Side-Press Air (エアー)スピーカースタンド 取り扱い説明書 (Ver.1.0)
最初に
FAPS創立10周年の記念モデルであるSide-Press
Air スピーカースタンドをお求めいただき、ありがとうございました。
このモデルは弊社独自のサイドプレス方式を用いたスピーカースタンドの完成形とも言える極めて高音質なスピーカースタンドです。
スピーカースタンドによる音質の変化と劣化が極めて少ないため、スピーカーの持つ全能力をそのまま引き出すことができます。
想像を超える空間表現力、誇張も装飾もないスピーカーの素の音、ワイドなレンジ感を味わうことができます。
純粋に音楽に浸ることが出来る素晴らしを味わっていただきたいと思います。
本説明書は、 Air スタンドの組立て方法と取り扱いの方法について記述したものです。
取り付け方法には、いろいろな応用方法がありますが、本書では基本的な方法についてご説明いたします。
※本マニュアルの記載内容、写真等の著作権はすべてFAPSにあります。無断で流用、転載することを固く禁じます。
Ver.1.0 (2014年12月 初版発行)
Side-Press Air のご使用に際してのご注意事項 ※ご使用の前に必ずお読みになってください。
●1 スピーカースタンドの破損・変形に関すること
Side-Press Air
スピーカースタンドは、極めて軽く薄い鉄素材を使用した超軽量スタンドです。
重量20kg程度までのスピーカーを乗せて問題なく使用出来るように設計してあります。
しかしながらスタンドを横にして支柱に荷重を加えたり、支柱に物をぶつけたり、打撃を与えた場合は支柱が変形・破損いたします。
スピーカースタンド用途外の使用及び変形を招くようなお使い方をされないようにお願いいたします。
●2 転倒に関すること
本スタンドは、スピーカーの脱落及び転倒しにくい構造としていますが、脱落・転倒防止を保証するものではありません。
地震等の災害発生時は、可能な限り安全な場所に倒して置く等の処置を講じてください。
●3 側面圧迫保持座は密着性のある硬質ゴム製であり、使用痕跡が付く場合があります。
・高温、多湿の環境で使用した場合、スピーカー塗装面に密着し塗装が剥離する可能性があります。
・表面が塗装仕様のスピーカーを使用する場合は、時々押し座を外して密着を防いでください。
ドーナツ状の丸い接触跡は、消しゴムや濡れ雑巾等でほとんど取り除くことができます。 ※
・光沢塗装が施されたスピーカーに使用すると接触部分の光沢が変わる可能性があります。
・へアイライン加工等の表面凹凸処理が施されたスピーカーに使用すると溝部分にゴムが付着する可能性があります。※
・スピーカーを直射日光が当たる場所にセットした場合、スピーカーボックスの塗装が紫外線焼けを起こして退色することがあります。
この場合、側面圧迫部分は当初の塗装色が残っているため丸い痕跡が見えることがあります。
直射日光下でのご使用はお避けください。
※ 極薄のサランラップ等を押し座とスピーカー側面の間に挟むと防止でき、音質的影響もありません。
※ フェルト等の滑りやすい素材を挟むとスピーカーが滑り落ちます。絶対におやめください。
●4 スパイク使用上の注意
・付属するスパイクは先端が鋭く作られています。手足、指等に刺さらないように十分に注意してお使いください。
・床面及びスピーカー底面にはスパイクが刺さり、傷が付きます。必要に応じ付属の黒檀キューベースをご使用ください。
注意! 床面スパイクの受けとして石材や硬質金属インシュレーターのご使用は、音質的に好ましくありませんのでお避けください。
●5 発錆について
本スタンドは、スチール製です。湿気の多い場所でのご使用は、錆発生の原因となりますのでご留意ください。
長期の使用で溶接部近傍等に錆が出た場合は、自動車用のタッチアップペン等で補修してください。
●6 サイドプレススピーカースタンド、使用上の注意事項(定期点検)について
本スタンドは、ボルトとナットの締めつけによりスピーカー及び各部品取り付ける構造となっております。
このため、使用時のスピーカー振動に伴いネジ部の緩みが発生いたします。
異常がない場合であっても、定期的にスピーカーの取付状態等を確認するようお願いいたします。
(1)使用中の点検頻度について
・本スタンドはボルトとナットにより締めつける構造となっているため、使用に伴いネジ部の緩みが発生いたします。
