family-arts FAPS サイドプレス スピーカースタンド 音響パネル 凛 

 FAPS   Side-Press スピーカースタンド  お客様レポート

  茨城県にお住まいのF様 ( B&W 805 )

F様は、B&W社の805Sを純正スタンドでお使いでした。

たまたま当社のHPを見つけてくだり、ご自身の持つセッティング概念と一致したSide-Pressスタンドに魅力を感じられ、
当社試聴室に来られて、その音を確認の上、導入くださいました。

今回頂いたレポートは、実際にご自宅で使われた感想です。

過日は大変お世話になりました。

ネット上で製品を見つけ,その姿を眺めつつ,ユーザーの意見など拝読しておりましたら,是非使ってみたいとの思いが沸々と湧いてきました。

さらにHPを眺めていたら,なんとFAPS様の場所が拙宅からさほど遠くないことを確認。
休日,矢も楯もたまらず押しかけた次第です。

突然の訪問にも関わらず,拙宅のスピーカーと同型であるB&W805を丁寧にセッティングしていただいた上,数多のソフトを聴かせていただき,オーディオ談義に華を咲かせ,本当に楽しい時間を過ごさせていただきました。(4時間はおりましたでしょうか(笑)。夕食まで御馳走になり本当に恐縮です。おいしい手料理でした。奥様によろしくお伝えください。)
志賀様のオーディオへの情熱と愛情を感じ敬服した次第です。

そもそも,このスタンドに興味を抱いた理由について自問自答してみますと,私自身の拙いオーディオ経験から感じていた
「スピーカーは空間にポッカリ浮いた状態が最もいい音を出すのではないか」
という漠然とした思いが具現化されていたからです。

早速購入させていただいたスタンドを自宅へ持ち帰りセッティングしました。

思っていた以上に簡単ですね。一度セットすると本当にびくともしません。
さらにスピーカーの自重も加わりどっしりと安定感もあります。(スピーカーとスタンドの一体感を感じます。)

今までは805の純正スタンドを使っておりましたが,今回SIDE PRESSに変えた後の音の印象について述べてみたいと思います。

Side-Pressスタンド導入前の写真

Side-Pressスピーカースタンド導入前の状態
左側設置状態詳細 右側設置状態詳細

Side-Pressスタンド導入後の写真

Side-Pressスピーカースタンド導入後の状態(1)
Side-Pressスピーカースタンド導入後の状態(2)

 


左側設置状態詳細 右側設置状態詳細


スピーカーがよく鳴ります。
同じソフトを同じ音量でかけながら低音が鳴る時の床の振動が違います。

音に開放感があり,エネルギーがスポイルされることなくそのまま空間・床・壁に向かって放たれるという感じでしょうか。

通常でも805は音の広がり感がよく出ると思うのですが,それがさらに上下左右に拡大されます。さらに音の奥行き感が出ます。
思わずスピーカー位置を変え音場の変化をいろいろ試してみました。

以前のスタンドでは壁から離すと低音の量感が減り,音が薄くなる印象があったのですが,今度は薄くなることなく奥行き感が増幅されます。

ひと固まりの音のエネルギーが,解れ,各楽器の位置関係が明瞭になっていきます。

音が落ち着きました。スムーズに重低音を中心にゆっくりとなります。

純正スタンドでは,最新録音のブルックナーなど,コーダの大音量で若干の音の濁りが感じられたのですが,SIDE PRESSでは感じられなくなりました。
やはり天板の影響があったのでしょうか。

どの位置がベストポジションなのか,今後も試行錯誤が続きそうですが,明らかにスピーカーのポテンシャリティを再認識させられている状況です。

思うに,このスタンドは,天板を排除することでスピーカーと天板との緩衝をなくすとともに,
スピーカーの振動を抑えるのではなく,その細いパイプで吸収し,減衰させ,床へうまく逃がすことに成功しているのではないでしょうか。

したがって,志賀様が言われたとおりスパイクが必須アイテムであり,さらにその接点がポイントであると思います。

ご指摘のとおりスパイクの下には,併せて購入した黒檀のベースを挟めました。
現在TAOCのスピーカーベースを使用していますが,今後その下にフェルトを挟めたり,黒檀の下にフェルトを挟めたり試してみたくなりました。

いわゆる,市販のスタンドは重厚なつくりにすることで振動を排除する方向だと思います。
しかし,いかに重厚なものでも共振は避けられません。
SIDE PRESSはシンプルなデザインで,素材は柔らかすぎず,硬すぎず,絶妙なバランスです。

このスタンドは全く新しいアイディアで成功していると思います。
デザイン的にもとても気に入りました。

純正スタンドとSIDE PRESSのセッティング時の写真を添付させていただきます。
また,機会がありましたらお伺いすることがあると思います。

FAPS感想・意見

F様の、音楽に対する造詣の深さ、音に対する情熱をたっぷりと感じさせていただきました。
空間的にも気持ちの上でも余裕を感じられる部屋で鳴らされる805、やっと実力を出させてもらったという感じではないでしょうか。
左右空間をやや狭め、リスナー側に20cmほど前進させると音場表現、広がり感が増すと思いますので、お試しになってください。
音場の左右の広がりは、スピーカーの物理的な間隔の広さで出すものではなく、セッティングで出すものなのです。

純正スタンドは、どうしてもデザインの整合性を優先して作られてしまうことが多いようです。
支柱も太く重くする傾向がありますが、これがそもそもの間違いなのです。
私は、スタンドは何もしなくても一番良い音を出すべきと思っています。

内部に砂や鉛粒、樹脂をつめてチューニングというようなものもありますが、
これはとりも直さず、素材と構造に問題があると言っているのと同じことなのです。

天板に直置きすれば音が良くないのことは当たり前です。
その対策として、天板とスピーカーの間にインシュレーターを置くことが広く行われています。

そのようなものが必要であれば、最適なものをスタンドの付属品とすべきです。
しかし、天板とスピーカーに間に物理的に不安定で滑りやすいものを設置すれば、スピーカーは脱落する可能性が増えます。
万が一スピーカーが脱落し壊れた場合の製造者責任の所在は・・・・
インシュレーターの使用はユーザー判断で!?   ちょっとひどいと思いませんか。

落下防止のためにスタンド天板とスピーカーをボルトで直結するタイプのものがあります。
これはスタンドをスピーカーの一部として鳴らすようなものとなります。
その部分が前述したように音に問題があるようなものであれば・・・・・結果は音になって出てきます。

その部分に目をつむり、音を優先した対策を行わないのは、ある意味無責任とも言えます。

Side-Pressスタンドは、音を最優先に考え、その上でスピーカーの脱落防止に最大限の配慮を行いました。
その結果があの形、あの構造になりました。
無骨と見るか性能美と見るか・・・・オーディオに何を求めるのかが問われる部分と思っています。
何もしなくても最良の状態で使える、これもSide-Pressスタンドの特徴と考えています。

スタンドとスピーカーが一体化して移動できれば、部屋との相性確認も楽です。
置き場所が決まったら、次はリスナーの音のイメージに近づくような詳細セッティングを行う。
これを行うだけでスピーカーの持ち味を最大限に発揮できる音楽再生ができるのです。

(追記)

その後、F様からご連絡がありました。
壁からの間隔を少し大きめに取り、スピーカーの左右の間隔を狭めた結果、かなり音の厚みかなり増えたとのことです。
ほんの数センチの移動でも音の変化はかなりのもので驚いたとのことです。

 

           FAPS 志賀