聴室から避難してきた究極チューンのミニスタンドとパイオニアのピュアモルトVPが置いてあります。
お客様が試聴に来られ、ミニスタンド試聴をご希望の場合は、ここからスピーカーを付けたまま2階に持ち上げていました。
何人かのお客様には、移動&復帰を手伝って頂いたこともあります。


今回はこのスタンドとスピーカーを真面目にきちんと使うことにしたのです。
これまでは、PCの音声用、時々CDをかけて気分転換をする程度の使い方であり、音が出れば良いという感じでした。
こんな機材で鳴らしていました。

 左側 : 音出し用機材
  ・ケンウッドのミニコン用チューナーアンプ(オークションで2000円)
  ・CDP マランツのCD65、デンマーク製のスイングアーム機
       オークションで500円! CD−Rが再生できたため使用
  ・音源 CDとDELL製PCのアナログ出力
右側  プリンタ置き場
  スタンド下部も事務用品やら私の小物置き場です。
  ミニスタンド究極チューンはこういう使い方ができるのも魅力(笑)
  ちなみにスピーカーケーブルも得体の知れない透明被覆線

 こんな感じであり、機材構成だけで言うと、とてもオーディオとは言えないようなものでした。
 でも、実際にはそこそこに音量を上げると、意外にまともで馬鹿にできないものになっていました。と言っても説得力ないですけど(笑)


 という訳で、少しはまともにしてあげようと思い、実行に移してみました。

 新調した機材はありません。すべて使うことがなくなった古い機材を再利用しました。

 

 ●アンプは、15年ほど前に購入したノルウエイ製のプリメイン、エレクトロ・コンパニエ ECI−1です。

  今でこそ普通ですがモノアンプ、デュアルの構成になっており、片チャンネル80Aという電流供給量が売りでした。
  非常に素直で美しい音色と、素晴らしい奥行き感を持ったアンプです。

 

  オリジナルは↑のような感じでしたが、自分でトランスやほとんどのコンデンサーを銅箔シールドする等、弄ってあります↓。
  久しぶりに通電しましたが正常に動いてくれました。

 

 ●CDPは二昔くらいに一世を風靡した? DENON DCD−S10U
  今回は、スペースの関係もあり、CDP及びDACとして兼用することにしました。
  インプットセレクターがCD、光デジタル、同軸デジタルと切り替えられるのでDACになるわけです。
  FAPSで所有するCDP、CDTは高精度クロックへのチューンを行っておりますが、これはその第1号機でした。
  これに味をしめて、残りも全部改造してしまったわけです。

   

  ↑ S10Uの高精度クロック換装作業   右↑ 追加した基板 L-CLOCKだったかな

   CDメカを固定型に改造したり・・・

  アンプと同様に銅箔シールドしまくりです(笑)

   

このCDP、アルファ・プロセッシング付きのDACが売りだったのですが、何故か隠しコマンドでアルファ・プロセッシングを殺せます。
テストモードということなのでしょうが、無しの方が音が素直で好みです。
リモコン操作等がおかしくなりますが・・・・ PLAY と バックキーを押しながらパワーオン。赤のテストモードランプが点灯して
アルファ・プロセッシングなしの動作となります。
これをDACでできないか試してみましたが、どうもCD専用の隠しモードでした(残念)

●使用したケーブル類も現役退役ばかり、当然ながらオーディオ的には最低グレードのものとなりました。

 ・PC再生用には、リンのDS MAJIK導入で使わなくなったリンデマンのDDC(ディジタル・ディジタル・コンバーター)
   CDPにデジタル入力があるので同軸ケーブルで接続します。
 ・CDPとアンプの接続は、某P社のベルデン8412
 ・PCとDDCを結ぶUSBケーブルは、いただきものなのですが、WireworldのUltra Violet USB2.0
 ・DDCとCDP(DAC)を結ぶ同軸デジタルケーブルは、ベルデン 1506A
 ・スピーカーケーブルは、AIR BOW社のHCR ACF EVO 各3m
 ・電源ケーブルは、各機器の標準付属品です。

 ・PCオーディオ用の音源は、2階に設置してある試聴室のDS用のNAS(LAN上にあるHDD装置)内のWaveファイルを使います。
  約800GBに達している音源データを自由に扱えるのは非常に魅力的です。
 ・再生ソフトは、メディア・モンキーというもの。
  今までは、リッピングしたWavファイルのタグ付け・編集に使用していたのですが、
  再生機能、再生音とも十分に実用的なので、ちょうど良いと思いこれを使うことにしました。
  アルバムのアートワークも表示できるのでビジュアル的にもOKです。


●機材セット後の雰囲気

 スピーカーも真面目にセッティングし、PCもスピーカーの後ろになるように傾けて設置直しました。
 レーザープリンタを左側に移動してPC系機材は左に集約。
 CDPとアンプは右へ。MDFボードに乗せています。
 電源もオーディオ系は別系列配線のコンセントから取りました。

デスク上の雰囲気。あくまでも仕事のし易さ優先です。本当か・・・
スピーカーの位置が少々高過ぎる感じがしたので、スピーカーを若干下向きにセットしてあります。

USBケーブルとデジタルケーブルを最短で結んだのでケーブルもUSB DDCも机の上に出てしまいました。
このオーディオ用USBケーブルを通常のプリンタ用USBに変えてみたら・・・・音が曇ってしまいました。
デジタル信号伝送なので変わらないはずなのですが、不思議なものです。

●再生音は!?

 ラジカセの音からオーディオの音になってしまいました。激変です。
 究極チューンのミニスタンドに乗ったパイオニアのピュアモルトVPが本領を発揮し始めました。
 これはまずいです。BGMに耳が吸い寄せられてしまい、ついつい聞きモードに入ってしまいます。

 大音量では、スチールラックに置いてあるものが振動してしまいますが、常識的な音量ではまったく問題なし。
 切れの良い音質、極めて明瞭な定位感と左右壁面まで広がっているような音場です。
 これは厚さ50mmの無垢材カウンターの効果も大きいと感じています。

 後方の大きなカーテンエリアが吸音しているのか、全体としてデッドな感じな部屋であることを知りました。
 無色透明・無質量の装着感のないヘッドフォンを付けた感じに似ている? つけたことないけど(笑)
 低音の量も必要十分で、それなりの良い解像度も得られています。
 これも寿司屋カウンターの威力なのかも知れません。

 ピュアオーディオの再生レベルとしても、可もなく不可もなくという十分な感じだと思います。
 これを書いている間もBGMが鳴り放し・・・
 コンサートステージ正面の特等席に机を置いて仕事をしている・・・こんな感じ、これはまずい・・・・

 補足ですが、USB接続のスカイプ(IP電話)用ヘッドセットと完全同時使用できるのも嬉しいですね。
 今までは、PCの音を止めてからスカイプ会話でした。今度はアンプの音慮を絞るだけ。
 これは楽です。

 今回のPCオーディオ化は大成功と言えそうです。
 ポイントは質の良いUSB DDCあるいはUSB DACの活用だと思います。
 PCのアナログ出力でも聞いてみましたが、使い物になりません。機材が可哀想過ぎなので直ぐにやめました。
 何だかもっと進化させたいところですが、我慢しましょう。

 試聴に来られた際にご希望であれば、ここの音もお聞きいただくことにします。お楽しみに!