・外観的に異常がない場合であっても、1ケ月に一度以上の頻度でスピーカーの取付状態を確認するようお願いいたします。
(2)使用中の点検方法
・スピーカーを前後左右に揺すって頂き、スピーカーが動かず、押し座がきちんと接触していれば問題ありません。
・スピーカーがずれ、押し座面にガタがある場合は、押し座を少し強めに押しつけ直すようにお願いいたします。
(3)スピーカーずれ落ちの要因
以下のような要因が絡んでスピーカーのずれ落ちが発生する可能性があります。
・スピーカーが左右に傾いて取り付けられたため、使用中のスピーカーの振動によりスピーカー位置が落ち着いた結果、
側面押し座とスピーカー側面の間に空間ができた、あるいは押しつけ力が弱まった。
・セッティング時の側面押し座の押しつけ力が弱かった。
・押し座部分の馴染み、ゴム収縮等により長さが短くなって押しつけ力が低下した。
・室内暖房等によりスタンドが局部的に加熱され、支柱の熱膨張による側面押しつけ力が低下した。
(4)自重受け座位置について
・自重受け座位置は、スピーカーの重心より手前(スピーカー前面寄り)に設置してください。
万が一スピーカーが外れた場合でもスピーカーはスタンド支柱に尻もちをつくような状態となり落下を防げることがあります。
重心位置より後ろに自重受けがある場合は、スピーカーは前方に落下し、破損する可能性が大きくなりますのでご注意ください。
(5)保証について
・スピーカーがスタンドから落下した場合のスピーカー、機材、床面の破損、怪我等は保証の対象外となっております。
保証の詳細は、本書末尾の保証内容をご参照願います。
1.Side-Pressの仕組みとセッティングについて
Side-Pressスタンドは、スピーカーの重さをスピーカー下部の自重受け座で受け止め、
スピーカーの前後左右の倒れを左右の押し座で防止・調整する仕組みになっています。
側面の押し座は、あくまでも前後左右の倒れ防止用ですので、強く締め付ける必要はありません。
締めつけ過ぎにより支柱やスピーカーを破損させてしまう可能性がありますのでご注意ください。
(締めつけ過ぎによるスピーカー破損、支柱破損、押し座の破損は保証対象外です。)
(ご参考)
・本スタンドは側面押し座を使用することにより、左右支柱が外側に反る仕様として過度な押しつけ力を防ぐようにしています。
・支柱上部は若干内側に傾けています。
これはスピーカー取り付け後にスタンド支柱が鉛直になると共に、過度に外側に反り返るのを防止するために意図的に行っております。
2.同梱部品の確認
最初にスタンドに同梱されている付属品の確認をお願いします。
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開梱時の荷姿 及び標準付属品 1)ベース用M6サイズ45mmスパイク :8ケ ナット(M6): 8ケ 2)購入時指定のプロタイプ側面押し座:4本 ナット:8ケ 3)45mmスパイク自重受 :2本 ナット2ケ 4)13−10mmレンチ L型6角棒レンチ : 各1 5)セッティング補助ツール1組(2本) セッティング補助ボルト 2本、フェルト付長ナット(銀色)2ケ、予備フェルト2枚 6)黒檀キューベース : 8ケ 7)自重受け用 カーボン円板、アルミ円盤 : 各2枚 8)予備ナット(M6) : 2ケ 9)取扱い説明書兼保証書 (本書) 1 本スタンドの輸送を行う場合は、納品時の荷姿、左右スタンドの固定方法を参考に行ってください。 写真にあるように6カ所を縛り付け、金属面同志が直接接触しないようにしてください。 |
3.スタンドの組立て・設置
スタンドの組立ては、以下の手順で行います。 (1)スパイクの取り付けとスタンドの水平調整 (2)スピーカー用部品の取り付け (3)スタンドへのスピーカー取り付け (4)スピーカー取り付け位置・角度の微調整 (5)スタンド位置等のルームセッティング |
3.1 スパイク取り付けの概要
注意! スパイクの先端は尖っています。セッティング時に誤って足指等に刺さないように十分にご注意ください。
Airは、スタンド1台に4ケのスパイクを使います。
家屋の床は一見平らに見えても実際には相当の凸凹があります。
床の凸凹に合わせてスパイクを均等に接地させること、これが重要なポイントとなります。
