FAPS    Side-Press スピーカースタンド  お客様レポート

   福井県にお住まいのH様 (TANNOY Revolution R1 をご使用です)

今回は、使用レポート等に関するメールでのやり取りをそのまま掲載させていただきました。

先々週スタンドを購入したHです。
注文に対する素早い対応ありがとうございました。
早速、Side-Pressスタンドを使用した感想を簡単に書かせていただきます。

初めに概略を述べますと、導入による効果は一長一短ありましたが、
長の部分が求めていた音だったので満足しております。

今回スタンドの購入を決めた理由は、システムのランクアップを図る前に、
いい加減まともなスタンドを購入して再生環境の足場を作りたかったことと、
気に入っている現状のシステムの素の能力を出し切りたかったことの2点です。

Side-Pressスタンドに決めた理由は、
ウェブ上の情報から、空間表現に優れていると評価されていたこと、
聴く音楽の傾向(クラシック、ジャズ)への適応などです。
また長短のレビューが偏ることなく載せられていたことは、
信頼しても良いかなと購入を決断させました。

さて私のシステムですが、以下の通りです。
・スピーカ - TANNOY Revolution R1
・アンプ - Marantz PM6100SA(旧タイプ)
・CDプレイヤ - Marantz CD5000

見ての通りエントリクラス単品コンポで、
ウェブサイト上でレビューがあげられているような高額なものではありません。
しかも、価格的にもスタンドが一番高いものとなりました。

部屋が汚いので、写真等はご容赦ください。

これまでのシステムの音の傾向は、高域に寄っていて低域は全然出ません。
少なくともボンボンとした重低音系は全く駄目です。
味付けはどこか機械的な無機質さがある、とでも評されるような感じです。

スタンドを導入する前は、手頃な三脚椅子の上にスピーカを載せていました。
高さはスタンドとほぼ同じです。

スタンドの導入後ですが、その前に現在のセッティングの問題点を書いておきます。

ホワイトノイズテストをするとはっきりと違うとわかる程度に右側が高域に寄っています。
左側は基準より少し低めです。
そのため、今聴いている音は、Side-Pressスタンドの効果全てとはとてもいえないと思います。

前置きが長くなりました。本題の導入後の音について述べます。

導入前と比べた感想は以下の通りです。

・音が少し小さくなった。
以前はボリューム摘み8時半だったのが9時で同じ音量と感じています。

・楽器の音がより明瞭になった。
 全体に高域がはっきりと出ている感じがします。その結果かもしれません。
 またドラムなどでボンという力強い音では、音の弾が飛んでくるような感じを受けるようになりました。

・空間表現がより明瞭になった。
 上と関連するかもしれませんが、奥行きを感じさせるようになりました。
ただこれは小編成の場合で、
クラシックでは僅かに音場が向上したと感じさせる程度に留まっています。
(これはスピーカの限界かもしれません)。
 とはいえこの影響が一番で、音源の善し悪しをはっきりと浮き上がらせてくれました。
下手な編集をされた曲は今まで以上にわかってしまうので、
そういうものにより抵抗を感じるようになりました。
上と関係してマイク性能の悪い録音も同様です。

・ボーカルが楽器と比べて心持ち遅く聞こえてくるようになった。
 音源によるのですが、聴き初めの頃そうした違和感を感じていました。

・モノラル音源では特に変化なし。
 よく聴くグレン・ミラーとグッドマンではさっぱり変わりがありませんでした。

求めていた、素のスピーカーシステム(機材)と音源の音というものに近づけた、
という感触が得られています。

音に関しては以上です。

最後に気になった点をいくつかあげておきます。

・幅17cmのスピーカと押し座
 Revolution R1は横幅17cmきっかりです。
 マニュアルには、ネジ長60cmの押し座でも対応とありますが、
反対側をボルトで締めるには全然長さが足りません。
高ナット使用+ネジ長30cm物の使用しか選択肢はありませんでした。
 幅19cmくらいからがネジ長60cmの適用範囲ではないでしょうか。
マニュアルの改善を求めます。

・スパイクのネジ穴位置
 些細な話ですが、スパイクを締める際に、スタンドの後ろ側(日本の柱がある側)の
ネジ穴は付属の六角レンチではそのまま一回転できません。
ほんの少し(5mmほど)余裕があればスタンドを傷つけずに回せるのです。

・金属製インシュレーターの代わりに、木材のプレートは扱わないのでしょうか?
 レビュー等を見ていると、現状のインシュレーターよりも黒檀の木片をスパイクにしたほうが良い、
ように書かれています。
 近所のホームセンターでは黒檀材を見かけなかったこともあり(DIY用の加
工優先の木材を取り扱っていると言われました)、
御社で標準で取り扱ってくれた方がよいのではと思いました。