必ず実際に設置する場所にスタンドを立ててから、下記の手順に従ってスパイク長さの調整等を行ってください。
床保護の為に黒檀キューベースを使う場合も黒檀キューベースを使った状態でセットしてください。
可能であれば、スパイクを設置した場所に何らかのマークを付けておくことをお勧めします。
※ スタンドを移動した場合も必ずスパイクが4点均等に接地していることを確認するようにしてください。
1カ所が浮いている状態では再生音が混濁しますので注意してください。
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床用スパイクの取り付けと使用する工具 | スパイクの高さ調整 |
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ロックナットは必ず上側に使用して締めつけます | 付属黒檀キューベースの使用方法 |
3.2 スパイクの取り付け方法と調整方法
スパイクは下記に従い、正しく取り付けてください。良い音を出すための重要ポイントとなります。
(1)スタンドを寝せた状態でスタンドにスパイク4本を取り付けます。
この際、後ろ側の1本は、他の3本よりも上の位置にあるようにしてからスタンドを立てます。
ロックナットはまだ取り付けないでください。
床面に直刺しできない場合は、黒檀キューベース等のスパイク受け(インシュレーター)を使って設置します。
※スパイクは必ず、スタンド支柱の上面から5mm以上飛び出すようにねじ込んでください。
※ネジが硬くて指で回しにくい場合は、付属の6角レンチを使って事前にスパイク等を通してみてください。
(2)スパイク3点を使ってスタンドを立て、この状態でべース後ろ側で浮かしておいたスパイク1本を使い調整を行います。
(3)スタンド上部の自重受け支柱上に水準器を乗せ、スタンド前後方向が水平になるようにスパイク長さを調整します
※床面に凸凹がある場合は、スパイクの飛び出し長さが不揃いになることもあります。
★重要 スパイク4点を均一接地させるための調整方法
スパイク3点の状態でスタンドの水平が保たれていることを確認しながら、後部の緩めてあるスパイクをゆっくりと時計方向に回し込みます。
スパイク先端が床面に接触すると回す際の抵抗力が僅かに大きくなります。
この状態でスパイク4点が均等に接地していますのでスパイク回しを止めます。力を入れてスパイクを突き刺す必要はありません。
(4)スタンドを軽く揺すり、スパイク4ヶ所が床に均等に当たっていること、スタンドが水平になっていることを確認します。
必要に応じ(2)(3)の手順を繰り返します。
4本のスパイクの先端が床に接触した状態になっていたら調整終了です。
(5)最後に支柱上部にロックナットを取り付け、付属の6角レンチを使って回してスパイクを固定します。
ロックナットを使用しないとスパイクがガタつき、異音発生の原因となります。必ずロックナットをご使用ください。
4.スピーカーの取り付け
スピーカー保持用の部品を取り付ける前に、スタンドにスピーカーを直接置いて、
スタンドとスピーカーの位置関係、スピーカー側面と支柱のおおよその距離を計っておきます。
注意! スピーカーをスタンドに乗せる時に、スタンドの角でスピーカーの底面等を傷つける恐れがあります。
必要に応じタオル等を使い、スピーカーを静かに乗せてください。
作業中は、スピーカーを落とさないように十分に注意してください。
※ 作業中のスピーカー落下に伴う、人身・機材の損害に対しては、弊社では一切の責務を負いません。
4.1 スピーカー自重受けについて
スピーカ―の自重は、スピーカー下部に設置する自重受けスパイク1本で受けます。
スパイクの先端によりスピーカー底面に傷がつきますので、傷防止用の受け板を使用します。
Airスタンドの場合はカーボンファイバー円板を使用します。
※ご参考
カーボンファイバー円板を付属アルミ円盤に代えると音の重心が上に上がります。音質の変化をお楽しみください。
4.2 スピーカー自重受け座位置の確認
自重受け座は、適正な取り付け位置を選ぶことが大切です。スピーカーの重心に近い取り付け穴を使用してください。
自重受け座の取り付け場所は、スピーカー重心の直下付近に自重受けが来るようにセットするのが適正です。
スピーカーの重心位置は、その形状、構造によって変化しますが、一般的には、スピーカー奥行きの1/2の位置から多少前面側に来る位置になります。
磁気回路が強力なスピーカーは、重心位置が相当に前進している場合があります。
アンプ内蔵型のスピーカでは、重心が後方に寄っている場合もあります。
お使いのスピーカーに合わせて確認を行ってください。
●スピーカー重心位置の確認方法例
スピーカーを床面に直接置きます。床とスピーカーの間に丸箸やサインペンのように断面が円形のものをはさみます。
スピーカーをゆっくり前後に動かします。スピーカーが前後に傾きにくい位置が重心位置です。テープ等でマークしてください。
重心位置が良く分からない場合は、スピーカー奥行き寸法の約1/2より少し手前の位置を重心点としてください。
本例ではスピーカーの奥行きは約30cmなので、後部から15cm付近を重心位置と想定しています。
スタンドにスピーカーを乗せ、上記方法で探した重心点に最も近い自重受けボルト穴を確認します。
想定した重心位置が15cmの場合は、スタンド後部から約15cm付近の自重受けスパイクを取り付けています。
ピッタリの位置に取り付け穴がない場合は、スピーカーのフロントバッフルに近い方の取り付け穴を選んでください。
※スピーカー重心位置が不明な場合は、奥行きの1/2付近にスパイクを設置してください。
スピーカーをセットするとスピーカーはスタンド支柱より後ろに飛び出しますので、スパイクはほぼ重心位置に来ます。
同時に写真のようにセッティング用ツールも取り付けておきます。
自重受けスパイクとセッティングツールの高さを下図のように調整します。
自重受けスパイクのロックナットは必ず下側から取り付けます。最初は緩んでいる状態としておきます。
まだスピーカーは乗せません。
5.側面押し座の取り付け
5.1 側面押し座取り付け穴の選択
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Airスタンドには3か所の側面押し座取り付け穴が設けられています。 通常は真ん中の穴を使用しますが、スピーカーの高さとお好みに合わせてお選びいただけます。 背が高いスピーカーやウーハーが上についているスピーカーは重心位置が高いので、最上部の穴をご利用ください。 スピーカー側面後方下部の角付近を押さえた場合は、スピーカーボックスの鳴りを抑えないため、 スピーカーが開放的に鳴り響く傾向があります。 この場合は、スピーカーが後方に倒れやすくなりますのでご注意願います。 |
※上記いずれの場合も、スピーカーが物理的に安定して保持されていることを確認してからお使いください。
最初は側面押し座、自重受け座のロックナットを全部緩めた状態から開始します。
5.2 側面押し座の選択方法
側面押し座は、下表を参考にスピーカーの幅に合わせて使用するタイプを選びます。
Airスタンドはプロタイプの側面押し座のみ使用できます。
●Proタイプ 側面押し座
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押し座と軸が固定されている側面押し座です。 スタンド支柱の貫通穴を使ってセットします。 支柱内側のナットを締めることにより、押し座を押しつけます。 スピーカーの振動を確実にスタンドに伝達できる高音質押し座です。 押し座(スピーカー)が回転しないため、スピーカーが傾かず、 側面下部を保持するセッティングに対応できます。 ※原則として、側面が平行なスピーカー用の押し座になります。 |
●各種側面押し座とスピーカー幅の対応は下記となります。
押し座種類 |
適合するスピーカー幅(mm) |
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Pro押し座 |
Type110 | 100 〜 270 |
Type85 | 150 〜 270 | |
Type60 | 200 〜 270 | |
Type55 | 210 〜 270 | |
Type35 | 250 〜 270 |
※ 販売価格はホームページでご確認願います。
※ スピーカーの幅が大きくなるにつれて押し座ボルトが支柱外側に飛び出します。
※ 余長部が長すぎる場合は、鉄鋸等で切断して使用することもできます。
5.3 標準タイプ側面押し座の取り付け
下の写真のように支柱両側に側面押し座と内外のロックナットを取り付け、緩めた状態でセッティングを開始します。
注意!