以上です。参考になれば幸いです。

何はともあれ、良いスタンドを購入したと思っています。
ありがとうございました。


(上の感想文に対するFAPS返信より)

感想文をお送り頂き、深く感謝申し上げます。
音も何とかご満足いただけたようで安心いたしました。
問題点のご指摘もありがとうございました。

HPでの感想文掲載ですが、購入をご検討されているお客様の立場から
良いことばかりを掲載するよりも、試聴の結果、お気に召さず返品された場合や、
問題点のご指摘内容を正直に公開したほうが逆にお役にたつはず、
という考えから原文のまま、ありのままに紹介させていただいております。

今回のH様の感想文もご了解をいただけるのでれば、この返信メールも含め、
HP上で公開させて頂きたいと思っております。ご検討をお願いいたします。

さて、感想文の内容についてですが、
今までお使いになっておられた、三脚椅子は相当高さがあるようで、
これが意外に効果的であったのだろと思います。
当社のスタンドは、開発時の試聴結果を優先し、一般の市販スタンドに比べ、
意図的に背を高くしてあります。
優れた音場再生を目指すためには、ある程度の高さが必要なのです。

蛇足・脱線&PRになりますが(笑)
当社では、ボルトによる組み立て式ではなく溶接による一体型を採用しております。
大型の一体型のスタンドは、正直なところ製作コストが高くなり、
保管スペースが広くなり、輸送コストもかさむ・・・
売り手側の都合で言えば不都合ばかりなのですが、
私どものような零細業者としては、
すべてを音質優先で対応することが最大のサービスと考え、
上記方式を採用させていただいております。

・音が小さくなり、音が明瞭になった
やはり三脚足から相当の付帯音が出ていたものと推定いたします。

・ボーカルが遅く感じる
これは初めて聞く感想ですね。
Side-Pressは、前後の音場表現も広くなります。
このため、伴奏楽器の録音レベルが大きく左右のステレオ感を強調したような録音の場合、
ステージ中央にいるボーカルが後部に(奥に)位置するような感じになることがあります。
この時にボーカルが遅いと感じられるのではないかと思います。

大編成クラシックで音場拡大がそれほどでない、ということも考えると
左右で音が違うという部屋の影響も出ている可能性もありますね。

・モノラルで変化がない
モノラル録音の場合でダイナミックレンジの小さな録音の場合、そういう傾向があるかもしれません。

・マニュアル記載のSP幅値の間違い
ご指摘ありがとうございました。従来型からのバージョンンアップ時の校正漏れでした。
申し訳ありませんでした。早速改定させていただきました。

スパイク締め付け時の付属六角棒レンチと支柱の接触
支柱位置を変更することはできませんので、
当該箇所ではレンチの長短方向を入れ替えて使用するように
マニュアルに追記させていただきました。

・木材プレートの販売について
黒檀、桜、楢等の高級硬質素材は、銘木店扱いになります。
材質・サイズによる影響や、お使いになる部屋の床状態による変化も大きいため
商品化できないというのが実情です。
今後の課題として検討させていただきます。

忌憚のないご感想、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

     ファミリーアーツピュアサウンド 


上記返信に対するH様からのご返信です。

こちらが指摘した問題に対して素早い対応をしてくださったようで、ありがたく思います。

さて、いただいた返信文について回答その他を書かせていただきます。

> 音も何とかご満足いただけたようで安心いたしました。

なんとか、ではなく十分に満足しています。
ここはちょっと訂正しておきたかったもので。

> 今回のHR様の感想文もご了解をいただけるのでれば、この返信メールも含め、
> HP上で公開させて頂きたいと思っております。ご検討をお願いいたします。


公開については、現在公開されているレポートと同程度に、レポート者(私)
の匿名性を確保していただければ、了承いたします。

>> ・ボーカルが遅く感じる
> これは初めて聞く感想ですね。(中略)
> ステージ中央にいるボーカルが後部に(奥に)位置するような感じになることがあります。
> この時にボーカルが遅いと感じられるのではないかと思います。


いわれてみればその通りかと思います。
今はそういう風に聴き取っていますので。

聞き慣れた今は違和感がないのですが、
当初はそれまで聴いていた記憶音とそのリズムで比べたため
距離感よりも音(声)の出が遅いと感じたのだろうと自己分析してます。

最後に一つ。

> 私どものような零細業者としては、すべてを音質優先で対応することが最大のサービ
> スと考え、上記方式を採用させていただいております。

作った側もそういう立場でいることがダイレクトな電子メールに
書かれていたことがとても嬉しかったです。