●左右支柱は、薄肉の中空パイプになっています。必要以上に強い力でロックナット締め過ぎると支柱を破損する可能性があります。
本スタンドでは、スパナを握って力を入れて締める場所はありません。
6 スピーカーの取り付け
注意! セッティング中はスピーカーを落としやすいので慎重に作業を行ってください。
出来る限り二人で作業し、一人はスピーカーを押さえているようにすると安心です。
6.1 側面押し座の取り付け間隔の調整
左右の側面押し座の距離がスピーカー幅+10mm程度になるように予め調整しておきます。
左右の押し座軸の飛び出し長さがほぼ同じになるようにしてください。
6.2 セッティング手順説明図
写真 | 説明 | |
1 |
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スピーカー底面の前と後ろにくるように補助ツールを取りつけます。 支柱上部からツール先端までの高さを約40mmにします。 水準器を使用し、前後ツール上部の水平が出ていることを確認します。 自重受けスパイクは、 |
2 |
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スピーカーを静かに乗せます。
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2 |
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水準器を用い、スピーカーの前後・左右の傾きを水平になるように調整します。 水準器ガラス管内の気泡が中心にくれば水平状態です。 スピーカーの位置調整が終わったらロックナットの締め付けに進みます。 |
3 |
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レンチの13mm側を用います。 側面押し座の支柱内側のナットを締め付け押し座をスピーカー側面に押しつけます。 スピーカーが斜めになっていないこと、左右の長さが等しいことを調性・確認します。 スピーカーを左右から揺すり、軽くたたきながらソ側面押し座とスピーカー側面が均一に接触するように調整します。
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4 |
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スピーカー底面と自重受けスパイクの間にカーボン円板を差し込み、円板の中央付近にスパイクが接触するようにします。 自重受けスパイクを時計方向に回し、カーボン円板を挟み込みます。 前後のセッティングツールの長ナットを緩めて
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5 |
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セッティングツールを取り外します。 |
6.3 【ご参考】 スタンド逆向きセッティングの方法
B&W社の805シリーズスピーカー等のように、側面が曲面で後方が絞り込まれた形状のスピーカーの場合は、
スタンドの前後を逆にすることでセッティングできる場合が場合があります。
写真はArtistモデルにB&W社のN805をセットする場合のものですが、Airモデルも同様にセットすることができます。
※注意!! 側面が曲面のスピーカーの場合は、曲面の頂点付近を側面押し座で支持します。
形状によっては押し座面が片当たりになったり、重点位置が合わず、スピーカー保持が不安定になる場合もあります。
使用に際しては、スピーカーが確実に保持されていることをご確認の上、自己責任でご利用願います。
写真 | 説明 | |
1 |
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セッティング終了のイメージです。 スタンドの左右支柱が前方に来る逆向きのセッティングです。 写真はArtistモデルのものです。
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2 |
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スピーカー底面の前と後ろにくるように補助ツールを取りつけます。 ツール先端の高さを約40mmにセットし、平行にします。 自重受けスパイクは、スパイクの先端が補助ツールより下側になるようにしてください。 |
3 |
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スピーカーを静かに乗せます。 スピーカーの前後位置、前後左右の傾きを調整します。 |
4 |
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側面押し座を締めつけます。
可能な限り曲面の頂点付近に押し座が来るようにします。 |
4 |
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側面押し座の締め付けが終わった後に自重受けスパイクにアルミ円盤をセットします。
スパイクを回して上に上げアルミ円板を介してスピーカー底面に接触させます。 自重受けスパイク下側のロックナットを締めつけてスパイク固定します。 |
5 |
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補助ツールを緩めて下に下ろします。
スピーカーがしっかりと保持されていることを確認します。 |
6 |
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補助ツールを外します。 以上でスピーカーの取り付け終了です。
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6.4 側面押し座のロック
スピーカーが左右に固定され平行に取り付けられていることを確認します。
写真のような水準器を使うと確認が楽です。
確認が終わったら、側面押し座等のすべてのロックナットを軽く締め付けます。
6.5 スピーカーの傾き調整
側面押し座の取り付けが終わった状態で自重受けスパイクを上下させることでスピーカーの角度を調整することができます。
基本は水平ですが、高音域がきついような場合は若干上向きにして高域成分を頭よりも上に逃がすこともできます。
自重受け座を回して高さを変え、好みの角度に調整を行います。
傾きの調整が終わった後は、必ず自重受け座のロックナットを軽く締め付けます。
以上でスピーカーの取り付け状態の調整は終わりです。
7.スタンド設置位置の調整
スピーカーを正しく取り付けても、スタンド設置位置が正確でないと良い結果は得られません。
セッティングは、お使いになられているスピーカー、部屋の大きさと構造、リスニングポジションおよび
お使いになられている機材の特徴等が関係してきますので、一概にこれがベストとは言えない難しさがあります。
ここでは、Side-Pressをより良くお使い頂く為に、基本的・経験的に最良なセッティング方法と
チューニング方法をご紹介いたします。
7.1 スタンドの設置位置について
・可能な限り後方のスペースを広く取ってください。
後方スペースが広いほど、ステージ感が広く深くなります。
・左右の空間も広めに(50cm以上。最低でも30cm)とるようにしてください。
左右スピーカ間には何も置かないのがベストです。
テレビ等を置く場合は、画面が必ずスピーカーの後方になるようにしてください。
サイドプレスはスピーカーとスタンドが一体化していますので、スタンドにスピーカーを取り付けたまま移動できます。
音楽鑑賞をする時だけスピーカーを前に出すことも有効です
7.2 リスナーとスピーカーの位置関係
必ずリスナーを頂点とした二等辺三角形とします。図のA寸法は左右の誤差が数mm程度にしてください。
正三角形にするのが基本ですが、無理に拘る必要はありません。
部屋の空間に余裕がなく、スピーカーが両側の壁に接近してしまう場合は、A>Bとした方が自然な空間表現となります。
出来る限りスピーカーの前後左右の空間を大きくとることが大切であり、特にスピーカー後方の空間を大きくとることが効果的です。
空間を広げようとしてB寸法だけを拡大するのは、音場の中間が薄くなってしまい逆効果になりますのでご注意ください。
左右のスピーカーと左右の壁面が近い場合には、逆にスピーカー間隔を狭くした方が音場が広がることも有ります。
設置方法はスピーカーを内振りにし、スピーカーの中心線がリスナーの少し前で交差するのが基本となります。
●参考までにFAPS試聴室で実際に行っている方法・機材を紹介いたします。
スピーカーの外側側面に水準器付きレーザーポインターを押しあて、レーザー投影される十字線を使って調整を行います。
・スピーカーから投影される十字線の水平線(横線)が左右同じ高さになるようにしてスピーカーの水平を調整します。
・スピーカーから投影される十字線の水鉛直線(縦線)がリスナーの頭付近の位置で重なるようにします。
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FAPSで販売している水準器付きレーザーポインターの投影線のイメージ。 十字型投影線となるため、水平・鉛直方向を同時に見ることができます。 |
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左右スピーカーの水平角度の調整方法
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スピーカーの内振り角度の調整方法 内側の側面にレーザーポインターを押し当て、上下に振らせて使用します。 右のターゲットの左右中心にレーザースポットが来るように内振り角度を調整します。 上下に振らした時にスポットが鉛直方向に移動すればスピーカが左右に傾いていないことになります。 |
レーザーポインターは、弊社でも写真の水準器付きミニレーザーポインターを1500円で販売しております。
市販レーザーポインターで外径が円筒形でポインターとレザーが同一軸状にあるものも使えます。
実際に再生してツイターの音が強く感じる場合は、スピーカーを多少上向きにすると良いでしょう。
位置が決まったらスパイクの設置状態を再度確認し、各部のナットが緩んでないことを確認してください。
7.3 スタンドの設置面について
・木製の床にスパイクを直置きして使うのがベストです。 直刺しが出来ない場合は、標準添付の黒檀キューベースをご使用願います。
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アフリカ縞黒檀製 FAPS黒檀キューベース ・MDF等の硬質木質系のボードを使用しても大丈夫です。 ・金属系、石材系、ガラス系のインシュレーター等は金臭いハイ上がりの音調になるのでお勧めいたしません。 |
7.5 スピーカーケーブルの固定について
Side-Pressスピーカースタンドの支柱は、音楽演奏中に相当に振動します。
スピーカーケーブルを支柱に固定してしまうと、支柱振動がケーブルに伝わってしまい、音が混濁するなど悪影響が出ます。
スピーカーケーブルは、絶対にスタンドに接触しないようにしてご使用ください。
8.最後に
Side-Press Air の生み出す驚異的な空間表現、まったく癖のない透明感のある音質、ダイナミックで豊かな中低域表現等を心行くまでご堪能ください。
お使いになられた感想等を是非ご紹介ください。御了解が得られれば、ホームページに掲載させて頂きたいと思います
Side-PressAirスピーカースタンドが、あなたの音楽生活を豊かにすることを心より願っております。
●製品に関する問合せ先 |
Side-Press air 出荷確認印
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●製品保証 保証期間 : 納入後1年間 | 納入年月 : |
・通常の使用において支柱の折れ、溶接部の破損が発生した場合は、無償修理または交換いたします。
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